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(……見られてる?
いやでもサングラスでよく分からん)
[顔はこちらを向いている>>38ようだから、こっちを見ているような気はするのだが。
表情が分からないのもあっていまいち自信が無い。
結果、しばらく顔を見合わせる形となり、その間どうしようかと考える間が空いた]
[服を着込んでいるし座っているしで、性別や年齢も予測がつかない。
声をかける言葉選びにも悩んで、結局]
……『鍵』と『螺子』って、ご存知で?
[考えすぎて色々すっ飛ばした問いかけを投げた]
もうすこし…、
せめてヒント位教えてくれてもいいのに…。
[見知らぬ誰かに、後姿を眇められていたとは露しらず。
なぞなぞやクイズは、ヒントがないと答えまでたどり着けないタイプだから。]
[青年の向かった先に、めちゃくちゃ怪しい姿の友人が居るなんて、思ってもいなかったから]
[ふらり、よちよち、藤色の奥に歩き出す]
[そういえば、彼女と出逢ったのも、藤が縁だったっけ]
[時代劇のオーディションに受けがいいかも、と和服を探して]
[お財布に余裕は無いから、古着のお店。見つけた藤の柄の着物、良く似た二着右左]
[迷っていたら、右の方が縫製がいい、と、見かねたように教えてくれた]
…
[お互いがお互いを訝しみつつ、見つめ合う。
そうした後、その友達はゆっくりこちらに歩いてきた。]
(わ、大きい…)
[出来た影。
立ちあがっても見上げる形になる。]
いいえ。
[問いにはそう返して。
藤木を背に思っていたことを告げる。]
その、鍵とか螺子とかのことはよくわからないけれど、
あの友達…、あまり怒らないほうが―――…
[声から性別は解ってしまうかもしれない。]
咲くのが怖い、枯れるのが怖い…
そっか、藤の花が……
うん、そうかもしれない、ね。
[信頼できる声に納得して。
藤の花に抱くのは、親近感?]
[不思議なうさぎが立ち去った後は。
ゆらゆらと藤の花が無数に揺れていて。
わたしは懐かしさのあまり、つい先ほどまで忘れていた想い出をひとつ、手に入れていた。
まだ幼い頃。
実家で咲く八重藤の陰から。
わたしは、幼いながらも熱のこもった視線で。
ある人をじっと見つめていた。
それは初めての恋にも似た――…]
…なんで、忘れていたんだろう。
[発作を起こしてダウンしてる所は、できるだけ、人に見せたくなかった。
理由は記憶のどこかにぽい、としているけれど。
人に見られて、色々ときつかった、って記憶だけは残っているから]
ちょっと、眩暈しただけ、なんで。
休めばへーき、ですから。
[多分、顔色とか色々が説得力皆無だろう、と思うけれど。
口から出るのは、そんな強がりばかり]
[友幸にしてみれば大概の人が自分より小さいため、身長での性別判断は出来ず。
問いに返った声でようやくそうと知れた]
ん、そうだな。
[一言目は妹への返事。
相手の性別についての会話だったが、相手にしてみれば妙なタイミングでの相槌に聞こえることだろう]
うーん、ご存じないですか。
……友達?
[思いもしない内容にきょとんとした表情に。
高い位置で首が右へと傾ぐ]
[目の前で 兎が 何かまくしたてていったけど]
ちょっと、それどころじゃないから!
[人の話を聞かない兎 倍の勢いで シカトした]
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