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[校長先生の話を聞いて]
そうですか……アンちゃんを外で見たという話が出てたんで。
戻ってればいいんですが。
ウミも心配だよね?アンちゃんのこと。
[フユキに鳴き声を送るウミをもふりながら問う]
[ウミは新しく来た栗ようかんには
興味を示してないようなので、
最後の一切れに*かじりついた*]
アンさんがいないですって?
アンさん、アンさん、どういうことですかにゃ?
ウミは見えてはいても、ずっと霊さん続けていくかたと生霊や幽体離脱してるかたの区別がつかないんですにゃ。
アンさん無事でおりますかにゃあ?どうか幽体離脱であってほしいんですにゃあ……!
……って、人間さんには言葉が通じないんですっけにゃあ。ポチさんとかキツネのランさんとかカラスのクウさんとかみたいな大抵の霊さんは言葉がお互いわかるのに、どうして人間さんには通じないのですかにゃあ……。ウミは昔から不思議なんだにゃ。
うーん、うーん。
[入り口に佇むアンを見て困り顔。人間にはその表情が判断できなくても、同じ猫から見ればわかる困り顔。
アンを探しに出て行くフユキの背に向かって]
フユキさんーーーー!!
アンさんならここに、ここにいますにゃあーーー!
にゃあ〜〜……やっぱりわからないですかにゃあ
……。
皆さん気付いて、ウミのこの想い!
[足元にまとわりつきアピール。]
全員すりすりしたところではい、みなさんウミが気になってくるですにゃあ、ですにゃあ。ここでウミに注目ー!ここにアンさんいるんですにゃあー!
[入り口に座り大声で気を引こうとするが]
[アンを探しに行こうとしてくれているのかい?と聞く校長に首を傾げて]
いやだからご主人、探しにいくとか違うですにゃあ。
アンさんここですにゃ。きづいてー!
……って、やっぱりわかってもらえないですよにゃあ。
ウミの言葉は通じないし、そもそも人間さん達にはずっと霊さんも生霊さんも幽体離脱さんも見えないのですにゃあ……
うーん、うーん。どうすればいいかにゃあ?
みゃあう……。
[>>41ホズミに答えるように鳴いた
「そうかそうか、ウミは心配なんだなぁ。どれ、これを飲んだら私もすぐにアンちゃんを探しに行くとしましょう。子供たちは危ないから雷が弱まるまで出歩くのはよくないですよ。ウミも、雨の間はここで雨宿りさせてもらいなさい。ボタンさんにはお願いしておくから」
との校長の言葉にはしっぽの先端のみをぱたり、ぱたりと動かして]
ぐる、ぐる、ぐる。
[入り口を見ながら微妙に喉を鳴らしていたが――]
んなぁ〜〜〜〜う。
[フユキを追うかのように店の外へと飛び出した。
「これ、ウミ……!」と制止しようとする校長の声には構わず、雨が降り時々雷の轟く外へ**]
[アンが心配かと問うホズミには]
当然ですにゃ、アンさん心配ですにゃあ、生死が……
だってねえ、こんなアンさんが見えてしまったらとてもとても心配に決まっているですにゃあ。お話も聞き出せないっぽいですしにゃあ……
[自分が探しに行く、ウミは待っていなさいと言う校長に]
ウミは雨は嫌ですにゃあ。でもですねご主人、緊急って言葉があるですにゃ。苦手があってもねこまっしぐらしなくちゃいけない時があるですよう。
ご主人。お茶飲み終わったらとかそんな事言ってる場合じゃないと思うんですにゃ。遅いですにゃご主人……
[雨振って雷の鳴る外。雨に濡れると考えると気持ち悪いだろうなぁと猫であるが故に考えてしまうのも仕方がない事であるが、かぶりを振って]
フユキさんーーー!ウミも一緒に探しに行きますにゃあーーーーー!
[フユキを追って外へと飛び出した。止めようとする校長の声は無視して雨の中を駆ける]
冷え性 ロッカは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
[数年ぶりに実家を訪れた茶屋の一人娘が再度奥から姿を見せたのは、ロッカとフユキが裏手から駆けてきた物音がして程なくのこと。]
若い声が弾けて、賑やかだこと。
元気そうねーあんたたち。久しぶり。
[淹れてきた秋摘み新茶の湯呑を配りながら、記憶より少しだけ成長しているであろう面々へ声をかける]
…あらワカバちゃんもいらっしゃい!
ほんとう、すごいカミナリ。
[遅れてきたワカバには、注文の昆布茶を。ずぶ濡れの者たちに、客同士で世話を焼く様子を微笑ましげに見遣る]
カミナリは速く動くものを本能的に狙うらしいから、
怖いからって慌てて駆け出しちゃだめよー?
[尤もらしく添える注意喚起は、おそらくカミナリでなく熊や鮫相手のときに有効と思われるが鵜呑みにしてはいけないことに変わりはない]
…ねえ かあさん、
私のレインコート まだ捨ててないよねー?
[…ボタンの耳元で訊ねる。
やがて物持ちのよい母親が出してくるレインコートは、
黄ばみもなく流行遅れの柄だけが少し褪せていた。
ばさり 羽織って 茶屋へ残る青少年各位を見渡し]
無鉄砲さんがいないらしくて、安心したわ。
…じゃ ゆっくり あたたまっていってね。
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