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[今更ながらに、室内を見渡して]
あ。アンさんが居ないんだ。
……突然飛び出して行ったんですか!?ふえー。なんでだろ。
あと、畑くんが昏倒!??
だだだ大丈夫だったんですか!?それ。
何だよー。自分ばっかりがドラマチックかと思ってたら。
事件は実行委員室でも起こっていたんですね。
>>43
名簿はねぇ、通信室??みたいなトコに落ちてたんですよ。
もしかして、牧野下さん寄りました?
なんか、血糊みたいのが、べったり部屋中についてました。
気持ち悪かったなぁ。
だけど、あれは多分本物の血じゃないですね。女の勘!
ただのいたずらにしては、手が込んでますよね。
通信機械もばっちり壊されてたし。
……いや、近くで確認した訳じゃないけど、モニタ割れてたし、バネがびよーーんってなってたから。
牧野下さんが覗いた時は、何も無かったです?
これって、事務局に報告した方が良いのかしら。
お、お兄ちゃんは……。見つかってません。
おにいちゃんの、ばかーー!!
[勝利の雄叫びを上げる菊子に、クルミはほんの少しだけ口許を緩めた。が、やはり能面なのには変わりは無いのだが。]
そう。アンが急に飛び出していって。畑くんは突然ばたんきゅー。じっちゃんの名にかけて原因を解明したくても、あまりにも情報が無くて。
[菊子に相槌を打ちながら二杯目のお茶を注ぐ。]
名簿は通信室に落ちていたの?
[発見場所を聞くとどきんとする。確か通信室は…]
血糊…あ、でも人の血じゃないんだ。それは良かった…のかな?
[お茶をゴクリ]
通信機械も壊れていたんだ。わたし血糊にびっくりしちゃって、そこまで見てなかったわ。見回り係として失格よね。
[バネがびよーんの言葉に、記憶を辿ってみる。確かにモニタや色んな部分が壊れていた。
しかし異変に気付いていながら事務局に連絡をしないことを職務怠慢と言われるのが嫌なので、あえて知らない振りをした。]
でも悪戯にしては手が込んでいるわよね。通信機械を壊すなんて。事務局には…言った方が良いのかもしれないわね。
[菊子が特選和菓子セットに手を伸ばしたのを見て、そろそろ追加も必要だしと思いながら。]
森山さんのお兄さんは結局見つからなかったんですね。お気の毒に…。
[迷うにしろこれじゃ遭難だろうとぼんやりと考えながらわたあめを頬張り]
見回りが係の仕事ですが。考えようによってはお上が投げやりの方が、こっちもテキトーに事を済ますことが出来るので、良いと言えば良いんですけどもね。
だったら何故人を集めたんだろうって話に戻ったりするんですが。
[ソファに不貞寝しながら携帯をいじっているクラスメイトをちらりと見て、ますます上の考えが解らないといわんばかりの表情を浮かべた。]
んー…発想の転換が必要やね?ワトソンはん。
[偉そうにパイプくわえて。ちなみに、夜店のハッカパイプだ。]
うちらが集められたんは事実やな?
あと、仕事が実質あってないようなもんなんも事実や。
つまり…上層部の目的は、仕事さすことやのうて、集める事。
そないなんやないかと、ウチの灰色の脳細胞はおもてるわけや。
この状況だから判るって事も有るんじゃないかしら?
[芳秋の言葉にクルミは湯飲みを置き、何処からともなく出てきた水戸黄門の頭巾に視線を向け]
選考基準は、ずばり変な人。
[部屋を見渡しズビシ!]
集める…こと? 何のために? 若葉さんと森山さんは転入してきたばかりだし。接点がまるで見当たらない人を集めてどうするつもりなのかしら?
[若葉の考えに首を捻る。]
心当たりは…
[言葉を切り、空を仰いだ]
心当り…なァ。
……、実はこの中に通信室を破壊するようなやばい連中の仲間がいて、それを炙り出すための軟禁状態ー。
[超棒読み。室内の人間一人一人を視線に止め、最後に若葉をじっと見る]
ま、ねェか。
違うって…。全力で否定する人ほど、自己評価と周りとの評価の差が開いていたりするんだよ? 斎賀。
ごらん、あの達磨を。普通の人間だとあの達磨を見て、普通で居られようか? いや無理だ。でも斎賀は慌てず取り乱さず、しかも同じ空間に居る。これこそが変でなくて何と言うのだろう?
[同じ穴のムジナといわんばかりに、生温かい眼差しを芳秋へと向けた。]
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