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[キクコに背を向けて、歩を進めながら
神を宿していた疲れから眠るセイジと寄り添うアンに微笑んだ。
大きな石へ凭れるボタンに手を貸し、腰が楽なように座らせた。
そそくさ と和服を着込むンガムラの顔は、見ないふりをした。
紫色の蝶々を追いかけそうになったギンスイを留めるホズミと、
束の間だけ目が合った。何か言いかける彼女を、視線で制する。
長い櫂を、船小屋へ丁寧にしまうと、
遅れてきたネギヤとすれ違って――移民の男は河原を後にした。
ぶ ぶうん…
ほぐれた虹のようないろだった、蜂の群れも何れ*どこかへ*。]
[黄蜂ぶーん]
[なぜかそばで、ロケット花火ばーん。]
……やかましかっ!
[原因を悟り、ンガムラの無事を認めれば。ホズミと、ついでにンガムラも怒鳴りつけた。
それから]
…わしゃ、蜂は、好かんわ。
[耳元を過ぎて空へ上って行く蜂。
それでもまだどこかから羽音が聞こえるよう。]
[きらめく蜂の羽が飛び行くのが、どこか流れ星にも似て見えて。]
いべんとの、あんころ餅の当たりが、
あたりますように。
[小さく小さく、そんな願いごとを口にした。]
[自分の、いべんと、の言葉に、ふと]
今年ももう、トランクス音頭の時期じゃのう。
アンやおキクたちのトランクス姿が楽しみじゃわ。
[トランクス音頭を踊る際には、トランクス着用するみたい*]
[羽音を立てて飛び去る緑色の蜂]
そういえば……何だったんだろ。
あんな色、見たことないけど。
だけど……何でだろうな。
[不思議と、あの蜂が自分を守っていてくれた気がして]
リリアンの夢を見た気がする……
[意識混濁ぎみに着物を着ていると、ロケット花火の破裂音とボタンの怒鳴り声とが聞こえてくる]
冥土に行ってしまったのかと思いました。
[いなくなったはずの人々が集まっていることを確認すると、短い溜め息を吐いた。
銀狐は見えないようだ]
タカハル、おまえ正気にもどったのか?
[足元のじたばたに気付かず、紫色の唇ががたがた震えている]
祭りの日、トランクス一丁で川飛び込んでしまえ!
―― あんころ餅屋の前 ――
[残されたのは、あんころ餅屋の木戸に凭れた一台の自転車。
錆の浮いた自転車。それから蓋の開いたトランクがふたつ。
蜂の巣は、最前の土砂降りで水浸し。
それを見た御老は…これじゃもう蜂は戻らんなあと呟いた。
トランクの持ち主は現れない。やがて切り出される、巣蜜。
――――其のお裾分けに預かった者も、いたかもしれない。
そして耳にするだろう。
トランクの巣箱には、蜂の幼虫は一匹もいなかった、と。]
[まるで、自分の巣を追い出されたはぐれ蜂たちが、仮に
身を寄せ合って暮らしていたような…蜂の巣だった、と。
残されたトランクは、綺麗に掃除され望む者の手に渡る。
そして、村で無事にイベントが催されたその日。
あんころ餅の「あたり」を手にした、幸運な老婆には。
――百花が香るはちみつをとろりと混ぜたあんころ餅が
ひと月のあいだ、好きなだけ振る舞われること*だろう*]
[それで悩んでたら、当の銀狐が尾を踏まれ]
……正気にっていうか、分離したっつーか……。
つか、足! 足、どけて!
[じたばたもーどに、ちょっと焦った声を上げていたり]
……え?
なんもねー、って。
[自分には、じたじた振り回される三尾がきっちり見えるわけで]
……見えないん?
[とりあえず立ち上がりながら、問いかけてみた]
え、だって、ここに……。
[左腕に抱えた銀を見て。
それが隙になった]
ちょ、ま、ガム兄、いたい、いたいっつーに!
[ぐりぐりされてじたばた。
両手が塞がってるので、抵抗できなかったり。
銀狐もばたばたばたばた、尻尾振り回し]
……他の連中。
お前、見えんのかな?
[腕の中の銀狐に向けて、小さく問う]
『……知らぬ』
[返されるのは、短い言葉]
……見えなかったんって、ガム兄だから、ってのも、ありそうだしなぁ……。
『……かもな』
[一体どんな意味で言っているのやら]
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