[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
コハルちゃんも送ってくよ。
コウイチが二階堂探すならオレも手伝うし。
とりあえず、真っ暗になる前に一旦帰ろーぜ。
おかーさんが心配しちゃうよん。
[軽い調子で付け足して。コハルがうなずけば、教室を後にする*だろう*]
[学校に着くとすでに正門は閉じられていた。40cm四方の紙包みを手にした...は灯りの消えた校舎を見上げて]
さすがに遅すぎたか。
誰も居ないだろうな、さすがに。
[踵を返すと繁華街に足を向けた。歩きながら、かさり、と紙包みを開くと中身は数枚のレコード]
ふふ、毅さん、驚くぞ。
[赤い夕陽が校舎をそめてぇ♪足取りは*軽かった*]
んじゃーなー。
こっちも、近所探しとくわー。
[こはるを送り、耕一と別れる。ぶんぶんと手を振って後ろ姿を見送ると、傘を広げて肩にかけた。ほどなく一粒の水滴がぽつりと落ちてくる。]
ひとりになった途端これだかんなー…。
[ついと目を細めて、薄暗くなった空を見上げる]
へーんなの。
[口の中で刻んだ言葉は、雨音に*消えた*]
[初日、学校帰り。
アンの家の玄関先で立ち尽くしていた。
結局、呼び鈴を押すことは出来ず]
気味が悪い……。
[風に揺れる木々の音が、不安を煽る。
夜道を歩くスピードは早くなり、小石に躓きながら小走りに家路を辿った]
[どうにも落ち着かなくて、家の外へ出てみる。地面は乾いているのにどこからか微かに雨の匂いがする。雨は好きだった。なんとなく安心する。少なくとも夏の気が狂いそうな日差しよりは。]
アンちゃんか……。
[確か、彼女の家はこっちの方だったな……。記憶を頼りに足を向けてみる。]
[コハルの声が聞こえると、へなへなと座り込んだ。
鞄を握り締める手の力は依然として抜けない]
コハル〜……。
びっくりさせないでよ。もう、やだなぁ。
アン、帰ってきてたりしないかなと思って。
でも、家ん中、すごい静かだった。
[謝罪の言葉には、大丈夫、と首を振る]
[気が抜けて座り込む少女を見ていると、何故か笑いがにじんでしまう。]
怖がりなのに、一人でこんなとこ歩いてるからだよ。
そうか。アンちゃんの家に行って来たんだ。
静かだったって。それって。
誰も家に居ないってことなのかな?
笑ってないで助けてよ〜……。
どんだけ驚いたか知らないくせにー。
[再び首を振って]
灯りはついてるし、人影もある。
けど、アンが帰ってる感じはしなくて、近寄りがたかった。
……何もしないで帰ってきちゃった。
ごめん。ごめんって。
[と言いつつも、クルミに言われるとますます笑ってしまうのだった。それでも手を差し出し、彼女が立つのを助ける。]
[アンの家の事を聞いて。]
そうなんだ……。
……みんなさがしてるんだし。
大丈夫だよ。
[この根拠のない言葉を口にするのは、一体何回目だろう……と思いながら呟いた。]
[立ち上がっても、膝が笑っている。
つられてクルミも笑い出す]
あはははは。もう、しっかりしろよ。
[コハルの手をぎゅっと握り締める。
既にクルミの中では、アンのことよりも、自分の名前が書かれていたあの手紙のことが気がかりでならなかった]
人攫いの、犯行予告だったりして。
でも、うちお金持ちでもなんでもないし、だからといって借金もしてないし。
……してないと思うし。
どうしよう。ねぇ、あの先輩なんなの?どうして私の名前なの?
[毅の店でも、少女の失踪についての話題で持ちきりだった。ある者は家出だろうと笑い、またある者は誘拐だと息巻く。...がクラリネットを吹き止めて話を聞こうと腰を浮かすと、カウンターに座った壮年の男がぼそりと呟いた]
『神隠し…』
[...は、カウンターの向こうでグラスを磨いていた毅と顔を見合わせると肩を竦めた]
[しがみつくように手を握ってくる目の前の少女の声が、微かに震えている気がした。]
こんな時だから、気になるだけだよ。
それだけだよ。
なんてことないの。
偶然なんだよ、偶然。
犯行予告ならわざわざあんなトコに紙隠さないでしょ。
ポストに入れるとか黒板に書くとかさ、するでしょ。
[まるで言い聞かせるように、ゆっくりとした口調で。]
[物騒だから、といつもより随分はやい時間に『もう帰れ』と言われる]
なんだよ、毅さん。
いつまでも子ども扱いするなよ。
俺、もう半年で社会人なんだぞ。
[...の抗議にも聞く耳持たないといった風に追い出され、仕方なしに家に向かって歩き始める]
ちぇ、面倒くさいことになったな。
ん?
[街灯の灯りの中にこはると来海の姿を認めて]
あれは…片方はうちの制服だな。
おおい、ちょっと聞きたいんだけどさ。
[すっかりと暗くなった道、電灯を頼りに路を、ナオは本を片手に歩んでいました。日が沈んで気温が下がったとはいえ、涼しいとは言えず、温い風が頬を撫ぜてゆくのに、眼を細めました。パラパラと頁が捲れて、ある一文が目に入ります。その単語を指先でなぞって、それから、口元を押さえました。]
……ぞっとしない。
[呟く言葉と顰める眉とは裏腹に、ナオの唇は、緩やかな弧を描いていたのでした。
ふっと、顔を上げます。目の前の街灯は切れかかっていて、断続的に明滅し、その先の灯りは失せていて、頼れるのは月と星の光ばかり。周囲には薄らと、けれど深く、*闇が広がっていました。*]
そっか。そうだよね。うん。
[自分を納得させるかのように、深く何度も頷く]
[それでも、心は一向に落ち着かない]
コハルは、こんな時間にどこ行くの?
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ