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[蟻を手に乗せたまま。
届かぬ扉を、knockするフリ]
……ずっと、思ってたです。
テンマは、いぢわる です。
そのくせ――
[あとは、口をつぐんだ]
鍵はまだ、かえしてあげない。
[ポケットの中身へ触れて独り言。
いましばらくは必要と。思ったか]
振り回したら、
…蟻、目を回してしまう、です。
[立ち上がる際には、よろめいて。
より緑が茂る所へ、蟻を連れて行こうと
樹の間に消え行く姿*]
誰に?
何を?
[“手向ける”ことを尋ねても、答えは聞こえない]
カナメ……
[泣かないで、という声は風に飲まれるほどの*か細さ*]
[ずきり、ずきり、痛む頭。失人は、右手で目頭を抑えて俯いた。瞳を閉じて、真っ暗な目の前に映るのは女の後ろ姿。首から上は、ぼやけていて見えないけれど。それでも、わかる。彼女は大切な人だった気がする。意識の底から浮かぶ、失人の想いとは違う、不思議な感情が、言葉になって口から漏れる。]
来世でまた会おう……か。
果たして俺に来世があるかな………
……。
[墓碑のミナツたちを写真に納め、
そのままレンズを墓碑に向ける]
requiescat in pace やすらかにねむれ。
[刻まれた言葉を読み上げた]
ダーリンは何をしたいの?
ずっと眠っていて欲しいなら、世界の終わりまで起こさなければよかったのに──ね。
眠り姫を無理矢理起こして、手向けろだなんて、酷い王子様。
[キッチンに響く小さな足音。
ぺたぺたぺたとシンクへ向かい、続いて物音と水音]
しゃぼんだま。
[ふぅ、とストローに息を吹き込むと、ぽたぽたと滴が垂れる。
しばらくそれを繰り返すと、いつしか綺麗な球体を作り出せるようになった]
[シャボン玉は空へ飛んでいく。
見上げ、「ら」でも「あ」でも「な」でもないような音で浮かんだメロディーを口ずさんだ。
古い古い、童謡の一節]
変、だよ。
[視線は、見える限りの空を端から端へ辿る]
[ルリが赤い花を掻き分ける様子を眺めていた]
って、ちょっと待って。
どうしてこんなに古いお墓が……?
それに、今っていったいいつなんだろう……。
[ますます不安になって、今がいつなのかの手がかりを求める。
スケッチブックや色鉛筆には表記がなかった。
部屋に戻っても、時計やカレンダーの類はない]
……そんなに長い間、眠ってたってこと?
どうして、そんなことを?
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