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葦野の吾鬼さ。
いいことを教えてやろう。
[去り際の石木に、背後から声をかけます]
もし神という存在が在るのなら。
俺が生きている限り、神隠しに遭った者が還って来ることはない。
もっとも。そうでなくなった時に、還って来るという保証もないがな。
神なんて存在するはずがない。してたら不条理極まりない。
だからそんな下らん話、全力で否定してやる。
この村を変えて、神の祟りなんかねえことを証明してやる。
[にたり、と口を歪めました]
その
・・・萩原ってばあちゃん大事にしてるし、猫とか動物好きだし
どうしても神隠しってイメージないじゃん
なんか変だから ちょっと調べたくて・・・
[さすがに猫が言ったからとは言えない]
[現れたのは、いつかの少女。
小さく会釈した直後、彼女の淡々とした、しかし切羽詰まっても聞こえる問いに瞬いて]
……。
[白衣の人が何と答えるか、気になってしまって立ち去りそびれた]
[ゾウサクの感想に、まさか、と笑い。
ニキの問いに、ふと、神妙な顔をして]
……そうだな。
超常現象といわれる現象が、実は人為的なものだった、という話は多い。
あまり、声を大にして言える事ではないが……
集団妄想、というものもある。
特異な下地や状況にあって、複数の人物が同じ幻覚を抱き、何かしら思い込む、というものだ。
……私も、実際、神隠しを確かに信じてはいない。
これは、私が余所者だというのもあるだろうが。
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