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『別れの儀式は、死者の為に行われるものではない。
自分を言い聞かせる為の物。
それならば何故、墓碑で記憶を留めようとするの?』
[すらすらと、いつかのカナメの問いを諳んじる]
答えは簡単。
前提が間違っているか、結論が間違っているか。
[事務的な平坦さで言うと、そこで深呼吸した]
[木漏れ日の下、
土へ下ろされた蟻は急いて行く。
どこかへ帰って行くのかもしれない]
[見送って唇をひらいた]
――カナメ。
アンは、どうして…
[突然さいた、赤い花]
[アンのようになりたくないでしょう、カナメが優しく語る]
……わかりません。
レン、「そちら」のせかいは……うつくしい、ですか。
[カナメの声が響く。落ち着いた声で絵を描けと促す]
……ちょっと、待ってて。
[昨日と同じように、スケッチブックを広げて描き始める]
[いつか獏が口にした形容詞を、
問いかけて僅か空気を震わせたものの、
その答えを恐れる具合に、顔を下げて。
むしろ彼に聞かれていない事を、期待していたかもしれない]
でも、無理はしないほうがいいよ。プレーチェ。
両親が来たときに元気な姿を見せられるように、ね。
………っ?
[口から紡がれた言葉は。]
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