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てか、こんな吹雪なら借家に居るよりここに居た方が良いのかな…。
何だか管理人さんも…まだ帰ってきてないみたいだし。
[辺りを見渡し、居る人に挨拶をして。凍り付いていそうな井戸で顔をバシャバシャと洗う薬屋さんは、やっぱり雪男じゃなかろうかと思いながら、わたしは仮住まいにおいてきた荷物を思う。あそこにはレポート用紙など必要な物がおいてある。]
わたしも…取りに行かなきゃ…荷物。
←人狼のことをすっかり忘れていた
ところで、自分の設定どうすっかなー。
恐怖を欲するのは、自分なのか、他の得体の知れない何者なのか。
行き当たりばったりで行くので、あとでズレたらすみません。
……大丈夫ですか?
[囲炉裏に手をあてて暖を取りながら、荷物のことを気にするナオに声をかけた]
管理人さんは、隣村に行って戻れなくなっていたりするのでしょうか。
『今は昔。
ある村で、切り傷を負って死に逝く人が相次いで現れた。
突風が吹いた次の瞬間、村人は息絶えていたのである。
真夜中に風はうなり、まるで狼の遠吠えのようだと言われた。
――人々はそれを「人狼」と呼んで恐れていた。
その伝承は不透明な部分が多く、未だに謎が多い。』
[1ページをゆっくり読み上げる。何か恐怖を感じながら。
それでも目を逸らせない。いやな気分だ]
[囲炉裏の傍にいるのに、背筋が寒くなる。ぶるりと震え、胸を軽く押さえて。本を閉じ傍らに置いた]
ヌイさんも読んでみる?読まなければ片付けてくるよ。
[ナオが荷物を心配するのをみて、そういえば俺もどーにか考えないとなーと別の事を考えようとする]
そうなんですか?積もるといいですね。
[ヨシアキの読み上げに、ふむ、と頷いた]
Are You a Werewolf?
[本を読むかと問われると、首を横に振って]
いいえ。
符呪が熱い。
この符呪は、「力」を持ったうちの総領であるおばばさまからもらったもの。
おばばさまの力が込められた符呪を、一族の中でもたいしたことない俺なんかが貰ったって理由がわからなかったけど。
…「何か」あるんだろうな。
[気に掛けてくれるヌイに、わたしは感謝の言葉を掛け]
ん、大丈夫だと思います。薬屋さんだって吹雪の中、雄叫びを上げながら顔を洗っている位ですし。もうちょっと経ったら取りに行きます。
管理人さんは…隣村に行かれてしまったんでしょうかね?
[本に載っていたさくらを見た途端、ナオは自分の身体が急に熱くなるのを感じた。]
「な…に…?なんだろう?この感覚…。喉が…渇くんだけど…」
[急激に枯渇する口内を潤そうと、ナオは何度も唾液を嚥下する。しかし乾きは一向に止まない。
と、その時自身の内側から知らない女性の声が聞こえた。ナオはその声に怯えながらも、静かに問い掛ける]
「ねぇ、あなたは誰なの?」
ウオオオオ!ウオアアア!ウエエエエン!
[雄たけびが聞こえる。薬屋が吹雪の中、井戸のところで涙をぽろぽろと零し、手をしもやけで真っ赤に染め上げ、がたがたと筋肉を震わせながら顔を洗っている*ようだ*]
[内なる声は告げる。]
私は"あなた"よ?ナオ…。
あなたが私を目覚めさせたの…。このさくらの咲く地に来てしまったから。
だから、あなたにはわたしの渇きを潤す役目があるの?お分かり?
今からあなたはその姿で人の目を欺いて、"私達"に一晩に一人ずつ贄を差し出さなければならないわ。目覚めさせてしまった代償に。村の伝承に従って――
[にたりと口嗤う声に、ナオは抵抗の声すら上げられない。]
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