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─ 1F・日用品売り場 ─
[園芸コーナーで、目当てのものを見つけた。
殺虫スプレーだ。
店員はいないから、暗闇に向けて試しに発射してみる。
何となく良さそうに思えたものを失敬した。
ポケットに、たこ焼きの錐と一緒にねじ込む。]
刃物はなあ…。持っていても。
[正直、ろくに扱える気がしない。
包丁を一度手にとって、しみじみと見て諦めた。
むしろ鍋の蓋はどうかと思いかけて、これもやめる。
辺りの様子を窺いながら歩き回れば、
店の中心に程近いところまでやって来ていた。
向こう側は食料品売り場か。]
血の気の多い女だね。
[階段を登る音、叫ぶ声に眉を下げる。
鞄の内は静かなもので、予定が変更した気配はない。
このまま、ここにいれば11thと衝突は免れない。]
12th、あんたは逃げとけ。
[手で払う仕草を12thへする。]
[日記を繰った上で頷く。
0thが11thと接触したのも気になるが仕方がない]
[下駄を脱いで両手に持ち]
[足音を殺して階段ホールから*離れた*]
大丈夫か?
――接触したのが12thで助かった。
[知ることが出来たから。
クルミを背後に庇うように立ち、
武器らしきものを持った10thを見て、
ぐ、と 眉を立て]
…お前、クルミを殺そうとしたのか?
[低い声で問う同時、視線は辺りを流れる]
いいや、口説いてたとこ。
[ポールを左手で持ったまま、いつもの調子で言って]
あぁ、12thといたからバレたのか。
なるほどね、…
[12thが離れるのを確認すると、11thへ視線を戻しつつも、その背後のクルミにも届くように]
随分とクルミに肩入れしてるな。
ほらな、やっぱ、魅力あるじゃねーか。
ちがっ、……口説かれてないよ!
[からかわれてるような気分になって、思わず力一杯否定してた。
逆にムキになってるように見えたかも知れないけど、そこまでは気が回らなかった。]
おじさんは、チート日記の持ち主を探してるだけだよ。
私もそれで、疑われただけ。
ソラさんは、違うよね?
[言葉の代わりに剣を交わす、なんていう武士道の存在は知ってる。剣道部の子が言ってた。けど、私にはそんなの、理解出来ない。
何とか不要な衝突だけは避けたくて、確認がてら、言う。きっと、ソラさんは違う。私はそう信じてる。……信じたいと、思ってる。]
…何?そうなのか。
なら邪魔はしねぇが。
[10thの言葉に殺意は感じなかったから
大真面目に答えて、背筋を伸ばし直した。
だけれど、視線は警戒したまま巡る。
視界の中に今12thが、いないから]
…違うのか?
[背後のクルミの言葉に目を丸くして
一度彼女へと視線を向ける。
続く言葉を聞いて、頷いた]
残念ながら俺のは違ェよ。
何なら俺の日記、見るか?
…見たって、証明にはならねぇか?
[見て判別がつくような簡単な仕掛けを
あの胸糞悪い球がしているとも思えなかった]
11thはその点では疑ってないさ。
お前、単純そうだからな。
[ムキになっているクルミの様子に、また、
く、と口髭を揺らして笑う気配を伝えつつ]
チート日記、 ねぇ
ま、クルミのガードが固そうな女だな。
[構えていたポールを回し、肩にぽんとあてる。]
けど、さっき言った忠告の返事、
それを聞くまでは退けないんだよ、俺は。
悪いね。
… 疑っていない、と言われて
ムカつくのは初めてだ。
あんたは一言多いんだよ。
[やはり、視線だけで12thは見つからない。
クルミが背で服を掴むのを感じつつ
口髭の男を半眼で睨みつけてから]
…忠告?
[怪訝な顔を見せた*]
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