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[日が昇ると学校を出発し、たどり着いた一軒の民家の2階の窓を見上げた]
どうするかな。
[持ってきたシロツメクサの冠を見下ろして思案していると、視界の端から端へ人が横切った。
制服のスカートをなびかせ、少女は家の中へ消える。
茫然とその姿を目で追って]
昨日、ビデオで見たから……?
[玄関のドアノブに冠をかけると、リースのようだった。
立ち尽くし、沸き上がるのは悔しさばかりで、...は強く拳を握った]
僕は怖くて仕方がないんだ……。
過去を過去だと割り切ってしまうことが。
それが君を悲しませやしないかどうかが。
[手を合わせることはせず空を仰ぐ。
しばらくすると学校へ続く道を歩き始めた]
さんきゅ。
[一つ手に取るとグレンの言葉に笑って]
男の子の作るおにぎりって味があるよね。
運動部のお昼のイメージ。
[休みの日の部活で、ユニホームのままおにぎりにかぶりつく姿を思い出したらしい。しかし、次に浮かんだのは畑でのどかなお昼時]
とーちゃん、飯持ってきたよ…。
じゃない。グレンはかーちゃんじゃない。
[呟いて、ふるふると首を横に振り。んじゃ、いってきます、とその場を後にした]
/*
起きれたぜー!と着替えたのに雨足が強まってるんですが!!
つか、不意にアッシーでやんす。
車で都心行ける人に僕はなりたい。
*/
ああ、そういや高校の頃もたまに作ってたからなぁ。
って、おれがかーちゃんかよ。
[ソフィーの言葉に吹き出すと、笑ったままいってらっしゃいと見送った。どこへ行くかは聞かずに。
気づけば炊飯器の中の米は空になり、大皿に並んだおにぎりの山]
……作り過ぎたか?
[少しだけ後悔するも、次の瞬間には気を取り直し、まいっかと]
[自分の分だけおにぎりを取ると、大皿にラップをかけそのままテーブルに置いた。
まだ春先だ。このまま放置しても痛む事はないだろう。
皿の隣に皆へ向けたメモを置き、自分も集会所を出た]
――用務員室――
[目を覚ませば早朝。辺りがまだ薄暗いのにも構わず、...は目を覚まし身支度を整える。
元雑貨屋に行き、昨晩の夕食の片づけを行いながら消えたままのテレビに視線を送るが]
この時間から起きている奴は居ねぇだろうし…。寝ている所を覗く趣味もねぇしな。
[くすりと苦笑を漏らしてトレイに食器を載せ、調理室へ]
――調理室――
[ひんやりと冷えた室内で茶碗を洗いながら、朝食の支度を始める。
小さい器にバターとマスタードを入れ混ぜ合わせ、きゅうりと紫玉葱を薄切りにする。サニーレタスをちぎり、鶏肉は軽く切り目を入れて塩、胡椒を振りフライパンへでじっくりと焼き上げ、削ぎ切りにしておく。]
[ベーコンを昨日と同じようにオーブンでカリカリにしてペーパータオルで油を取り、山型食パンにバターを塗り、それぞれの具材とスライスチーズを載せ、ピンで押さえをして半分に切ってからそれぞれをワックスペーパーに包んだ。]
確か籠ってあったはずだよな…
[調理室脇にある準備室へと足を運び、食器棚から小さなバスケットを二つ見つけて色とりどりの布巾を敷きその中にサンドイッチと野菜ジュースを詰め込み、一つはアーヴァイン用とし手かごを携え調理室を後にした。]
――科学室前――
[さすがに疲れているのだろうか。科学室の中からは物音は聞こえず、ただ静寂が辺りを支配していた。]
おっさん、根詰めて作業するのは良いけど、あまり無理するなよ…。
[ドア越しに小声で声を掛けると、僅かにドアを開けてサンドイッチの入った籠を中に置き、ドアを閉める。
そして自分も雑貨屋へと足を運べば朝食として、サンドイッチを口に運んだ。]
何で今の時期に…再会なんかしたんだろうな…。会わなければ後悔なんて…しなくても良かったのに。
何で今の時期に…。
[呟きながらポケットから取り出したのは、JOCVから届いた、派遣前研修の日程表。
...はその紙をまだスイッチの入っていないテレビを見比べながら、深い溜息を*漏らしていた*]
[起きて身支度を整えると、真っ先に雑貨屋へ向かう。目的のものを見つけると、少し迷って、結局一番無難そうなカップヌードルをチョイスする。]
作り方、大丈夫かしら。
[作り方だけでなく、栄養成分や原材料の表記まで舐めるようにじーっと見入った状態で食堂に戻った。]
[*吉*おにぎりを食べながら、体育館に向かう。体育館にステージが設置されていて。最後の一口を頬張ると、よいしょと階段を使わずにステージに登って腰掛ける]
やっぱりここが一番懐かしいかなー。
[目を瞑れば運動部の声やボールの跳ねる音が今にも聞こえてきそうだ]
[湯舟に浸かっていると、腰掛けに俯せてタイルを滑って遊ぶ少年達が目前に]
あー……。
ここ来たのって小学生以来か。
[たまに里帰りしてきた従兄弟と共にしか銭湯に来ることはなかった。
中学生になると叔母夫婦しか来なくなっていたが、大学受験の時は一つ年上のその従兄弟に世話になったものだった]
真昼間から銭湯って、ささやかな贅沢だな。
/*
迷惑メールフォルダのトンチンカン!!
映画予約完了メールをそっちに分類しやがって(涙)
つーか、バルト9の予約番号長いなおい。
←バス停間近まで行ったのに一度帰って、結局チャリ。坂道で動悸息切れ。
ぎりぎり間に合いそうではあるが、デンジャラス。
*/
現人神>一等賞>大大吉>大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉>凶>小凶>半凶>末凶>大凶>回答拒否
うむ、悪くはない。
[ほかほかで銭湯を出ると、春の風の心地よさに目を細める。
通り掛かった花壇は、昨晩摘んだ部分が元に戻っていて]
これなら、何を取っても問題ないんじゃないか……。
[湯を沸かしカップに注いでペンダントクロックできっちりと三分を図りながら、グレンが用意していたおにぎりをひとつもらって口にする。]
具は…マヨネーズ和えのツナなのね。美味しい。
[待望の三分間が過ぎてふたを捲り、フォークでかき混ぜちゅるりと啜る。]
…何と表現すればいいのかしら…。
麺に歯ごたえは無きに等しく、味はきついし、塩分濃くて血圧上がりそう…。
具は…入っているだけましと思う量なのか、少ないから余計侘しく感じるのか…。
[文句を言いつつも、気づくとスープまで全部飲み干して完食。]
完全に初めての食味でしたわ。
何と言うことかしら。
わたくしには、カップヌードルを語る言葉を持ちません…。
[空になったカップを目の前に難しい顔をして、奇妙な敗北感を*味わっていた。*]
カップめんのエピソードといえば、うる星やつらの面堂終太郎を思い出すなぁ。
あれは結局、あたるが食べちゃったんだっけ?
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