187 雪色街のたからさがし
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…皆心当たりはないか。
[それぞれの反応を見て、男は思案の仕草をする]
兎が言うには、『たからもの』は『鍵』と『螺子』の『材料』、らしい。
『鍵』と『螺子』は『時計』を直すために必要だとも。
そして『時計』が直らないことには、私達は戻れない、と。
……『たからもの』とは、物品ではないのでは、と推測している。
[男は七咲と名乗った女性の言葉>>14を受けて、兎が残していった情報を簡潔にまとめ、最後に推測を付け加えた。
推測がどのような経緯でそうなったのかまでは説明していないため、唐突に思われるかもしれない]
(18) 2015/12/24(木) 01:05:11[噴水前]
────………?
[その最中、惚けた声が上がる>>11のには疑問の仕草。
男の視界に大きな変化は起こっていない**]
(19) 2015/12/24(木) 01:05:19[噴水前]
経営者 ズイハラは、メモを貼った。(内容)[メモ/履歴]
2015/12/24(木) 01:07:01
経営者 ズイハラが接続メモを更新しました。(12/24 01:07)
……そうか?
[箔源の呟き>>20に男は首を傾ぐ。
別に冷静であろうとしているわけでもないため、その自覚は薄い]
…よく、動じない、とは言われる。
[サプライズを仕掛けられても反応が薄いため、男は友人にそう評された。
驚いていても表に出ないだけ、とも言う]
(22) 2015/12/24(木) 18:05:29[噴水前]
[しかし、周囲が異変に気付いた時、男が何も表情を変えなかったのは生来のそれが原因ではなかった]
……空間から弾き出された?
[唐突に現れた兎>>#0の言葉を疑問として繰り返す。
またも一方的に言って去っていく兎から瞳を外し、男は周囲を見回した。
兎を追いかけいく箔源>>21を始め、ここに集まった者達は全員男の瞳に映っている]
(23) 2015/12/24(木) 18:05:34[噴水前]
[他の者達には消えたと思われている、女子高生の姿も]
(24) 2015/12/24(木) 18:05:54[噴水前]
……急いだ方が良い、と言うことか。
[帰れなくなるのは流石に困る。
声に焦りの色は無いが、心の中に危機感は生まれた**]
(25) 2015/12/24(木) 18:06:02[噴水前]
経営者 ズイハラが接続メモを更新しました。(12/24 18:06)
…兎は、私達が「なくした」『たからもの』を探して、と言った。
『たからもの』が物品ではないとしたら……「なくした」と言うのは、「わすれた」と言い換えることが出来る。
「わすれた」のだとしたら、手がかりは、自分の中に。
[仮定の上に仮定を重ねた話。
男は七咲>>28に語るが、要領を得ないものだったかもしれない]
見つけ出せるかどうかと言う問いには……是とも否とも言い難い。
……だが、見つけようとする意思が無ければ。
見つけられるものも見つからない。
そう言うものだと、私は思う。
[持論と言うほど強いものではないが、問いの答えとして思考をひとつ声に乗せた]
(32) 2015/12/24(木) 20:07:25[噴水前]
[片岡と名乗った女子高生の隣に居た子が消えたらしい話が耳に届けば、男はそれぞれ顔を見やってから、瞳をある一点へと留める。
軽く瞳を細めると、その違いをようやく知ることが出来た。
片岡のやや後ろの空間へと歩み寄り、何も無いところに右手を伸ばす]
…………なるほど。
[空を切る腕を引き戻し、右掌に視線を落とすと、独り納得するように頷いた]
(33) 2015/12/24(木) 20:07:33[噴水前]
経営者 ズイハラが接続メモを更新しました。(12/24 20:08)
……あの子なら、
[右手で目の前の何も無い空間を指差す]
狭間の、ここに。
[さも当然のように言うが、珍妙な光景には違いない]
ひとまずは無事らしい。
[それだけ付け加えると、その場を離れ歩き始めた。
向かうのは、兎を追いかけた箔源とは別の方向]
(36) 2015/12/24(木) 20:43:34[噴水前]
…『時計』を直す『鍵』と『螺子』。
兎はそれを「作る」『材料』が『たからもの』であると言った。
『たからもの』が物品であるなら、『鍵』や『螺子』とするには難しいのでは、と思った。
だから、『たからもの』は物品ではないのでは、と。
……全てを理解しろとは言わない。
私には私の、君には君の考え方がある。
君が思う方法で探せば良い。
[七咲>>39の反論は尤もだ。
男は自分の考えの上でものを話している。
同意してくれる者も居れば受け入れられない者も居て当然のこと]
(47) 2015/12/24(木) 21:54:08[噴水前]
───…………
…兎の仲間ではないが、近い状態になったのかもしれないな。
[消えた女子高生の所在について疑問を口にする七咲>>42に、先に言われた問いの答えを交えて呟く。
三輪の叫び>>44には少しだけ振り返り、右手を振ることで応えた]
[そうして足は住宅街の方へ]
(48) 2015/12/24(木) 21:54:14[噴水前]
[足元では雪が靴に踏まれて音を生み出す。
軽やかに聞こえるのは、雪が細かく空気が冷えているせいだろう。
やはりこの光景は故郷に似ている]
……………
[ただ、やはり同一ではないとも男は思う。
足を踏み入れた住宅街は全く見覚えの無い場所だった]
「なくした」……「わすれた」、『たからもの』
[忘れたのであれば手がかりは自分の中に、とは言ったものの、取っ掛かりが無ければ引き出すのもままならない。
しかし男はこの雪の光景に引っ掛かるものはあった]
……夢、か。
[冬木が言っていた言葉を思い出す。
「無くした夢」。
いつから見なくなっていただろうと考える]
(56) 2015/12/24(木) 22:26:44[住宅街]
[降り落つる白の結晶が大きさを増す。
全てを覆わんとするような、大粒の雪。
吐く息が更に白くなったように感じた]
…………───
(”たすけられないの?”)
[記憶の底から浮かび上がる声]
(”さむそうだよ”)
………────
…”無理だ、手遅れだよ”
[記憶の声と男の声が重なる。
似ているけれど、異なる声]
(68) 2015/12/24(木) 22:55:05[住宅街]
(”なんでだよ”)
───……
(”たすけるのがしごとじゃないのかよ”)
───── 父さん
[それは、憧れが失望へと変わった時の記憶]
(69) 2015/12/24(木) 22:55:20[住宅街]
……子供だったと言うか、何と言うか。
[それでもその「夢」は大切な「夢」だった。
歳を経るにつれて現実を見据えすぎて抱かなくなった「夢」。
今では命を傍に置きながら、金のやり取りに頭を悩ませるだけとなっていた]
余程腹を立てたんだな、私は。
[他人事のように呟く口端が僅かに持ち上がる。
その出来事すら忘れるくらいに、記憶を奥に仕舞い込んでいた]
(80) 2015/12/24(木) 23:34:37[住宅街]
[それだけ憧れていた]
[それ故に失望も大きかった]
(81) 2015/12/24(木) 23:34:47[住宅街]
……だが、こんなのが『材料』になるのか?
[『たからもの』が物品ではないのなら──忘れてしまった記憶だろうと、そう推測はしたものの。
思い出した記憶が確かに『たからもの』だったとしても、『材料』となるのかが判然としなかった]
もしくは……まだ、足りないか。
[関連していることでまだ忘れていることはないだろうかと男は考える。
降り積もる大粒の雪を払い落とし、男は更に歩を進めた]
(82) 2015/12/24(木) 23:34:55[住宅街]
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