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確かに絵本だったら子供にも分かるしね。
[なるほどと納得した後で、ミナツの質問には]
何かと引き換えのお願い、か……。
悩むなあ。
どうでもいいものじゃ願いもかなわないだろうし。
そういうミナツちゃんは何かある?
[質問に質問で返すという悪手を堂々と犯した]
ネギヤさんがここに?
村から出るようにも思えないけど……。
[ミナツの言葉に首を傾げつつ、粉々の煎餅を受け取って笑う]
扱いが雑すぎるでしょ。それじゃ私は……
幸せでありますように。
苦しいことがあっても、乗り越えられますように。
[そう言って星形のキャンディを差し出す]
[2人と別れて自宅に戻り、
母に頼まれた洋菓子を渡して、再び家を出る]
あそこに行かなきゃ。
[そう言って向かう先は立ち入りを禁じられた祠]
[祠には案の定、立ち入り禁止の看板。
ご丁寧に道祖神に持たせているとは思わなかったが]
あそこに行けば、元通りになる……。
[更に奥へと進み、目的の場所を目指す]
[しばらく進むと前を行くンガムラの姿に気づいた。
いつも通りに「あの人は女性」と自分に暗示をかけながら言う]
こんなところで、何やってるんですか?
あ、それじゃ私と同じですね。
祠を探しに来たっていうか、場所はだいたい分かるんですけど。
だから、祠に来たっていうのが正しいですかね。
ネギヤさん、あそこ気にしてたんですか?
あ、こっちですよ。
この先を少し進めば祠です。
[ンガムラの問いには答えず、辛そうな彼を案内する]
秘密基地だなんて、まさか
小学生じゃないんですから。
[ンガムラの言葉にそう言って笑って]
かえる、もどる……か。
ネギヤさん、知ってたんですね。
[呟かれる独り言。気がつけば祠の前に来ていた]
みんなで掃除すれば
もっと素敵なところになりますよ。
[他人事のように言った]
ええ、知ってたんです。
ネギヤさんは。
おかしな現象を直すための答えを。
[自分もそれを知っているかのように、
きっぱりと言いきった]
[立ち入り禁止、の言葉に少女は語り始める]
昔々、流れ星に乗って異星人がやってきました。
異星人は代償と引き換えに
願いを叶える力を持ってました。
願い事をかなえるために
村の人たちはこぞって異星人に願い事をしました。
最初はよかったのですが、
同時に叶えられない願い事があったり
あまりにも小さな代償で
大きな願いを叶えてもらおうとする
欲深い者も現われ――
異星人はとうとう願いを叶えることを
やめてしまいました。
怒った村人は、異星人を祠に閉じ込めてしまい
その扉は二度と開かれることがありませんでした。
村人はそれを隠すため、事情を隠して
ただ「立ち入り禁止」ということだけ
残しました。
……これが答えです。
この祠が立ち入り禁止になった理由の。
[知るもののないはずの歴史を語り終えた]
異星人は星を呼ぶ力を持ってます。
だから、異星人を返してあげれば……
いや、解放だけでもすればみんな元に戻ります。
あと、流れ星を見たら無事に帰れるように
祈ってください。
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