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―コンビニ―
[そこにいるのは、ズイハラさんとイマリ。どうやら二人共無事らしい。俺は安堵した。ズイハラさんに一礼して]
おーいイマリ、元気かぁ?
なーに泣いちゃってるわけ?
馬鹿だなぁお前、何泣いちゃってるわけ?
[言葉はきっと届かないけれど。それでも]
馬鹿だなぁお前。寂しいんかよ?
ズイハラさん、困ってんぞ?
寂しい時は電話しろって言ったべ?
寂しい時は、遊びに来てやるって言ったべ?
ほら、来てやったぞ?ありがたく思えよな
[電話中のイマリを黙って待ち、漏れ聞こえる会話に目を伏せた。]
…イマリちゃん。
[結局何も言えず、幼子にするようにお団子頭をそっとなでてみる。]
[やがて、その音も止んでしまう。
自動的に携帯が状態をOFFにしたようだった。
完全に、あちらとは途切れてしまった。]
――。
[それでも携帯を握り締め。
まるで、向こうからの声を聞いている様に。
一つだけ、ゆるゆると首を縦に振ると]
――、
[静かに、頬を一筋の涙が流れた]
[頭を撫でられても、暫くは気付けない様に。
ただ、すぅ、と零れる涙に、
瞳は遠くを見つめて、いた。]
――、あ
[だが、不意に、お団子に触れる手に気付けば、
素っ頓狂な声と共にそちらへ視線を上げ]
…ズイハラ、さ
[涙声と共に。ぐしゃ、と顔を、歪めた]
よしよし、ズイハラさんに面倒かけんなよな。
………お前のせいじゃないから。
ズイハラさんに、思い出をやってくれ。
せめて、幸せな思い出を。
[ふっと二人から離れて、様子を眺めている]
[ただ、頷いて。
泣きそうな肩をワイシャツの腕が包む。
すがりつかれる事も構わないと。]
[されどその身のぬくもりは、既に淡く薄い。]
がんばれーズイハラさーん!
[スナック菓子を食べながら観戦しようとした。しかし食べられなかった。それ以前に袋すら開けられなかった。]
[何も、見えていなかった。
見て居たのは、居なくなった人の気持ち、だけ。
何処か、居なくなった母に罪悪感があったのか。
…一番大切な残されたものの気持ちを…。
今になり、身に染みて痛感する。]
――、ズイ、は
[彼に包まれれば、強く、縋りついた。
側に誰も居なければ。こうする相手が居なければ。
ひょっとすると、一人、
発狂じみた状態になったかもしれない。]
ずい、っ…
[しかし、其の身に触れ。止まる。
呼んだ名が、途中で凍り。喉の奥へと、還る。]
――、…?
[恐る恐ると言う具合に顔をゆっくりあげ。
すがりついている、彼の顔を。]
…ズイハラさん、なん、で
[涙目のまま、見上げる。]
[まだ、此処に居る。
そう、云われれば何と返していいかわからない。]
―、っ、…っ、
[右左に、ゆっくりと首を振った]
なんで、
[そして、俯いたまま]
…なんで?…どうして?
[答えの出ぬ問い掛けを]
………あはは。
ばれちゃったみたいですよ?ズイハラさん?
俺、はずしましょうか。
……アンの声がしたんっす。
俺、もう一度会いたいんす。
だから、探して来ます……ね。
イマリ、泣くな………よな。
[ふわり、コンビニを後にしようとした]
あぁそうだ。メモに返信しなきゃ。
イマリ>お疲れ……ごめん(ぎゅー
美夏>お疲れ。後は任せたっ!
でんご>ねぇちゃんの事、よろしく頼むな!
ズイハラさん>役たたずの狂ですいませんでしたorz
雀鬼学生 ジュンタは、コンビニの外でベリーダンスを踊った[栞]
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霊能の能力発揮の具合がいまいちよく飲み込めてねー気がする。
死者の声は聞こえる。けど墓下って生者死者の区別ないんだよな?
で、死者ってのは狼で、オレからは赤ログ見えねーし…
ええと…
きこえねーってことにしとこうか、な。
―回想―
[片づけを終えたミナツが戻ってきたときに時計が0時を告げた。
この瞬間に誰かが消えるのだろうかと思って俯いたそのとき。
ミナツの声にはっとして顔を上げた]
にーちゃ……えっ…ええええ…っ
きえ、た…きえちまった…。
ウソだ、ろ…
[ぽっかり口を開けて、さっきまでジュンタがいたその場所を見て。
そこへ座り込んだミナツにもなんて言っていいのかわからなくて]
ミナツねーちゃん…
[自分に縋って泣き続けるミナツ。
オトナだったら抱きとめることが出来たのかもしれないが、
小さな自分にはただそこにじっとしているしか出来なかった]
[まばたきをしたとき、そこにぼんやりと誰かの姿が見えた気がして]
あ、れ。
なんかいま。
[見えなかった?とミナツに言いかけて
ジュンタの携帯から着信音が鳴っているのが聞こえ口を閉じる。
ごめんねというミナツにはぶんぶんと首を振って、
その電話に出る様子を見ていた]
―?
[ミナツの悲しみに暮れる声に心がちくちくとして、
まばたきを何度も繰り返す。
そのたびに何かがぼやりと見える気がして、
だんだんとそちらに気を取られていく。
それはなんなのか…誰なのかと]
(ジュンタにーちゃん…か?)
[思い浮かべるのはその人だけで。
しかし確証はない。
電話を切ってうなだれているミナツの服をぎゅっと握って
まばたきをしながら見える影を目で追った]
…あ。
いっちゃ、った……
[ぼんやりとした影はやがてそこからどこかへ行ってしまって
そこには自分とミナツだけ]
オレ。なんか、見えてる?
[首をひねった。
―もうまばたきしても何も見えない]
―回想おしまい―
―街―
[ぱちり、瞬きをしてみる。見える景色は、何処かで一度見た景色。これがデジャブという奴?なんだか]
……決まってたような気がする。
俺がここに来る事。
俺がこの世界に来て、そして還される事。
あぁ、わかった。
昔、夢で見た景色なんだ。
アンがいて、俺がいて、俺の体が薄くて………
あぁ、これは………運命だったのかもしれない。
[ふらり、立ち止まる。世界は、いまだ白銀だった]
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