78 Maleficium―― 悪をもたらす魔術 ――
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『書斎に、子供たちを主人公にした書きかけの物語。』
美術商 ヒューバート
魔法使い、か。
［眠れずに集会所から借りてきた本をめくる。
自警団倉庫で娘が泣きながら訴えた言葉が耳から離れない。
魔法使いとは、便宜上の、話だ。
物語の中にしかいない、現実をわかりやすく理解するための、道具］
――真実を写し取る鏡。
［つい、つぶやく。土産の本に出てくる道具の名］
美術商 ヒューバート
［ゆるりとかぶりを振る］
現実は、そんなに都合良くは、できていない。
［もてあそぶ、梟のペーパーナイフ。ラッセルに渡した土産。
朝。クインジーの家が焼けたことを聞く］
容疑者が……
［赤い髪としてあげられた二人ともが、いなくなった］
美術商 ヒューバート
ウェンディ。
［家を出ようとすれば、強い瞳で自分を見上げるウェンディが待ちかまえている］
行きましょう。
［深く、頷いて。
彼女の手を握る。
彼女が向かうという場所があれば、共に行くだろう*］
『呪いの鏡は一つではない。今それを使えるのは私だけ。』
酒場の看板娘 ローズマリー
[祖母のさらに祖母が噂で聞いたと言うことにしていた魔女狩り。
実は祖母の祖母はこの鏡を使って、魔女狩りと称して無差別殺人をしていた人間をあぶり出したのだという話だった]
まさか私が使うことになるとは思わなかったわ。
[時間のかかるこの鏡が役に立つのかどうか分からない]
【赤】 村長の娘 シャーロット
そう。
今日は先生にしようかなって思ったけど。
ウェンディちゃんにしておこうかしら。
今は冷静なヒューバートさんにヴィンセント先生… 身内が死んでも大丈夫かしら。
貴女の計画はそうだったわよね。ニーナ。
村長の娘 シャーロット
とにかく… こんな馬鹿なことはやめさせないと…。
でも、アーヴァインさんを襲った誰かが見つからないと終わらないのも確か…。
[それには結局リストにあげられた人間に会うしかない。]
見習い看護婦 ニーナ
[血まみれの服を脱ぎ、清潔なものを身に着ける。乾いた血は布で拭くとぱらぱらと落ちた。
風に気づき、窓を閉じる]
なんでしょう？ 先生
[>>49 呼びかけに答え、扉を開く。
呼ぶのは、常とは異なるイントネーション]
【赤】 見習い看護婦 ニーナ
はい。
容疑者が4人になり、そこに親子が居るのは……望ましくないと私も思います。
彼らは冷静ではないでしょうし、男の人が2人残るのは……心配ですが。
村長の娘 シャーロット
[昨日と同じ自警団の倉庫。
何事もなかったかのように片づけられてはいるが、空気はあの時と変わっていないような気がした。]
何か、嫌な雰囲気。
[じっとラッセルが倒れていた場所へと視線を向ける。]
【独】 美術商 ヒューバート
/*
ニーナが霊能者ではない場合……霊能者が全力潜伏しているか、クインジーだったかの、二択。
……え、見落としてるの！？（目を見開いた）（糸目だった）
美術商 ヒューバート
すみません。
［>>30焼けたというクインジーの家へ行くと、後処理をしている自警団員が数名いて、様子を訪ねる］
それらしいものは、なし、ですか。
［アーヴァインの時にはあった、犯行声明のたぐい、あるいは彼自身の書き残したようなもの。どちらも、彼の部屋にはなかったようだ］
さて、これはどういうことか。
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