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[ゆっくりとゆっくりと世界が見え始めた。それはよく知っているような、そうでは無いような世界]
私、どうしたのかしら?
[自分は何者だったのか、一体どうやってここに来たのか。生れ落ちたばかりの赤子のように、全ては靄につつまれてよくわからなかった。けれど。
思い出そうとすると、鋭く、切り裂かれるような恐怖が襲う]
怖い……。
[考えるのをやめて、目を凝らす。懐かしいような家々の風景が*見えてきた*]
はい、時間があると思っていたらリアルが急に忙しくなって全然時間とれませんでした。
死んで安心しております。
みなさん、邪魔してしまったような形になってほんと申し訳ありませんでした。
[目が開いているのか閉じているのか、判別できないほどの暗闇の中で意識を取り戻した]
なぜ、ここは?
何かをしなくてはならなかったはずで…私は、俺は、僕は……だれだったっけ。
[そんな考えはすぐに頭の隅に押しやられる。この闇は、この浮遊しているような間隔は、どこか懐かしく、そしてひどく安らいだ]
[背中を丸めてまどろんでいると、懐かしい声が聞こえてくる]
なあんだ、ののちゃん、こんなところに居たんだ。
ねえ、今日は何をして遊ぶの?
[声のするほうに伸ばしたがあまりに周りが暗くてよく見えない。代わりに、腹のあたりから、すぅ、と一筋、紐のようなものが遠く上のほうに伸びているのが見えた。掴もうとするが、するすると逃げられて上手く掴まらない。しばらく夢中になって追いかけていたが、やがて再び背を丸めて*眠りに落ちた*]
[その光景は、すぐ近くにある様に見えるのに、触れようとすると酷く遠かった。目の前の人々は皆、悲しんで……そして、恐怖していた]
泣かないで?
[座り込んでいる少女に声をかけようとしたけれども、届かず。
ふと気が付くと、自分の周りを闇が覆っている。不思議と恐ろしさは無かった]
[自分を包み込もうとする闇は、温かくしっとりとしていて。そして]
誰かいるのかな?
[たましい、の、気配がした。ひとつ、ふたつ……それとも、もっとたくさんだろうか?]
あれ?これなんだろう?
[手首に絡み付いているのは、紐?]
[紐を手繰り寄せるようにして、その先へと進んでいく。
途中、牛を連れた少年の姿を目にした。どこかで出会ったような気がして、何となく嬉しい気持ちで、ひらひらと手を振って挨拶をする。
そして。
たどり着いたその先には、背を丸めて子どものように眠る人が]
誰だっけ?わからないけど、でも……。
[とても大切なような、懐かしいような。そんな気持ちで、紐で結ばれた相手の寝顔をじっと*見ている*]
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