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傷つけたくない、と、
人間だと、言うなら、
やめてください…!!
[じっと自分の肩を握り締めて
耐えるように見詰めていたけれど。
2度目に振り下ろされたナイフに、
堪らず地面を蹴って駆け寄った。
―――が。
伸ばした手は、何も、掴めなかった]
/*
おお。墓にメモはないのか、そうか。
アクションは栞のみかーー!なるほどなるほど。
多分、ここの墓とか初ではない…かな?
どうだったかな。
まあ記憶には残ってないしなww
お は か!!!ふひひw
[手を伸ばしただけで止める事が出来なかった。
その手をゆっくり下ろせば肩を震わせ。]
…ばかやろう。
[行き場の無い悲しみが全身を覆う。]
[崩れ落ちたレイヨの身体
見開かれた目からほろほろと透明が溢れ
一歩 二歩と歩み寄り
その側に膝を着いてペタリと床に座った]
…レイヨ、さん
[赤が広がっていく。
呆然としたまま、その手を取って目を伏せた]
[収穫祭の話は楽しげで、こんな状況でなかったらもっと仔細を尋ねていたのかもしれない。
レイヨが倒れて、赤い血を流せば、どうしても意識はそちらに向かう]
…… 夢だ。夢。
[これも悪夢の一環なのだと、そう思っていても、見ていて気持ちの良いものでは勿論ない。
或いは何処かで少しだけ、気付きかけていたのかもしれない。
小さく呟いた後で、下唇を噛みしめて、アイノは自らの胸元に両手を寄せた**]
[自分に何か力でもあれば、彼を殺さずに済んだかも知れない。しかし、そんな仮定は無意味だ。自らの気持ちの慰めであり、言い訳に過ぎない。
そう思えばこそ、落ちる言葉は謝罪だけ。
血で汚れたナイフを見つめるも、眉はやはり顰めたまま緩められることはない。]
……君は、ウルスラを傷つける言葉を吐くレイヨを見て、何とも思わなかったか?
君は、ウルスラと親しいはずだ。なのに何故、……彼を止めることもせず見ていられた?
[>>0 イェンニの制止に対し、ニルスが返すのは疑っていることを隠しもしない言葉。
どうしても荒む気持ちのままに発せられたそれは、常よりも低い声で響いた。]
レイヨ…。
[絨毯が赤く染まって行く。
その赤色に包まれるように座り込むイェンニ。
彼女を見ればニルスの言葉を思い出し、悲しみの気持ちも癒えないまま、そっと首飾りを取り出せばそれを通して彼女を覗いてみる。]
………!?
[それは体験した事の無い出来事で。
首飾りを通して今まで何度も人々を覗いたが、ガラス玉のくすみからはその人達は映らなかった。
それが今、ハッキリと。
そこに座り込む彼女は映っているのだ。]
ニルス!!
[とっさにニルスにをかける。
彼が振り返れば、手に持つ首飾りで何が言いたいかは理解してもらえるだろうか。]
ニルス様。
わたくしは、ウルスラ様を慕っておりますが…
親しさに順位をつけてそちらに傾倒することは、出来ませんわ。
[ニルスの敵意がピリピリと肌を焼くのにくちびるを噛む]
レイヨさんにとってウルスラ様が人狼なら。
それが真実なら、と…少しでも思えば。
わたくしには、
どちらにかける言葉も見つけられません。
[そして、ユノラフの叫びに。
細めた目を向けて、口端を下げた]
あら…、
ユノラフ様も、嘘つきでしたの。
困りましたわ…
[眉の端を下げて、溢れる涙を指で掬った]
……すまないな。
[>>2 気落ちしたかのようなユノラフに向ける謝罪と共に、僅かばかりの笑みを向けた。
しかし、彼の言葉が正しいとするなら、ニルスが手に掛けたのは人狼ではない。人だ。それはどうしても、ニルスの肩に重みとして圧し掛かる。]
しかし、男に「横にずっと居る」と言われても、あまり嬉しくないな。
……今日は私にベッドを使わせろよ。
[常と同様を装う口調で冗談を残し、ニルスは血まみれのナイフと服のまま居間の扉へ向かった。
>>5 そこに、ユノラフから掛かる声。手に持つ首飾りと、その表情から言いたいことは察せられた。つまり、「当たり」であるのだと。]
そうか……しかしね、イェンニ。
より親しい者を信じたくなるのが……情に絆されるものこそが人間ではないかと、私は思うよ。
[それは言外に遠回しに、彼女が人ではないのだと示す言葉。ニルスはクレストとウルスラの様子を窺うように、順に視線を向けた。
そうして今度こそ居間を後にする。とにかく今は少しでも休みたかった。
それに、ユノラフに話すべきこともある。ちらりとユノラフに視線を向け、同行を促した。**]
[眉をしかめ]
俺ぁ、ニルスの名前言っただけなんだが。
何でお前さんに嘘つき呼ばわりされてんだ?
[首飾りは元に戻してイェンニを見つめる。
ニルスから謝罪の言葉と、冗談の言葉を同時に聞けば]
勿論だ。
俺だって正直嬉しくない。
が、一緒に居る。文句あるか。
[憎まれ口を叩けば、促されるままにニルスの後を追う。
ここにレイヨを置いたままにしておくのはしのびないと考え、ニルスに了承を得れば身体を静かに抱き上げて。
アイノの横まで運べば静かに降ろしその場を後にした。**]
[ユノラフの言葉に、泣き顔を向ける]
…そのポーズでその声ですもの。
逃げろ、とか、近付くな、とか、
続けられそうですわ?
[言って目を伏せた]
[脇腹の痛みに耐えながら、ニルスとレイヨの攻防を見守る]
[その決着は、あっけないほどにすぐについた。レイヨの身体から吹き出した鮮血が、辺りに飛び散り、ニルスを汚した(>>1)]
………。
[息絶えるレイヨ。その言葉が、耳に残る]
“どうせ殺されるんなら
誰も疑いたくなかったり、殺したくなかったりする人にされたいなぁ”(>>3:147)
[それはおそらく、自分のこと」
[レイヨを許せない、と思ったのは確かだ。だが、果たして]
[ニルスのように、自分の手を汚す事が、出来ただろうか――]
[ニルスとユノラフが伴って立ち去るのを、少し羨ましそうに見送り(>>10)
座り込んだままのウルスラに杖を手渡し、立ち上がらせる]
…………。
[身体を洗って、傷の手当てをしてくる。目でそう告げて、彼は浴室へと――]
[風呂から上がると、彼はマティアスの部屋に向かった。ここなら、傷を手当するものがあるはずだから、と言い訳をして]
[傷も、深いことには深いが、縫合が必要な状態でもなく、ましてや死に至るものでもない。消毒をして包帯で圧迫していれば、すぐに止まるだろう]
[長い入院で周囲の患者に目を配っていたから、医学的な知識はなくとも多少の事は体感で分かっている、つもり]
[ニルスとユノラフ、そしてイェンニ。そのやりとりは、当然耳に入っている]
…………っ。
[イェンニが、人狼なら。何故、ドロテアを?]
[あの嘆きは、悲しみは、偽りだったと?]
[わからない。わからない]
[物言わぬ友人を見やり、音もなく問いかける]
――君を殺したのは、イェンニ?
[当然、答える声は無く]
[イェンニが人狼だったとして、手を下す事が出来るだろうか。マティアスを、こんなふうにぐちゃぐちゃにした人狼――だけど、憎む事が、恨む事が、出来るのだろうか]
―――。
「この手で、ニルスのように、殺す事が……この手で、友の仇を打つ事が……出来るのだろうか]
[答えが出せないまま、物言わぬマティアスに目で語りかけ、その荷物を手に取る]
[中には、代えの包帯とガーゼ、痛み止めなどの薬、睡眠薬に消毒剤(>>2:86)。塩漬けニシンの瓶(>>1:147)が出てきた時は、口元に笑みが零れ]
………!
[ふくろうを模った小さな木工品を見つけ、目を見開く。塗装ははがれ、あちこち欠けているが、間違いない。
初めて会った時、ニシンの塩漬けのお礼にと、自分があげた、故郷から持ってきた民芸品だった]
[もう、枯れ果てたと思っていたものが、静かに頬を伝う]
[……しかし、今朝のものとは、意味が違う。彼はすぐに涙を拭い、真っ直ぐに前を見つめた]
[その瞳に宿るのは、強い光]
――マティ。もう少し、休んでいて下さい。
――仇は、僕が打ちます。
[唇から、揺ぎ無い意思が、紡ぎだされた]**
/*
死ぬ気まんまんでフラグたてまくってたのに
な ん で 主 人 公 ポ ジ な ん。
推定まろんに先越されたどころか
生き残りコースだよおい。
/*
そしてこの立ち位置に立った途端に
りあるおおかみこども(兄)が胃腸風邪(たぶん)発症でござる…。
そんなに症状は重くないけど。
日曜診療にいかな…。
いぇん、に?
[ただユノラフが何かしただけで、ユノラフをうそつき呼ばわりするとは、時折相談にも訪れた男にはにわかに信じがたかった。
ドロテアを愛するが故に暴走することもあれども、思慮のあるものでなければできないことを彼女がしていたから]
……どういう、こと……?
[わからない]
/*
素の口調は、相手が誰でも
僕+丁寧語
マティ相手でも丁寧語。
筆談で「おれ」なのは
字面を見たときに「ぼく」だと幼くて何となく恥ずかしかったから、周りの自称を聞いて真似した。
[クレストの怪我が心配だったが、内臓に達するような大怪我がないことに安堵した]
[友が自分の荷物を漁るところを自分もじっくり見る。
何せ、何が入っているのか正しく知るのは初めてなのだ]
じい、ちゃん…
[だから、友から貰ったふくろうが出てきた時は、驚いた]
[ずっと大事に家に飾っていた木の細工]
[家の老人は、字がかけない。だからこそ――そこにある祖父の意思が見えた]
ごめん、じいちゃん…
[友をもう、大事にすることすらできないこの身が歯がゆい。
どうか、魔よけのふくろうが。友の身を守ってくれればと願う]
[友の唇を読む。
言葉と同じく、丁寧な――]
おれの、ことなんか、どうでもいいんだ
クレスト……
[少し、が長いことになることを知っているから。願うのは、生きているものの幸せだ]
どうか、無事で…**
[震えるナイフは、アイノのものを受け止めたと同じようにできそうで。
それほど脅威は感じず。
ウルスラの背後からレイヨやクレストが取り押さえに来るのを見たときには、バランスを崩したウルスラが寄りかかってきて]
おっと……
[なんとかその身体を受け止めた時に、かすかに血の匂いを感じた。
その匂いの元――クレストへと視線を向けているあいまに、レイヨとウルスラの間で糾弾がはじまり。
ウルスラを床へと下ろしながら、周囲の話を静かに聴いていた。
命を狙われたばかりだと言うのに、怯えも見せぬまま]
[騒ぎに気を取られていて、ニルスやイェンニがやってきたことには気づかず。
ニルスがナイフをひろうときにようやく気づき。
そしてニルスがレイヨを糾弾しはじめるのをきく。
どちらが正しいかなど、気にしていない風に、ただやり取りを眺めて]
――やれやれ、死に急ぐ事もなかろうに……
[ニルスに命を絶たれたレイヨをみて、小さく呟き]
[首飾りを手にしたマティアスがニルスを呼ぶ姿に、おや、と瞬いた。
どうやら、みつかったようだ。
すすり泣くウルスラへと視線を向けながら、交わされる会話を聞き]
……イェンニが人狼だというのか……
[ふむ、と呟く。
クレストがウルスラに手を貸すのをみた。
さすがに殺しかけた相手の手を借りるのは嫌だろうと名乗りでもせぬまま。
人が居なくなるまで居間に居つづけ]
――さぁて、きびしくなってきたものだ。
[そんな呟きを零して、ゆっくりと二階へと上がっていく]
見つかってしまったなぁ……
まあよい。
イェンニが殺される前に、食ってしまえばよい事だ。
[そう呟き。
それでも、その夜狙うのは、女のほう]
[灰色の狼に変じて、ウルスラの部屋へと向かう。
夢を見るために眠りについている女をみやり]
食事にしよう。
[刃物を向けられたから食うわけではない。
女の肉を食らうのはひさしぶりだから、だ。
そして始めた食事は部屋を赤く染める。
柔らかい部位ばかりが食いちぎられて]
イェンニも、お食べ。
[桔梗色の狼にも声をかける]
[そして、食事が終れば毛づくろいをし]
――明日は、ユノラフがニルスを食べるべきだのう……
[そんな呟きを残して、ウルスラの部屋をあとにした]
[人狼を警戒するように、屋敷の中はさらに静かだ。
眠りについたウルスラの部屋もまた――]
……
[廊下を歩くと、血の匂いがする。
それはドロテアの部屋からだけではなく、もう一部屋増えている。
あけなくとも、ウルスラの部屋がどうなっているのかわかるほどに]
[赤く染まった部屋の中で、柔らかい部位ばかりが食い散乱された女の肢体がベッドに転がっている。
甘くすらも感じられる血の匂いに視線を向け。
けれど、その部屋を開くことなく。
自室としている部屋へと戻って、夜明けまで瞳を閉じた*]
/*
とりあえず、おおかみこども(兄)はただの風邪らしいので一安心しつつ。
そろそろウルスラを発見しないとー、と思うのだけど、襲撃死しているのが近しい人ばかりで。
そいや、ト書きだから全員呼び捨てになっているけれど、胸中ではどう呼んでるんだろ。
アイノからマティまでは呼び捨てor愛称として…
ニルスさん、ユノラフさん
ヴァルテリお爺さん、かな。ヴァルお爺さんでもいいかな。
/*
投下するかもメモ
>>0:15 完成間近の繕い物は何故だか綺麗なまま、亡骸に掛けられていた
繕い物を施してきた手は、綺麗なままだった。
この手を汚させたくなかったというエゴ。
ヴァルテリを刺せなかった事を悔やんでいるだろうか。
部屋に誘うのは気が引けたとはいえ、ウルスラをひとりにした事を後悔した。
塞がりきっていない傷口がじくじくと痛む。
[ゆっくりと、目を覚ます。もうだいぶ見慣れた、自分の部屋で]
………。
[疲れていたのだろう。いつもよりだいぶ、目覚めが遅い]
[それでも、頭は何日かぶりにすっきりとしていて。傷口が開かないように、ゆっくりと身支度を整える]
―――ッ。
[時々、突っ張るような痛みが走るのは、仕方がない]
[結局、レイヨは何者だったのだろう。ニルスが言うように、本当に人間であったのだろうか――]
[それを否定するという事は、ユノラフを否定するという事でもあるのだが]
[魂の色が見えるというウルスラなら何か分かるかも知れないと思い、彼女の部屋に向かった]
………。
[ああ」
[彼の気持ちが、沈む。部屋に近づくごとに感じる、この淀んだ匂いは……]
[部屋に誘うのは気が引けたとはいえ、ウルスラをひとりにした事を今更ながら、後悔した]
[ウルスラの部屋は、赤く、染まっていた(>>26)。辺りに散らばっている“もの”が何なのか……考えたくはない]
………っ。
[心臓が、音を立てて締め付けられる感覚]
[苦いものが、喉の奥からこみ上げてくる。鼻の奥が、つんと痛む。視界が……じわりと歪む]
[事故とは言え、彼を刺してしまった事を涙混じりに悔やんでいた(>>3:121)彼女を、その細い背中を、大丈夫だとあやすように叩いていた(>>3:124)のは、まだ昨夜の事]
[数年前に出会った時から、音に頼らないコミュニケーションを交わし続けてきた(>>1:158)ひとは……もう、いない]
[彼女が持ち込んだのだろう。完成間近の繕い物(>>0:15)は、何故だか綺麗なまま、亡骸に掛けられていた。
それはあまりにも、この惨状には不釣合いで]
………。
[ゆっくりと、彼女に近づく。
亡骸にかけられた繕い物は、腹部を中心にして不自然にへこんでいたが――そこからはみ出している、繕い物を施してきたその手は……綺麗なままだった]
[ヴァルテリを刺そうとした昨夜――。
この手を汚させたくないという自分のエゴで、彼女の思いを圧し止めてしまった]
[ウルスラは――。
ヴァルテリを刺せなかった事を悔やんでいるだろうか]
[見開かれたままの瞳を閉じさせ、彼は、その額に掛かる前髪をそっと梳いた]**
[塞がりきっていない傷口が、じくじくと痛むのを気にもせず――]
[ただ、ウルスラの傍らに居続けるのだった]**
/*
あそこでちゅうに行かないのが、まゆねこさんの芸風です(遠)
「額に唇を落とした」って文章まで書いて書き直したからね…。
へたれめ。
[ニルスの部屋に戻れば、一気に身体に強張らせていた力が抜け、どっと疲れが出て来てしまい。
そのまま床に座り込んだ。
ニルスを見ると、彼もまた疲れた表情をしていて。
お互い服が血に染まってる事に気が付けば、先に身体を洗って来いと勧め、自分も着替えを取ってくると伝え部屋を出る。
自室に戻れば簡単に身体を拭き、着替えを済ませて彼の部屋に戻る頃には、ニルスも着替えを済ませているだろう。
椅子に座り、後は静かに彼の口から何か話されるかを待つが、彼から疲れたと聞けば頷いて。
お互い明日も生きると約束を無理強いすれば、床に毛布を敷してそのまま横になる。]
[その日はこの屋敷に来てから一番疲れていた。
何も考えられないまま、あのままイェンニを放置しておく事で、次の惨劇が起こる事も把握出来ずに。
気が付けば意識は夢の中。
次の日目覚めると、同じ位にニルスも起きてくるだろうか。
二人で廊下に出れば、すぐウルスラの事を知る事になる**]
[自室とした部屋のベッドの上で、ゆるりと瞳を閉じている。
廊下に人の気配がし始めて、ようやく動き出す。
ガタがきていたはずの身体は、屋敷に来たときよりすべらかに動く]
――そろそろ、終わりにせねば。
[部屋を出る前に呟きを一つ落し]
…そう、ですわね。
どうせもう、他に食べやすい女の肉はないのですから、
じゃまなところを…
ユノラフ様の力は…面倒ですわ。
ヴァルテリ様がみつかるまえに、
処分しておいたほうが良いかと。
[夜のうち
仲間たる男の声には頷いて―――
側から、おずおずとウルスラの肉を喰らう]
[クレストとウルスラを居間に置いてきたのは、彼らにも考える時間が必要だと思ったからだ。
ニルスは彼らを信じると言った。しかしそれは彼らがニルスを信じるということとは必ずしもイコールではない。
色んなことがありすぎた。故に、一度冷静になって考える時間が必要だと、ニルスは考えていた。
勿論、それは彼らだけではない。自分達にとっても同様だ。
>>35 自らはユノラフのように床に崩れることはなかったものの、ベッドに座り込んで身を清めるように勧められるまでナイフすらも握ったままでいた。
言われた通りに身を清め、シャツを着替えて戻ってきたユノラフを出迎える。
そうしてベッドに腰を下ろしたまま、椅子に座るユノラフに視線を向けて、ニルスは口を開いた。]
……私はさっき言った通り、ウルスラとクレストを信じようと思っている。
彼らは人狼ではないと思う。
しかし、明確な根拠があるわけじゃない。
私が信じたいと思う。ただそれだけなんだ。
だから、君にそれを強制することはない。
君が誰を信じるかは君の自由だからな。
ただ……出来るなら、私を信じて欲しい。
明日はイェンニに投票する。
もし人狼が一人ではなく、イェンニに投票しても誰かが死ぬようなら……私は、次はヴァルテリ殿に投票する。
いや、もし必要であれば…………
[自ら手を、と告げようとした言葉は途中で途切れた。
一つ息を吐き、首を緩く横に振って。]
少し、疲れたな。
[ニルスはごそりとベッドの中へと潜り込み、ユノラフに背を向けた。
約束を求められれば背を向けたまま、短く了承の返事を返して、眠りについた。]
…わたくしたちも、生きたいだけですのに。
人間を食らうがために――
相容れないのですわね。
だから、レイヨさんも。
ひとでありながら、殺されてしまった。
ああ……ユノラフは、ほんとうに見極める者だったようだしな……
[厄介なのはニルスかもしれないとは思うが。
どちらが先でもかわりはしない]
人は、人を食らう存在を排除したがるからの……
目覚めなければ、我らもまた人と変わりはせぬ。
[生きるため。
お互い、それだけで動いているのだから。
きちんとした食事に、身の裡に力がもどる。
栄養をとったことが如実に反映されるのもまた、狼へと変ずる不思議の一つだろう]
ねぇ、ヴァルテリ様。
ニルス様は、親しいから信じる、と。
そう、おっしゃっていました。
わたくしは親しいと思っておりましたユノラフ様も――あの、視線でございました。
[目覚めたばかりの若い狼の声は、
寂しげにも、響く]
…―――レイヨさんは、人だと言われて。
それでも、殺されてしまった。
…えぇ。
目覚めなければ変わりはしないのに。
[ウルスラの肉を食みながら
桔梗色の狼はほろりと 涙を零す]
…すみません。
少し、まだ、人の気持ちにより過ぎているようです。
[そしてイェン二は早朝から
居間の椅子に座っていた。
ウルスラの部屋を見に行くこともない。
ただ、じっと椅子に座り。
外の祭りの準備の音に、耳を傾けていた]
― 翌朝 ―
[幽霊になって寝る、とはいうのは可笑しいが。
気がつけば意識が途切れていて、居間にいた]
……
ドロ、テア?
[死の気配を感じ、声をかける。
だが――返事はない]
アイノ? レイ、ヨ?
[誰だろう、と思いながら、階段をあがる。]
[ふと見かけるのは、親友の後ろ姿。
幽霊となった今、臭いを知覚するのは難しい。
それでも――嗚呼、いってはならない、と血の苦手な親友を止めようとしても手がすけてしまうのだ]
[それに、親友がいつも。彼女がいれば、彼女のことを目で追っているのには気付いていた。
彼女に好意を抱いていることも。
だから彼女を見かけたときはいつもそれとなく二人っきりになるように計らったりもしたが――だいたい体が大きいわりに鈍いので失敗した――まさか、こんな]
うる、すら……
[嗚咽を噛み切られて絶命している姿を、見下ろした]
ただ、わたくしは。
人狼として目覚めた事を、
悲しいとは思いません。
誇りに思います。
[目覚めた事を後悔はしていない]
親しいから、信じるのではないよ。
危害を加えないと思っているから、信じていると言う表現になるのだ。
[人とはそう云うものだ、と割り切った老狼は呟く]
泣くのを、こらえることはない。
レイヨもまた彼らにとって害だと判断されたのだ。
[謝る若い狼にゆるりと頭を振った。
その桔梗色の毛並みを、一舐めして慰める]
一度目覚めたからといって、抑えられないわけでもない。
逃げ切れたら、練習すればよい……
でも!
レイヨさんは、人間、なのに。
…人狼は、人狼を殺したり、しないのに…!
[灰色の狼のひと舐めに顔をあげ。
毛並みを震わせて掠れた声で叫んだ]
…何と言えば助けられたのかは。
今だに…わかりません。
イェンニは、やさしいの……
あの場で、助けるのなら。
ニルスを食らうしか手はなかろうて。
説得を、聞く状態ではなかったからの……
[叫ぶ子を宥めるように、静かに返す]
だが、まあ……レイヨの死を悼むのなら。
壊してやれば、良い。
ニルスも、ユノラフも、クレストも。
[狂った人の子の、声を思い返しながら。
きっとそれが手向けになると思った]
[朝。
先に目覚めたユノラフが立てる物音で目を覚まし、昨日と変わらない手順で身支度を整えて廊下に出た。
漂う血の匂いは、すぐに鼻を突く。この数日で、随分と慣れてしまった。
その血の匂いが誰のものであるかを確認するより早く、>>38 ヴァルテリから声が掛かった。
つられるように、視線をウルスラの部屋へと向ける。
その言葉の内容も、ウルスラが死んだことを思わせるもので。]
……あなたは、もう見に行ったんですか?
[自分よりも随分と年嵩のヴァルテリに対し、慣れない敬語を使いながら問う。
>>37 今しがた部屋から出てきたばかりであるように見えたのに、死者がウルスラであると悟っているかのような物言いに僅かばかりの違和感を覚えながら。]
壊す…
レイヨさんの、望むように。
…彼が、していたように、
[ウルスラの無残な姿を見下ろして呟く
思い出すのは彼が、彼女に言っていた事]
…わたくしは、彼のように賢くないので
うまく出来るか分かりませんが…
せめて、やってみたいと思いますわ。
わたくしたちを、護ると。
そう、言って下さったレイヨさんに。
[生まれてから、いや、母がいなくなってから、彼は一人だった。
父は母に似た彼の扱いを悩んでいるようであったし、
叔母はそんな父から生まれた彼を、あまりよく思っていないようだった。
近しい人が心配してくれていても、彼はそれを受け入れられなかった。
父が描いている絵のせいだ、と。
だから自分はここになじめないのだと。
自分から作った壁を壊すことはしなかった。
叔母に言われていたのだ。あのような父親の子のお前と、仲良くすれば、その人にも迷惑がかかると。
自分は何故生まれたのか、
――父の世話をする為か、それならばそれでも良いのだと、割り切っていた。
そうやって毎日を過ごしていた。死ぬわけもなく、誰かに関わりたいと思うわけもなく、ただ毎日を生きていた]
[だから自分が、その声を聞いた時、
それはとても楽しいことのように感じられた。
姉妹のような存在の姉が、妹をおいしそうに思うその声が。
まるで、夢の入り口のようで、
――それが現実だと、彼は確かに知っていたけれど。
彼は笑った。
これに従えば、自分はあの毎日から逃げられるのではないかと。
そして、これのそばにいれば、自分が切り離された世界、
人間の脆く崩れる姿が見られるのではないかと]
― 昨夜 ―
[自分に迫るその刃を避けなかったのは、なかばの諦念と、そして喜びからだった。
生きようとしている、なんて口では、いや、声では伝えながら、
その実そんな行動を取らなかったこと。
特に後悔もしなかった。
イェンニの声に最初応じた時から、彼女に優しい言葉をかけた。
彼女は自分の死にどう思っているのだろう。
もう一人の狼は、きっと自分の死にそこまで動じることはないだろう。
ウルスラは自分の魂が人間であったと知るだろう。
その時にどんな反応をするのか、――でも彼女は今日にでも食べられるのだろうと予想もあった。
自分を殺すニルスは、きっとこの事実を乗り越えるだろう。
だけれど、殺した事実は残る。いつまでも覚えていてくれるだろう、人の肉を断つ感触を。
クレストは、何度も壊れかけてくれた。
それはとても楽しかった。とてもとても、楽しかった]
/*
ヴァルテリさんと話すのに敬語にすべきか否かを迷いまくっていたなどとそんな、そんな。
これはあれだな、ちょっと嫌味な敬語使いになるタイプ。
…ウルスラ様。
殺めた事を謝る事はしませんわ。
ただ―――
わたくしに、良くして下さったこと。
心配もして下さったこと…
そういう事は、忘れません。
本当にありがとうございました。
イェン二は、とても―――
嬉しかったです。
[想いは胸に。
言葉にすることは―――なく]
[肉体が完全に死を得た時、彼の意識はこちらに現れた。
自分の体が運ばれていくのを見送ったあと、
そこにいる人たちに気付いて、笑みを向ける]
殺されるのは痛いものだね。
でも、悪くない。
こうやって君達も見てたの?
――それから、おはよう、アイノ。
[夢の中だと彼女の意識を唆したのは生前の話。
だけれど彼女の様子に、彼は、そんな言葉を投げた]
夢は覚めたかな。
― 回想・レイヨの死後―
……レイ、ヨ。
[何故笑っていられるのか理解を超越していた]
どうして、あんなことを?
[漠然とした問いかけを]
そう、それが、よいだろうて。
[どこまでできるかなどわからない。
なによりも、生き残らなければ意味がない]
まあ、無理はせぬようにの。
―昨夜―
マティアスさん、どうしたの?
あんなことって。
[何について言われているのか、理解は出来ていないよう。
不思議そうに首を傾げて]
嘘をついたこと?
それとも、その前から?
――アイノは、まだ、夢なんだね。
あんな甘言にのってくれて、とても嬉しかったんだ。
君が生きていてくれたら、きっと違う幕開けになったんだろうなぁ。
[夢でしょう、と言う彼女に、そんな事を呟いた後で]
うん、そうだね。君がそう信じたいならそれでもいいけど、
残念ながら、夢はもう、終わっちゃったよ。
/*
正直何処に出るか悩んでた(
は、そういえば言いそびれてたけど、ヴァルさんがきっちり処刑描写してくれて助かったのでした。
マジで呪殺だったらどうしようかt [最早長老星詠みレベルじゃない]
はい。
ヴァルテリ様も、…ご無理、なさらず…
[力は満ちている。
ドロテアと、マティアスとウルスラ。
3人分の血肉を、無駄にするつもりはない]
アイノのことを、人狼っていったんだ?
[ぽつり、と。
だが――その答は、アイノに語りかける内容こそが雄弁だった]
お前は、何者、なんだ…
そうだね、
君は簡単に、線を越えてくれて、僕は嬉しかった。
――そんな君でも生きられる世界だったら良かったのにね。
[アイノに告げる言葉は、少し笑いを含む]
最初から、夢じゃなかったんだよ。
僕が夢だと告げたことは、
全部、現実だ。
/*
というか初人狼騒動どころか
初RP村(※)でこのポジについていいのだろうか、と小一時間…。
(※2日で終わるお祭り村除く)
[それから、マティアスに問われて、彼へと視線を向けなおす]
その理由はいわなきゃだめかな。
――その方が楽しそうだったから。
何者かなんていわれても、僕はただのレイヨだとしか言いようがないね。
ただ、人狼が誰だか、この屋敷に釘が打ち付けられた時から、知っていたけど。
彼らの声が聞こえたんだ。それだけだよ。
たのし、そう…?
アイノを、だまして、クレストを陥れようとして、ウルスラを、うそつき呼ばわりすること、が…?
[声が自然と低くなった]
声が聞こえる、人間……
[ウルスラの傍らに佇んでいると、ぽつりと、言葉を落とすようなニルスの声(>>46)]
………。
[小さく、頷く。居間での会話は聞こえていたから]
そうだよ。
クレストさんは、一度目もちょっと失敗しちゃって、残念だったんだ。
[口元を緩める。
肉体を失ってもそういう表情が作れることが、なおおかしい]
クレストさんもウルスラさんも、自分で手を汚す気なんてなかったよね。
特にウルスラさんなんて酷いじゃない。アイノに投票したくせに、アイノが人間だったからって、殺したヴァルテリさんを咎めるんだよ。
殺したのは自分でもあるってことを、忘れてるのかな。酷い話だ。
――そう、人間。でも君達が狼だと言うなら、僕はそうかもしれないね。
誰も食べたいとは思わなかったけど。
[そもそも声とは何なのか。
昔話で聞く、人狼が仲間内でやり取りできる遠吠えというものだろうか。
それを聞ける人間が、彼らの毒にあてられたのか、それとも――レイヨがもともとそういう人間なのか。
男には判断つかなかった。
ただ、男が忌むべきものを、全てこの子が楽しんでいた。
それを、今――どう受け止めていいのか、戸惑っているのだ]
……こんな、こんなのが、
[ここ数日ですっかり見慣れた居間だった。
最初来た時には無かった赤い色がちらつく。先程命を喪った少年が零したものと、それから]
非現実的で、狂ってて、馬鹿みたいな、これが……
[それから離れた場所にある、少し黒ずんでしまったもう一つは]
クレストは、話が不得手なだけで…
しんはしっかりしてるから。
[都会のものが田舎で暮らす。しかも喋られないものが、だ。
その努力をずっと見てきたからこその言葉]
そうだな、クレスト、は、きっと1回目の投票は、白を入れただろう、な。
ウルスラは……わからない。でも、クレストに入れる、彼女じゃないから――そうなるの、か。
うん。
でも、嘘をつく理由にも、だます理由にも、ならない、な。違う、か?
……嘘。
[苦しげに顔をゆがめて、頭を抱えて蹲る]
嘘 だ。嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。
[ぶつぶつぶつと、小さな声で、呪文のように繰り返す]
そんなわけ、ない。そんな……
[本当はもう気付かされてしまった真実を、否定する声は段々と弱くなって]
[居間で椅子に座り。
投票箱にニルスが紙を投函するのを
いつものまぶしそうに細めた目で見ていた]
…―――
[言葉は、発さず。
ヴァルテリもまた投函するならば
それも、じっと視線で、追う]
[しかし、視線はウルスラに向いたままだったから、果たしてニルスは気づいただろうか……]
[本当に?という気持ちも、無いと言えば嘘になる]
[あのイェンニが、マティアスを、ウルスラを、ましてやドロテアを、あんなにも無残に引き裂けるだろうか……]
[だからと言って、ニルスが人狼であるとも思えず、ユノラフの持つ“力”も嘘だとは思えない]
[彼は一度自分の部屋に戻ると、ニルスとユノラフを追って居間に向かった]
[嘘だと繰り返すアイノを見る。
緩く笑って、その様子を眺めていたが、消えてしまった後で、そっと呟いた]
夢だと思わせたままでも良かったけどね。
[それから、マティアスに向き直って笑う]
そうだね、それは答えたとおり、
楽しそうだったから、だよ。
僕は君達が壊れるのが見たかったんだ。
アイノはだから、僕を楽しませてくれた。
――人狼を助ければ、その分、人は絶望するでしょう。
[ニルスに、問いたい事があった]
[きっとそれは、聞いてはいけないことで、聞かれたくない事なのだろうけれど]
[居間に降りると、既に全員、揃っている。彼はニルスの姿を見つけると、黒板の文字を見せた]
『きいてはいけないと わかっているけど』
『おしえてください』
『ひとを ころしたきもちを』
まあ、でも、
僕は少し疲れたから、後の疑問は、後で答えてあげる。
きっと今日はね、ウルスラさんが死んでしまうと思うよ。
[そんな予言のような言葉を残して、彼は。
彼もまた、その場から、消えた**]
そうだ、な。
正直、とほうにくれている。
まんま、とレイヨの、もくろみ通り。
[頭をかいて]
人狼が生き残った、ら。
最悪、村が滅びる、らしい。
それも、レイヨ。
お前、の望み、なのか?
ここの宿に呼ばれていないものたちも、酷い目に、あう。
家族も、みんな。
――…うん、そうだよ。
[望みなのか、という言葉に、
沈黙の後、最後にそう答えた。
僅か俯き加減の言葉は、見せない**]
[消えた姿を目で追い――]
ウルスラが……?
[人の死は、生きているものを憔悴させる。
引き上げていく皆の姿を見――
ウルスラを、一人にしてはいけないと、耳元で囁けども。
誰にも、聞こえない]
[その中には、部屋に引き上げるイェンニもいた]
[時は経ち、ウルスラの死が伝わり、皆が居間に引き上げた頃のこと。
二階の廊下にアイノは居た。
そこはドロテアの死を知った場所。
全てを夢だと思い込んだ、始まりの場所]
……。
[何も言わず、アイノはただそこに佇んでいた]
[イェンニからの返答を待つ間、居間に人が増える足音が聞こえて視線を向けた。
>>53 現れたクレストの手には黒板があり、その文字をニルスは読む。
その直後、僅かに表情は陰った。]
……困ったな。
それには、上手く答えられる気がしない。
ただ、気持ちの良いものでないことは確かだね。
[穏便でない問い掛けの裏には、何かしらの思惑があるのだろうとニルスは推測する。
しかし、それに口を出すことはしない。
自ら何かを選ぶというのなら、それは口を挟んではならないことだと思うからだ。]
私は、私がしたことを間違いだとは思わない。
しかし、……人の命を奪ったことは、一生付き纏う。
……随分と、重たい荷物を背負ったような気分だよ。
― ウルスラの部屋 ―
イェンニ、が人狼…
[ユノラフが嘘をいうわけではないとは思う。
しかし、イェンニが…]
あんなに、慕っていた、ドロテアを?
それに、ウルスラ、を……
[にわかに信じがたいのは確か、だ]
ドロテア…
[彼女なら何かを知っているのかもしれない。
そうは思えど―― いまだ、死後の彼女の姿を見たことがなかった]
[そして、皆が居間へといくのについていく]
[アイノが一人ドロテアの部屋の前で佇んでいるのが見えたが――]
[声をかけなかった。
今、彼女に必要なのは、整理する為の時間のように思えたから]
─ 回想:昨夜 ─
[女の投じた置物の破片が、レイヨの足を止める>>3:147
ニルスの手に鈍く光るナイフの刃が光る。
鈍い音と共に、それは呆気なくレイヨの胸へと吸い込まれた。
女は涙やらで、ぐしゃぐしゃになった顔のまま、それを見つめた。
長い黒い髪は乱れて額に掛かり、目は大きく開かれたまま。
少年の命絶える瞬間を、床でじっと見ていた。
───また、女の頬に新しい涙が伝った>>24]
[女は少し俯き、瞼を伏せる。
泣きすぎたのだろう、頭の芯がぼうっとしていた。
ニルスの忠告>>3:138も耳には届いている。
けれど、その真の意味を理解することはなく───いや。
その理解を拒絶したまま、女はあった。
イェンニが度々見せた、指の背を噛む小さな仕草>>3:5
女はそれを目にしていたはずだった。
どこか気掛かりなものとして、意識に捉えた筈だった。
けれどやはり、女はそれを思考することを拒絶していた]
ニルス様は、意地悪ですわね。
お前が人狼だろう、
どうして殺したんだ!
…と、何故おっしゃらないのですか?
[悲しみ孕むように見える表情に
困惑と不思議を混ぜた顔で問い返す]
…、クレスト。
[惨劇からどれ程経っていただろう。
床に座り込んでいた女へと、杖が差し出された>>16
その先を追って、案ずる色を浮かべた男を見出す。
ぼんやりとした女の目に、少しだけ光が戻った。
彼の手を借りて、漸く女は立ち上がる]
怪我が。
[クレストの脇腹へと目を遣った。
その手当てをしてくると仕草されれば、素直に頷くより他にない]
[女には、自らの身の安全よりも彼の傷が気掛かりだった。
自分の所為だという思いも、無論つよい。
けれど女は、彼には死んで欲しくなかったのだ。
どうしてもクレストには死んで欲しくなかった。
…同じことが、実はイェンニにも言えている。
彼女にも死んで欲しくはなかった。
多分彼女が何であろうと死なせたくはなかった。
だから女は耳を塞ぎ、違和感にも目を閉じていた。
…──畢竟、
女はただ、自分の狭い世界を守ろうとしただけだった。
人狼への対策は、その方便だったとすら言っていい]
─ 朝 ─
[廊下に漂う血の匂い。
昨日より一層濃くなっている事がよくわかり。
その匂いが何処から強く来るのか何処と無くわかれば、まさかと言う気持ちになる。
その場所へ近寄れば、ヴァルテリから声がかかり。
ニルスと彼が会話を始めるのを黙って聞く。
「綺麗なものだった」と告げるヴァルテリに苛立ちを感じるが、確認もして居なかったので言い返す事も出来ず。
部屋の主が無事でいてくれればと祈りながら部屋に入れば、その祈りは届かずに。」
[罪のない少女を殺すに汚れずその手を汚しても、
彼女を手に掛けた老人を卑怯に身勝手に責め立てても、
敵対する少年を殺すために動いても、
とにかく、女は自分の狭い世界だけを守りたかった。
結局のところ。
女は、この世界に生きられる筈もなかったのだろう]
君こそ、意地悪だな。
……私がそんな糾弾をしたいわけがないだろう。
私はただ、知りたいだけなんだ。
君が何を思い、何を考え……彼女たちを、殺めたのか。
[自らが人狼であることを否定しようとしないイェンニの様子に、ニルスは小さく溜息をこぼす。
分かってはいても、信じ難い事実を突きつけられているという現実は、ニルスの気を重くさせるのに十分だった]
[変わり果てたウルスラの姿。
その傍らにはクレストが居て。
自分に忠告をしてくれた彼女の今の姿を見続けるのは、今の自分には無理で。
クレストにも声をかける事も出きずに即座に部屋を出てしまう。
廊下に出れば、何であの時居間を出る際に一緒に連れて来なかったんだと後悔して。
涙が出そうになれば、頬を両手で叩き、自分の気をしっかり持たせようと踏ん張った
その後は、居間に降りて静かに投票箱に向かう。
心に決めた人物の名前を書けば、投函した。]
─ 自室:夜半 ─
[そうして女は一人、自室に戻る。
少し寝台に腰掛けぼんやりとして、
それから心づいて荷から作りかけの飾り布を取り出した。
それを手にしていた日常を遠く思う。
少しの間、そうしていた。
結局刺繍をする気にもなれずに、それを荷へと再び仕舞う。
──そして夜半過ぎ。
漆黒の闇に乗じて彼らは現れた。
目を覚ましたときには、もう手遅れだった。
一瞬、闇に桔梗の色を見たように思うのは気のせいか。
呆気なく喉笛食い千切られ、女は絶命をした]
[何を考えているのか、それとも思考すら放棄しているのか、虚ろに宙を映す瞳からは何も読み取れなかった。
何か探すように時折首を動かすけれど、その先にあるものをきちんと捉えているのかも分からない。
端から見れば、亡霊と呼ぶに相応しい様だった]
あら…
てっきり、されるものだと。
[ニルスの声に、落とす声は低い]
何を思うかなんて。
わたくしは、数日前まではひとでしたわ。
イェンニ……。
本当に、あんたが、人狼、なの、か……
[人狼はある日突然目覚めるものなのかもしれないといったのは誰だったのか。
数日前。
その言葉が――いやな予感しかしなかった]
ここは……、
[どれ程の時が経過しただろう。
女は夢の中で、目を覚ました。
夢だろうと、その時思った。
何故ならば足の不自由は消えていて、行動には支障ない。
また誰かが死んだのだろうかとも思う。
辺りを見渡した。
見れば、床に座り込むひとの姿がある>>33]
クレ…スト……?
[不安になった。何故彼の姿が見えるのか。
慌てて伸ばした筈の手は、彼の身体をすり抜ける]
…どうして。
[そこで気がついた。彼の傍らに倒れているモノ。
鮮やかに床に広がる赤に、彩りを添える飾り布。
見覚えのあるそれを辿れば、己の顔がそこにある]
………、…え、
[そこで初めて、夢との違いに気がついた。
自分にはクレストの魂が見えていない。
どころか、見るうちに人の姿は増えてきて>>44、]
クレスト…ニルス先生。
[彼らの言葉に、己の死を自覚する]
女性に、そんな酷い真似はしないさ。
……そもそも、人狼に性別の概念があるのかは分からないがね。
[数日前まで人だったというのは裏を返せば、今は人では無いということだ。
やはりユノラフの能力は正しいのだと、頷きを一つ。]
もし悲しみや苦しみがあったとしたなら……殺めるのを、止めることは出来なかったのかな?
レイヨさんを殺した者と
アイノ様を殺した者と
ドロテア達を殺した者と、
誰も殺していない者が、2人。
ほら、こういえば、変わらないですわ?
[言って、向ける口の端は歪めて]
―――でも、違うのですわ。
[マティアス>>+37とは入れ違ったあとだったか。
女はクレストに従って、ふらりと廊下へと出る。
そのまま居間へと赴くつもりでいた。
それを何かが引きとめた。
何かと辺りを見渡せば、佇む娘の姿>>+36がある]
……アイ、ノ…
[死なせるために己がその名を紙に記し、
その死した魂のいろを視た娘。
亡霊じみたその様子>>+47に、微かに彼女の名を口にした]
いくら親しくても昔から知っていても。
目覚めたくなくたって、目覚めるものなのですわ。
だから、
わたくしを殺しても―――
あとふたりいる仲間がきっと。
この村を滅茶苦茶にするでしょう。
嗚呼、ごめんなさい、
思わず言ってしまいましたわ。
[抵抗しても無駄だう、
そう思うから精一杯のハッタリを口にする]
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