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こんにちは。
[今日も喫茶店のドアを開ける。
変わらない店構えと、変わらない面々。ただひとつ違うのは…]
もち肌のおじさんがいない?
[ハツネが密かにひどく興味を抱いた人物の不在に気づき、首を傾げる。]
まだ来てないだけ、かも?
[思案顔で辺りを見渡して。]
あ、バクくん…だよね?
[昨日人形を扱う自身のことを「お母さんだね」と言ったひとを見つけ、]
これ、あげる。良かったら遊んであげて?
それと、僕はお母さんよりお父さんの方が近いかも。ハツネと共同でつくるから。
[携えていた紙袋を差し出した。
中には簡単な仕掛けで音を奏でる、木製の小さなカラクリ人形*]
[ナオの声にくるりと振り向き]
残念ながら今日も来れないんだ。本人も悔しがって居たけど。
[居ないけど、居る。居るけど、見えない。
そんな不思議な感覚を、言葉に込めたところで正しく伝わらない事は身に沁みて居るので、紡がず]
ナオさん…は、一人っ子?
[兄弟姉妹の言葉から、安易な推測。]
…あ、六年前の事故でお父さんが。
それは――大変だったね…。
[記憶にある事故のニュース。
幼い記憶を掘り起こし。漸く口にできた言葉は、ありきたりな労いの言葉だけ*]
ある日突然大切な人が居なくなるのって。
…辛いよね。
[言葉を選ぶように]
姉弟が居ると、確かに寂しくないね。僕らは生まれた時からふたりだから、逆にひとりに成る事の想像がつかない。
当たり前だと思う事が、あなたにとっては当たり前じゃないだなんて。何か不思議たね。
[柔い眼差しを向け]
あ、これ? うん、受け取って貰えたら。プレゼントになるね。
[手渡した紙袋の中で眠るからくり人形。手渡された彼(バク)は、口許が緩く歪んでいた。
しかし気にせず]
大事にしてくれたら、そのからくり人形はきっと喜ぶと思うよ。
うん、君の言葉はハツネにも伝わってるけど、僕からも伝えておくね?
[バクに告げて]
どうして…――、
どうしてだろうね? でも何となく、あげたかったんだと思うよ。
[贈る理由を訊ねられると、返す答えは曖昧なもの。]
ドリ教?
[オトハの言葉に、不思議そうな声をあげる。]
知らなかった。僕等世間に疎いんたね。
[手のひらに埋もれる端末を弄び]
「アンドロギュロス」?
お菓子みたいな名前だね。何だろう?
[バクの問いかけにも、首を傾げる。
今日は知らないことばかりを知ると、思いながら。]
[様々な「知る」を知る中で、贈った紙袋を大事そうに抱えるバクを眺め]
贈る理由は、作り手が決めるものではないって、うちの祖母の口癖でね? だから僕等が君に贈った理由付けは出来ないんだよ。理屈っぽいけど。
ハツネと僕はふたりでひとりだからね。
常に傍にいるんだよ。
[微笑みは絶やさず。]
ギリシャ神話かぁ。
[どこか自信無さ気に語るバクの言葉に(>>83)耳を傾け]
確かに僕とハツネみたいだよね。ふたりはひとつだった辺りは特に。
[否定の言葉は持ち出さずに頷き、反芻する。
喫茶店の時計は二十時を指しそうな時刻。そろそろ閉店の時間が迫る。
また明日、話が聞けるだろうかと思いは漂う。
同じメンバーの下。興味深い話を。]
物づくりには、愛情やパッションは大切だからね。掛けた情は、形を変えて相手に届くって、これも祖母の口癖だけど。
[ナオに頷き(>>84)]
うん、少なくても幸せな事だとは、思ってる。
[オトハの細められた視線を感じ(>>85)]
そっか。贈りたいから贈った。そんな簡単な理由が有っても良いんだね。ありがとう。
[ペケレの助言を受け(>>89)、セイジは小さく礼を告げた。]
そろそろ時間だから、僕もこれで。
また、明日。
[会話の名残惜しさに後ろ髪を引かれるような気分で。
セイジもまた、喫茶店を*後にした*]
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