情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
誰か、開けてー!
[誰もいない真っ暗闇の中、どんどんどんどん、と玄関を叩く。
拳は痛くないのに、血が滲んでいた]
誰か、誰か、誰かーーー!
[何度も何度も繰り返す]
[扉を叩く手を止め、足を上げて蹴り上げようとした]
痛くない?
[怪我をしたはずの左足を軸に、一本足で*フラフラ*]
―蔵―
[古い映画のように褪せた色が、そこにはあった。
小さな女の子が、蔵の中で戸を叩いている]
『お父さんお母さんごめんなさい。
ビセ、いい子になるから出してー』
[座り込んでそれを見つめるは享年十八歳の女]
呼んでも誰も来ないですよー。
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了