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え? なぁに? ミヤ。
あなたも付いてくるの?
[ブーツに足を滑り込ませると、鳴く白い飼い猫。
普段は後を追いもしないのに。]
ん、じゃぁ一緒に行こうか。
おいで。
[手を差し伸べて抱きかかえる。
念のため、キャリーケースも携えて。]
新聞に取り上げられていた割には…
[辿り着いた空き地は、思いの外物静か。
立ち入り禁止とか、
そんな規制がもっとあっても良さそうな。]
ガセネタ? それにしては二日間、も?
[でも確かに一昨日見た"それ"は、
素人目にも作り物とは思えなくて。]
――っぁ、ミヤっ!
[不思議さに黙り込んでいると、腕から猫がすり抜ける。
どうやらデンゴの姿を見つけたらしい。
駆ける猫。追う視線。
重なる、即視感。]
今度は腕の骨とか。出てこないでしょうね…?
[胸に湧くのは、歓迎されない、疑惑。]
ミャぁ――…
[呼び戻そうと口を開きかけて、やめた。
白い猫は心地良さそうに、少年へと擦り寄っている。]
あの子のあの様子だと、"例のもの"が
見つかったとか。
そんなことは無さそうだし。
[一昨日の記憶と照らし合わせ、得る不確かな安堵。]
あの子達が遊んでいる間にお弁当、
買ってこようかな…。
[ちいさく「ミヤをお願いね?」と呟き、
くるりと踵を返した。]
さぁて、今日のオススメ弁当って何だろう?
出来ればお肉系がいいなぁ。
[薄い安堵が、すぐに裏切られることも知らずに洩らす、
のん気な独り言。]
こんにちは。モミジ居ますか?
[店の戸を開け、声を掛ける。
彼女の有無を確認するのは、
口ぐせのそれと同じ。]
今日のオススメって何かしら?
[えがおの彼女につられ、ふっと口許がゆるむ。]
から揚げ弁当とのり弁当に…
フルーツカルビ弁当?
[最後の斬新なメニューに、ぱちくりと瞬きするも]
じゃ、から揚げ弁当二つに、フルーツカルビひとつ。
あと、お味噌汁もちょうだい?
ん、今日は両親の分もあるから。
わたしが、ここのお弁当おいしいって、
いつも食べていたら、興味を持ってね。
[厨房からあがる匂いに、おなかの虫が鳴く。]
あ、そういえば。モミジはどう思う?
ほら、そこの空き地で見つかったって言う、骨の話。
[空腹虫の音を掻き消すように、新聞記事を指さして]
口コミね。少しでもお役に立てたらいいんだけど…。
[淡い期待をことばに載せ]
そうねぇ。わたしもついさっき空き地を見てきたけど、
それらしい様子も無かったのよね。
新聞記事にもなっているのに。
でも、ただあれは――…
[言いかけたくちびるは、すぐに噤んで]
お弁当、ありがとう。また来るわね。
[お弁当を崩さないように持ち、店を後にする。]
普通に考えたら、へんよね。
昨日は足、一昨日は頭。
新聞では取り上げられているのに、
警察は動こうとはしない。
立ち入り禁止すら、引こうともしない。
おかしいと思うの。でも、もしかしたら…
誰かの嫌がらせなのかも、しれないわね?
なんの徳があるのかは、解らないけど。
お弁当は…そうね、良さを知られる所から、
広まっていくのではないかしら?
[斬新なメニューも、美味しければ気を惹ける。]
それに警察も、確たる証拠がないと、
案外動けないものかも、ね?
[見送りをうけ、店を出ると猫を迎えに。
進む足取りは、いつもより少し緩やかに*]
急に賑やかになったのね。
[猫を引き取りに来た空き地へと、視線をひとつ。
見知った姿と、見知らぬ姿がそれぞれふたつ。]
デンゴ君と、クルミちゃんに…
たいへん。
あれはこどもを相手にする、怪しい客引きかしら?
何やつ! ってしつれいね。
あなた達こそ、この子たちにいったい
何を売りつけようとしてるの?
[口調はあくまでも穏やかなまま。
語尾を強めて、髭の男に詰め寄る(>>118)]
え? だってあなた達、
よく下校時の校門前に立って、
よく解らないおもちゃで教材を売りつける…
――違うの?
[もうひとりの青年を見上げ、首をかしげる(>>124)]
こういう者?
[差し出された名刺を受け取る為(>>128)に、
ケージを地面に。お弁当は手首に引っ掛け]
××県民新聞 編集部…。
あぁ、骨の取材でわざわざ…。
でもごめんなさい。うちは○○新聞なの。
[勧誘は、あっさりと断るも]
新しい話は聞けたのです?
[やはり否定するもうひとりの姿(>>130)に、
納得したように頷き]
ではあなたもわたしと同じような、
やじうま、って所なのかしら?
[猫と少年、そして少女を見やる姿に、
小さな安堵の笑みをひとつ。]
デンゴ君、ミヤの相手ありがとうね。
[手放した白猫を手招きしては、お礼をひとつ。(>>135)
クルミとの会話を耳に挟んでは(>>142)、
案外今のこどもはしっかりしているのかと、
いらない心配を一蹴させた。]
[モミジの登場で、急に挙動不審になったグリタの、
捨て台詞を耳にし(>>141)]
ねぇ、モミジ。あなたあのひとと知り合いなの?
しごと? あなたも新聞社の方?
[落ちる言葉に、疑問を重ね、首をかしげた。(>>144)]
え? 骨?
――って、昨日までのでは、無くて?
[どうして大切な言葉を聞き逃していたのか。
モミジの呟いた一言で(>>146)、
ようやく、事の真相を*知る*]
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