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[カラコロ、カラコロ。遠ざかっていく下駄の音。
聞こえるはずのない音にひかれるように、一歩踏み出そうとした所で、背中を叩かれた]
っ………ムカイ君。
帰る?ええ、っと。
[はっと振り向いて、きょとんとした。そして周りをきょろきょろと見回した**]
かみさまも、帰るの?…そっか…
…うん、あたし、かみさまが居るのがわかってたから。
かみさまに呼ばれたと、そう思ってたの。
[拗ねた表情には、軽く小首をかしげつつ。
さらに促す声に、軽く目を瞑って、ゆっくり開く]
…ごめんね、ありがとう、ムカイ君。
うん。帰ろう。帰らないとね。
…って、手怪我してる!大丈夫?
帰ってその手、治療しないとね。あたしも、あまり上手じゃないけれど、包帯くらいは巻けるもん。
[そう言って、ゆっくりと歩き出した**]
― 現代 ―
[どこからともなく、下駄の音がする]
下駄の音かー。なんかお祭りっぽくていいね。
そういえばうちのばーちゃん、ずっと下駄を大事にしてたなあ。かみさまからのプレゼントだって。
どうやってかみさまから貰ったんだろ?
[ふと浮かんだ疑問を口にだして、祭りの中を歩いていく]
― いつかのどこか ―
[カラコロとなる下駄の音。
自分を遊びに誘う声>>51に、顔を上げる]
…まあ、懐かしい声。
お元気でした?って変かしら。
ええ、また遊びましょう。
あの時のように。
[そういうと、少女のように優しく微笑んだ**]
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