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さて、その声にあなたは聞き覚えがあるやなしや。
あってもなくてもお構いなし、とばかりに発生するのは津波を思わせる虹色の波。
それに飲み込まれた――と思った直後に、場所は一転。
気づけばそこは、遠くに海の見える見知らぬ丘の上。
鈍色の花咲くトケイソウの蔦がそこかしこに這うそこは、どこか異様な空気の漂う場所。
何が起きたと戸惑う所に響くのは、先の声。
『……あわわ、時間の渦に引き込まれちゃった』
『おーねーがーい、ちょっと手を貸して―』
『想いの欠片を集めて、『こっち側』に送ってほしいのー』
『こまかい事 はなす よゆう ない から』
『ちから かしたひとに おくって お(ぶつん 二回目』
聞こえてきた時と同じく唐突に声は途切れ。
直後、投げつけられた『力』は、それを受け取った者の意識に言葉を伝える。
色々な『乱れ』から、時間の流れ自体に干渉する『歪み』――『津波』が発生した事。
それを鎮めるには、『想いの欠片』が必要である、という事。
『想いの欠片』を見つけた人を『こっち側』に送り込む事で自分もまた動けるようになるから、手を貸してほしい、という事。
なお、動けないのかという突っ込みに対しては、『てへ☆』という誤魔化し笑いだけを返し。
その声は、遠のいていくのだった。**
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