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はい、皆さんお疲れ様でした。
明日の本番はしっかりね。
[古びて、けれど大劇場といわれる舞台でドレスリハーサル、
あたしの髪飾りが言葉と一緒にチリンと揺れる。
オペラグラス、ひらめく扇、紳士淑女達のさざめく声、拍手の音。
明日ここにひしめく筈のそれらはあたしにはいつものこと
あたしは舞台を降りても女優の仮面は取らないの。
けれど、今日だけはどうしてもそれを剥がさざるを得ない出来事
一瞬、舞台の奈落に落ちたのかとも思えたその時]
…え?
[舞台衣装のまま、気がつけば外は見慣れたそこではなくて。
あたしはきょとんとしてしまう。こんな顔、絶対人には見せないのに。
そして、人の気配に眉をしかめてしまう。
嫌なこと。眉間にシワがついてしまう]
なぁに、ここ…
[素の「あたし」が出てしまっても仕方ない。だって、何かご大層な、それこそ舞台セリフのような声が聞こえてくるんだもの*]
……。変なの。なんのお芝居なのよ。
[手に持っているのは携帯。確か、誰かの忘れ物だったような気がして、歩きながらぱかんとあけて…覚えてない。
周りの話を嘘のように聞きながら、ストールを握り締めて]
世界?神様?サバイバルゲーム?
[お芝居のセリフ?口にすることだけなら楽なのだけど。
受けいれているような?人も見える。
舞台衣装?と思える人だって]
案外、柔軟性高い人たちなのねぇ…
誰も取り乱してない。
[あたしは取り繕うのは得意。
どぎまぎしてる心境を表に出さないことくらい簡単。
クラッチバッグから鏡を取り出して後れ毛の確認しながら深呼吸一つ]
神様になるって、どんな気持ちかしら。
流石に神様の役はまだ未経験だわ。
悪女なら沢山やったのだけどね。
[案外、これが現実でも自分は受け入れられるのかもしれない。
人が考えられる空想は現実に起こりえる程度のものである。
こんな悪趣味な神様選びも先人の誰かが小説にでもしていたのかもしれない
そして、それは誰の言葉だったのだろう]
あら。敵なの。それじゃニンゲンにも貴方は敵なのね。
お友達になれなくて残念だわ。
[パチンと鏡を閉じて、笑ってみる顔は女優顔。
「驚く」という沸点がこの数分?数時間?で随分上がってしまったよう]
ていうか、貴方ヒトじゃないの?
見た目、私と同じだと思ってたんだけど。
男性女性って違いはあるけどね
仮に本当に起きているとしても…
私達に何か選択肢があるわけではなさそうね。
とりあえず、帰れもしなさそうだし、始まりまで待ったほうが進展ありそうだわ。
[聞こえてくる声に、心拍数は急上昇
でも、いつも大勢の舞台で演技をしているのだもの。
それを隠すなんて簡単なこと*]
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