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じーちゃん、膝の具合は大丈夫。
[尋ねた後、賑やかになってきたというウミの言葉と、
誰かが滑った音を、聞きとめた。]
かーちゃん…タカ兄…コハル姉…コハル姉…
[コハルの瞳の色を見つめた。]
コハル姉のこと、知ってるよ。
オヤツのとりあいして負けてばかりだったから、オレ忘れない。
家族だったら食べなくてもいい…?
うーんと…
[少し考え込んでから]
苦しい事は、しないで。
覚えてても、憶えてなくっても、それは同じ。
[背伸びして、ほどけかけた包帯の上へと手を伸ばし、コハルの頭を撫でた。]
ニキ姉、そこに残るの?
おしるこも、ぜんざいも、安部川も、
こさえてくれる人いないのに。
また誰かが来て作ってくれるかもしれないけど、
それはかーちゃんの味ではないんだね…。
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