[エリッキから話を聞いた庭も見てきた。
ぼんやりと空を見上げ、考える事、暫し。
その後も牢屋を歩いた。
やがて騒ぎに気付き、そちらへ向かう。
聴こえたのは>>10の声。]
……魔女の所為?
明日の朝までに魔女を見つけろ、って……。
魔女なんて…いる訳ねぇだろう……。
[立ち去る裁判官たちを呼び止める訳でもなく、幾分力の抜けた声で、そう言った。]
[魔女を突き出す、の言葉に、そこにいる人々をゆるりと見回しただろう。
死んだ女の言葉も思い出す。]
…………。
[少しの間、動けなかった。]**
― 裁判所 ―
………返事、聞く前に殺られてんなよ。
[ぼそ、と聞こえぬ音で呟く。
何やら捲くし立てる裁判官が現れたことで顔合わせはお開きとなり。やがて発見されたドロテアの骸、その検分を片肘付いて眺めていた。]
…突き出せ? なんだ、そりゃあ。
あの女が居ないならおっさんが裁く側だろうが。
こっちで魔女とやらを探せとはどういう理屈なんだ。
[険のある声を扉の向こうに消える裁判官のヅラ頭に投げるが、遅い。]
[壁の外、重く響く鉄格子の音。]
あれか。容疑者同士で争わせて高みの見物を決め込もうって寸法か。
ふん…悪趣味だな。
[気怠げに肩を竦め、場の面々をぐるうり、見回す。**]
[後に詳しく検分するためか、それとも他の理由か。
ドロテアの骸はその場に残されていた]
あんたもついてねえな。
[新たな裁判官が去った後、骸の顔を覗き込む。
閉じたような、薄らと開いたような目元]
……。
[傍らに落ちていた黒い帽子を拾うと、埃をはたいて、彼女の顔が隠れるように乗せる]
…誰も突き出さなかった場合は、どうなるんだかね。
此処にいる全員が、同罪扱いになるのか。
[争わせる>>18の言葉に反応し、呟く。]
どうだろうな。
[同罪扱い。
その言葉に渋面になりつつ顎を撫で]
誰かを突き出すっていう行為そのものが、魔女を探すための何かだとしたら……
[自分の考えを反芻するように目を閉じて]
いや、そんなわけないか……
…突き出したところで、最後は全員"同罪"かも。
だって今までは、そうだったんでしょう。
[これまでの裁判による処刑が、どのような順番で行われたかは知らないが]
有り得なくは ない。
[突き出す行為を判断材料にすること。
まあ尤も、と言い置いて、口を開いた。]
……魔女に行き当たるまでに、無駄に何人かを突き出す事にもなるがな。
それにあちらさんが、魔女が一人だけだと明言したわけでもなかろうよ。全員魔女でした、なんてことも。
[ここは本屋の男と同意見か。]
かー ついてねえな。
どのみち全員魔女だって言うつもりなら、最初からそう言えばいいんだ。
[エリッキとクレストと、異口同音に言うものだから天を仰ぐ]
無駄に死ぬのも結局魔女だって決めつけられて死ぬのも、差なんてねえよ。
突き出す行為そのものが、か。
[ユノラフ>>20に視線を送り。]
かと言って、突き出さなきゃ助かる保証も無い。
それこそ、全員同罪の可能性もある、か。
[クレスト>>21とエリック>>22の顔を見つつ、言う。]
…出口ない迷路に入ったような気分だぞ、これ。
全員が魔女だっていうなら、
最初から「そう」すればいいじゃない。
なのに、こんな人の心を弄ぶような
真似をしなくても……
本当に、とんでもない話。
[状況を理解はしていながらも
隠しきれない怒りの色がにじむ]