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……蜂?
あー……それで、花、かぁ。
[ぽむり。
傘を肩に預けて、手を叩く]
あれ、ヌイっち名前知らなかったんだ。
[覚えた、という言葉。
きょと、と瞬く]
ネギ兄やんとか、必死っぽいもんなぁ。
……ちょーっとノリで隠れてみた、とかだったら、出てきにくいってあんのかなぁ。
……へ?
[指差された手元に、思わずとぼけた声]
あー……てるてる坊主?
んー……。
[問いかけに、少しの思案の素振り]
いい天気、かな?
ホズミねーちゃん、勢いあっからなぁ。
面白いんだけど、疲れるのはあるよなぁ。
[妙にしみじみと言って。
内緒、の言葉。にぃ、と笑って頷いた]
村おこしイベントに力入れてるからなぁ、ネギ兄やん。
もーちょっとこー、どっしり構えてりゃいいのに。
[空を見上げるヌイに、つられるように空を見る。
かかる、虹。きらきらして見えた]
ん、「いい天気」。
それが一番。
[また、笑った所に、大きく揺れる音]
んー?
今の、って……。
[指し示された人影。
瞬き、瞬き]
あれって……。
……もしかしなくても。
ホズミねーちゃん?
[がじ、と頭を掻きながら、呼びかけてみた。
そこにあるのは、見知った姿……と、認識したら]
……ちょ、まーっ!
逃げんなってば!
[途端に身を翻されて、慌てて追っかけた。
ばたばた。
花が揺れる。てるてるが跳ねる。
でも、傘もてるてるも放さない]
[転びそうになってバランスとっている間に、距離を開けられた。
「捕まえて御覧なさ〜い」、なんて声と笑い声が聞こえたのは、気のせいにしとくとこかも知れない]
……遊んでんなよなぁ、もう。
[ぶつぶつ言いながら、ヌイを振り返って]
とりあえずオレ、追っかけるわ。
ヌイっち、蜂、置きっぱにできねーだろ?
誰か通ったら、村はずれの方に行った、っつっといて!
[それだけ言って、走っていく。
てるてる坊主、また、跳ねた]
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