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[タブレットを手に持ち、ディスプレイの明かりで目当てのものを探す。
それは登山用のヘッドライト。陳列品の棚から箱を出し、スイッチを入れれば]
ついた。
[それをマシロに差し出し、自らはもう1本箱から出し、頭につけ、明かりを消した]
これがあれば、両手がふさがらずに明かりが工面できるんだな。
― 5F フードコート ―
す〜いませ〜〜ん!
クレープおひとつくださいな〜、なの!!
どろどろチョコレートに輪切りのバナナ。
トッピングにプリンがあると幸せなの!!
― 神の座 ―
ぶ〜。お店は24時間営業であるべきなの〜!
お店が仕舞ってる時に、もし餓死寸前の人が現れたらどうするつもりなの〜!
[暴論で屁理屈を垂れながら、椅子にちょこりと座り込む。
クレープを買えなかったのが余程腹に据えかねたらしい]
ナオは、何をやっているなの?
将棋とチェスの和洋折衷なの。
[1マス広くなってる盤を眺めながら、それは指先でくるくると、黒のビショップを弄んでいる。
将棋駒の様に、指先でパチリ、とチェス駒を動かそうとしてみたが、形状的に土台無理な話だった]
物騒なゲームもあるんだねー……
死ななきゃ魔獣がいないのがわからないのも間抜けだとは思うけど。
そういう設定ならしかたないのか。
[絵の妖精なら、人の手によるものだからという納得をした]
誰かは蹴落とさなきゃいけないけど、なるべくなら効率よく鬼だけ排除したいしねー。
だって狙うってことは狙われるって事で、危険度半端ないし。
[やれやれと肩をすくめ]
!!!
なに、それ、急に明るくなった。
魔法はつかえないんじゃ?
[ネギヤが手にした明るいものに不思議そうに瞬く。
差し出されたサークレットみたいな物をまじまじとみやり。
恐る恐る受けとって]
魔法とは、また違うのかな。
[手の中で捏ねくり回すようにひっくり返していろいろ見ていた。
ネギヤが装着する様子を見て、同じように頭に付ける]
ほへー、こんなものもあるんだ。
物知りだね!
[美味しい物をくれた人は便利な物をくれる、と理解した。
にこにこと笑顔]
[食品売り場で食べ物をゲットするべきか。
それとも、先ほどの日記のコショウ云々が気になるから
止めておくべきか]
んでも、コショウだしなー。
別にそんな危なくなさそーじゃね?
[1Fの端っこの壁際で、
念のため確認しておこうと再度日記を開く。
さっきの10thとのびっくり遭遇で、かしこさが上がった成果だ。
するとコショウの記述は消えており、]
『9thは、スパイスの棚で1stを見かける。』
スパイス…?
んじゃ、もしかしてさっきのコショウってこの辺絡み??
[首を捻っていると、]
口説かれた経験なの〜?
[ナオがそれに飽きた頃、それは青いストールを弄っていた。
ストールの裾を指先に巻き付けていると、ナオからの質問に不思議そうに顔を上げるも、次には何処から沸くのか問いたくなる程自信気に]
うふふ、明白な事なの。
せかいじゅーの紳士のツラを被った狼共は、このルリのないすばで〜に涎たらたらなの。
ミノキケンが無くならないルリは、毎日がえすお〜えすなの。
[うっふん、と両腕をうなじに回し、膝を折る典型的せくしーぽーず。
だが、幼稚園児にも等しい、それの三頭身ボディでは、全く絵にすらならなかった]
死ななくてもわかる魔法の使い手もいるけれど、結局死なないと誰も本腰入れて魔物を探そうとはしないんだな。だってその魔物は、人に化けることができて見分けがつかないんだから。
今のおいらたちだって、誰が鬼か区別がつかないだろう? そういうもんなんだ。
[そう解説し、鬼だけを落としたいという言葉には同感とばかりに頷いて]
うん、これは魔法じゃなくって、科学っていう技術なんだな。
ここを押すと、つく、けす。
[そうライトのオンオフの仕方を教え]
おいらのいた世界は、こことよく似たようなところだったからな。
マシロや11th、それから8thはなかなか慣れるのから大変そうなんだな。
つまり危機感も自衛本能も退えている、と。
まあ、人に化けてたらやりにくいかもね。
盗賊とかだったらばっさりいっちゃえるけど。
[現状に重ねられるとなるほど、ととても納得した]
便利な技術!
魔法がつかえないのは不便だけどそれを補えるものがあるなら、まあましかな……
[ふんふん、と頷きながら付け方と消し方を覚えた]
あー、魔法使いのおねーさんとか、獣人だとかいってた子はたしかに。
知らないものが大半だもんなあ。
それでもなんとかなるきっと。
私はネギヤに教えてもらえたし、助かった。
[ありがとう、と笑みを浮かべた]
[1stに問いを向けつつも、日記は逐一9thのどうでもいいような行動を報告してくれる。
『9thは、絵日記を書こうとした、それを書き加えるなんてとんでもない』
なにやら色々と行動しているのはわかるが、半分くらい遊んでるような気がするのは気のせいだろうか]
……子供は自由だな。
[しかしこんな風に自分の行動も誰かに駄々漏れだったりするかと思えばあまりいい気分ではない]
平和、だったからなぁ。人に化ける魔物が、おいらたちを殺すまでは。賊とかも別に襲ってくるわけでもなかったし。
[そう首をすくませて]
あと、これも大事な話。おいらの日記で、0thの死が予知されてる。もちろん下手人はおいらじゃない。誰が殺すと思う?
俺よりクルミが賢いってのは、その通りだろう。
俺は、脳味噌筋肉だからな。
口説くってのはあながち本気そうだな。
[>>392ポールを構える様子を見ても構えない。
手にした長杖は、横に降ろしたまま――
少しばかり、目を眇めて口髭の男を見た。
濃い紅色の瞳の奥に揺らめくものを見せぬよう
紅い唇から落ち着いた低い声を、紡ぐ]
俺の世界じゃ、さ。
男を取り合って女が戦う時期があった。
そりゃあひどい決闘もあったもんだ。
数人でひとりを奪い合ってな。
だが、今は、奪われる側の意思を尊重するよ。
だから…クルミがあんたと行くというなら、
止めねぇよ。それでいいさ。
[コン、と、杖の先を地面を突いた]
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