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187 雪色街のたからさがし
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[冬木の声を耳にしながら、夢の夢。
一人じゃなかったなんて、そんなのきっと。
ただの私の願望。]
───手、何してるの?
[雪に触れる様子に視線を送る。>>22
すると、すっと、そもひんやりとした手が額に触れて。
その顔が、何処かで見たような誰かと重なるような錯覚。]
……うん。冷たくて、気持ちいい…
[笑みと共にそっと目を閉じれば何故か、涙が零れて。]
(27) 2015/12/25(金) 21:30:08[児童公園]
優しい雪の精……、
[記憶の底の奥の奥。
うわ言のように呟いた。*]
(28) 2015/12/25(金) 21:31:02[児童公園]
[雪の積もる商店街を歩く、あるく。
そういや昔、これと似たような状況になった事があったような気がした]
…………。
[あの時は、確か。
何か、探してて。
でも、中々見つからなくて、それから……それから?]
(29) 2015/12/25(金) 21:33:01[商店街]
……いや、だから。
[幾度目か、足が止まる]
……兎の手伝いなんかしなくて良いって。
[何かがそう、ココロを侵蝕する。
見なくていいよ、雪に閉ざしてしまおうよ、と]
…………大体、たからもの、なんて…………。
[もう、ない、はず。
なんだから。
自分に言い聞かせるみたいに呟いて、また、歩き出した]
(30) 2015/12/25(金) 21:33:05[商店街]
[鍵がかかった陳列ケースを割ることも考えたが、中にあるのはやたらレトロな風合いの人形ばかりで、役に立ちそうなものは見当たらない]
冷たくなっちゃったな。
[思わず拾ってきた焼き芋の袋が、鞄の中から覗く。
外に降る雪のひとつひとつが大きくなっている気がしてため息をついてしまった]
(31) 2015/12/25(金) 21:35:58[骨董品屋]
七咲さん...?
[零れ落ちた涙に、少し慌てる]
あの......
『優しい雪の精は...』
[うわ言のような声に、重なる...夢のような記憶>>28]
『雪の精は、きっと......あのこをオーロラの国に、連れて行ったんだよ。
もう......苦しくないように』
[ふわふわして、柔らかくて、暖かかった小さないきもの。
雪のように冷たくなってしまったその子犬を撫でながら、つっかえつっかえ、そう言った]
(32) 2015/12/25(金) 21:48:41[児童公園]
『きっと、また、会えるよ...だから』
泣かないで......
[冷たい指先で、透明な雫を、そっと拭って]
(33) 2015/12/25(金) 21:49:18[児童公園]
.........
うわっ!...す、すみません!
[ふいに、我に返った]
何か俺、すっごく失礼なこと...!すみません、急に子供の頃のこととか思い出しちゃって!
[わたわたとモミジの頬に触れていた指を引っ込めて、落ち着き無くに空中で握ったり開いたり......思いっ切り動揺している*]
(34) 2015/12/25(金) 21:56:57[児童公園]
[消えた”その時の、当の本人の感覚としては]
……ん?んん?
[まずほんの少し、視界が霞んだ気がして、片手でごしごしと目を擦った。
もう片手の感覚が急に無くなって、しっかり持っていたはずの袋が地面に落ちた]
……えっ、あっえっ、なんすかっ?
[そこに必死に名前を呼ぶ声>>6がしたものだから、何事かとどぎまぎしながら、落とした袋を拾おうとして]
(+0) 2015/12/25(金) 21:57:31[児童公園]
お?
[すかっ]
あれ?
[すかっ]
ちょ、何、どゆこと?
[手は何回やってもすり抜けて、何も掴めない。
困惑の色を浮かべながら顔を上げると、冬木>>11の洩らした声が届いた]
(+1) 2015/12/25(金) 21:57:45[児童公園]
え、マジで?
ウチだけ狭間に没シュートっつーコト?
[呟いた声に、他からの反応がない。
つまりそれで正解ということらしい]
マジっすかー……あっ。
[頭を抱えた。
その隙に、乙葉>>4が袋を持って行ってしまった]
あっ、後で食うから残しといてねー!
[まだ食べるつもりだったらしい。
呼びかけても勿論聞こえるわけが無かったが]
(+2) 2015/12/25(金) 21:58:07[児童公園]
[結局何も手に入れることは出来ずに骨董品屋から外に出る。
見上げた空から落ちてくる雪はとどまることを知らない。
すうと息を吸い込んで、おなかから声を出した]
ズイハラさーん!
マシロさんも消えちゃいました!
[何か知るところはないかと、当ても無く男の名を叫んでみた]
(35) 2015/12/25(金) 22:01:55[骨董品屋の外]
はー……しっかしどーすっぺ……
[児童公園をうろうろ。
その手には先ほど乙葉が見つけた戦闘機のおもちゃ>>3がある。
他の遊具も何もかもがすり抜けてしまう中、何故だかこれだけ触れるようだ。
持って行かれた紙袋の代わりか、手の中で弄びつつ、たまに上に掲げて軽く走ったり]
あっ、そうだ。
アンちゃんも狭間にいるんなら会えんじゃね?
[ふとそれを思いついて、辺りを見渡す。
少なくともこの公園内にはいないらしい]
探しに行ってみよっと。
(+3) 2015/12/25(金) 22:09:09[児童公園]
[ふ、と。
男は瞳を柵の向こうへと向ける]
………
[何か声が聞こえた気がした。
女性の声だ]
(36) 2015/12/25(金) 22:17:19[ドッグラン]
……近くは無いな。
[片方は遠い。
声の高さから女性だろうと推測出来るのみ。
それでも大体の方角は分かりそうだった。
この場所は反響が少ない。
新たに積もり始めた雪を踏み締め、声のした方へと男は歩み行く]
(37) 2015/12/25(金) 22:17:29[ドッグラン]
…姿は見えないが…
[もう片方は視界の中に無いにも関わらず、声ははっきりと届いていた。
どんな原理かは知らないが、声だけは距離を超越するらしい。
その声、と言うか口調に聞き覚えがあった]
片岡君か。
[恐らくは狭間に、と思考が巡る]
(38) 2015/12/25(金) 22:17:36[ドッグラン]
あっ、そーいやスマホ!
さっきは通じたし、もしかしたらゆいと兄やんになら……
[公園を出て少ししたところで、ポケットからスマホを取り出した。
期待を込めて画面をスクロールさせたのだが]
……ダメだ、見つかんねー。
こっちが『はざま』だからダメっつーコト?
[さっきはあったはずの従兄弟の名前が、幾ら探しても見つけられない。
少し粘ったがやがて落胆の溜息を吐いて、スマホはまたポケットの中に]
(+4) 2015/12/25(金) 22:19:13[どこかに]
[ふらふらと雪道を歩きながら、恨み言を呟く]
今ここに天使が現れて、『この箱の中には、あなたのたからものが入っています』なんて言って来たら、その中にはほかほかのおでんが入っているに違いない。
[冷えた芋を焚き火であたためる手に考えが行き着かないのは、空腹と眠気のせいか]
(39) 2015/12/25(金) 22:30:18[骨董品屋の外→]
まっ、しゃーないっ。
アンちゃん探すべ。
[とはいえ仲間がいると分かっているお陰か、立ち直りは早かった]
ぶーーーーん
[まさかアン以外に声が聞こえている>>38とも知らず、子供が遊ぶみたいに片手に飛行機を掲げて走り出した。
(狭間に)落ちこんだりもしたけれど真白は元気です]
(+5) 2015/12/25(金) 22:30:38[どこかに]
[貧しかった。
両親は高校にも行かせてもらえなかったらしい。
ひとつ、50銭にもならない内職。
二人、毎日毎日、夜中まで働いているのに、ちっとも裕福にならない。
それなのに、何もないのに、人が良くて。
騙されている事にも気付かず、なけなしのお金を他人に渡して。
余所に向けられない感情は家族に、喧嘩ばかりになって。
父も母も、本当はとても優しくて真面目で、なのに。
大嫌い。
何も、何ひとつ、報われない。
あの雪の日、冷たくなったマールを抱えて泣いて無理をして、案の定。
熱に倒れて、肺炎にまで拗らせて、そんな中。
両親は離婚。
祖母の家で生活することになった。]
(40) 2015/12/25(金) 22:37:17[児童公園]
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