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[きっと恐らくは、テレビの前で座っている]
……
[しかしコマーシャルがあける様子は一向に無く。]
…なに、これ
[可笑しい、と思い始めるだろうか]
……
[ぴこぴこと他局に変えるも、放送終了、となっているかコマーシャルが流され続けているか。どちらかしかなかった。]
……え、なんで?
[一人ごち、首を傾げる]
[流石にこの時間に友達に電話をする訳にいかず。
…可笑しい、と思うも]
こういうことも…あるのかな?
[なんとなく、そう結論付けては]
…うーん。
[買ってきた雑誌に目を遣り]
本でも見て、寝ますか
[呟き、本を持ち自室へ]
[未だ彼女は、人が消えてしまった事実を*知らず*]
あぁ、行けるといいな。
[じゃ、と手を振ってイマリを送り出し。]
いやー、今日は帰るさぁ。
疲れてっからさっさと寝たいし。
[んーっと伸びをして、軽くこめかみをさする。
ま、うまくやれよ?とジュンタに小さく囁いてから、ひらりと手を振って立ち去った。]
…痛ぅ……
[不意に立ち止まり、頭を押さえる。]
ディスプレイ、見すぎたかな…。
[指先は目の周りを押さえ、首筋を揉みに移動。]
凝ってんなぁ…ゆっくり風呂はいろ…
[くたびれた背中は家路へと*]
う、うまくやれって………そんなんじゃないっすよ!
[去っていくズイハラさんを見ながら、美夏ちゃんに行こうかと声をかけた。時間も時間だから、人とすれ違わなかったのは気にもしなかったけれど。]
さみぃー。美夏ちゃん大丈夫?
[などと、たまに心配しながら歩いていく]
[店についても、人がいない事など気にせずに席について。メニューも特に見ることなく、厨房に向かって]
オムライス2つよろしくー。
[と声をかける。しばらくは、美夏ちゃんとの会話を楽しんだろうか。しばらくすると、一人の少女がオムライスを運んでやって来た。何故か高校の制服で、俺は不審に思い顔をあげた。]
………アン……ちゃん?
あれ………俺おかしくなったかな。
すんません、知り合いに似てたもんで。
[それにしても似ている。おかしい。ここはおかしい。音がしないんだ。厨房からも、外からも、音がしないんだ。]
[どうしたのかと、美夏ちゃんは聞いたろうか。俺は、なんでもないと答えるだろう。それでも、ここはおかしいと思ったから。オムライスを食べ終わったなら、勘定を少し多目にテーブルに置いて]
すいません、勘定ここに置きます。
美夏ちゃん、出よう。なんか変だ。
[そう言って、彼女を連れ出した。街を見た。車の一台も通らない。コンビニを覗いた。店員すらも見当たらない。おかしい、おかしい、おかしい。]
美夏ちゃん、おかしいよ。人がいないんだ。
一回、家に帰ってみて?親とかいるか、確認してよ。
なんかあったら、すぐメールして。
俺、ぶっ飛んで行くから。
[美夏ちゃんと別れて、俺は走っていた。あり得ないんだ。言い様のない胸騒ぎがするんだ。]
―自宅―
おとん!いるか!?
[ばんっとドアを開けた。しんと静まり返った家の中。どこを探しても、父親の姿はなかった。母親はいない。外に男を作って、俺が中学の頃出ていった。今日はたまたま帰らなかっただけなのか?それとも………]
……………
[俺は、しばらく美夏ちゃんからのメールを待っていた*]
―自宅―
うぇー腹減った。
[昨日こっぴどく怒られたのは、なんだったのか
それくらいのケロッとした顏で目を覚ます]
あっれぇ
かーちゃんいねーのか
[広くない団地の一室だから、
見て回るのにさして時間は要らない。
台所と寝室、風呂と洗面所、それに手洗い。
探す温もりはそこにはなくて]
まだ帰ってねーとか?
[首を捻る。店の客がどんなに管を巻いても、
朝には必ず帰ってきていたのに]
─駅─
[いつもなら通勤ラッシュでごった返すはずの構内は、がらんと静まり返っていて。]
…何だ、これ。
[今日は祝日だったろうか?そんなことは無いはずなのに。
定期を使って自動改札を抜ける。
人気の無いホームは、長く長く広い。]
『―ヴヴヴヴ、ヴヴヴヴ、ヴヴヴヴ―』
[食卓の上で携帯が振動する音。
携帯は母親の物で、アラームが鳴っていただけだった]
かーちゃん、一回帰ってきたんだ。
[店がらみの電話がかかってくるから、
携帯はいつも肌身離さずだったはず]
かーちゃん…?
[ふと気付く孤独。寂しさ。
ベランダから外に出れば雪が降っていた]
雪だ!!
さみーっ!!
[一瞬ぱあっと嬉しそうに目を輝かせるが
ブルブルと身を震わせて急いで部屋に*引っ込んだ*]
…何を、言って……?
[少女の言葉に首をかしげる。
電車の気配のしない駅。
耳鳴りを伴う、頭痛。
遠く、雑踏のざわめきが聞こえた気がした。]
[気がついたら、眠っていたらしい。着信メールを確認していると、俺はおかしなメールを見つけた。]
11/1 MON
差出人 アン
件名 わかるでしょ?
内容
もういないのよ。
誰も、いないのよ。
[意味がわからなくて、俺は外に出た。やはりそこには誰もいなくて。孤独、その為だけにあるような世界。そこに、俺は言い様のない不安と、小さな安心を感じていた。]
「誰もいないのよ。」
[不意に聞こえた声に振り返れば、そこには昨日の少女………アンが立っていて。美しいはずの黒髪は、何故かとても恐ろしくて。見慣れたはずの制服が、何故かとても異様に見えて。]
アン………お前、なんでここに………
[俺の質問には答えず、彼女はこの世界の事を語る。消えた人々、死者の思い、帰る方法。そして、自分はこの世界に長くいられないという事。一方的に俺にそれを伝えると、黒髪の少女はくるりと背を向けた。]
「サヨナラ、ジュンタ」
[何度も聞いたサヨナラは、何故か心に刺さった。]
待て、アン!もう少し話を!
[彼女は表情すら変えず、消え入るように去っていった。]
―駅前のコンビニ―
[無機質に開くドア。
誰もいない店内。
賞味期限の切れたおにぎりが並ぶ。
店内に流れるノイズはその異常さを増長させた。]
……夢でも見てるのかしら。
[起きたその自宅に両親の姿はなかった。
ここに来る道のり、途中に誰とも会うことはなかった。
電車の通過する音も聞いていない。
おそらく電車が動いていないのであろう。]
塾サボれるなら、それでもいいのだけれど。
[誰もいないコンビニを出ようと振り返る。]
−回想−
[ジュンタがオムライスを注文すれば、来るまでの間2人で会話を楽しむ。人が他にいないことには気も留めず。
運ばれてきたオムライスを前にスプーンを取ろうとすれば、ジュンタが運んで来た女の子を見て声をかけるのに気づく。]
知り合い…?
[似ていたとだけ答える彼にこてり首を傾げる。何か居心地が悪そうにしている彼にオムライスをお腹に収めながら]
どうしたの?
何かすっごい居心地悪そうな顔してる。
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