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[周囲の気配を探り、ビル廃墟や瓦礫伝いに移動したとしても、何時まで見つからずにゆけただろうか。其れでも、屋上庭園が在ったビルには幾らか近づけただろう。
―――…庭園からはらはら落ちる、合歓の花は見えねど、甘酸っぱい匂いが乾いた街を癒すように微かに漂っていた。]
― 回想・砂塵の街 ―
[摩天楼の残骸、ぶらさがる看板の上より。
殺戮の祭壇眺めるビル、隣り合う建物より。
訪れた人影は『カレワラ』の――]
ホモ・サピエンスじゃないね
[軽業師は、己の腹から生えている様相の、
サンテリの片手剣を握る。
手に取れば刀身は、突いた勢いのままに
溶け曲ってしまっていて]
…そこを騙るのは流石に無理がある
[放り投げはせず、其れを眺めながら言う。]
[先刻耳にした羽音は益々近付いたように思えるのは
気のせいでは無いだろう。
幾多の鉄火場を生き抜いた殺し屋の勘が、警鐘を鳴らす]
[羽音……鳥……有翼人?
彼らの殆どは地上に住まう人間を侮蔑しているのは
周知の事実であり、先般の祭壇でも一人の有翼人が
弓を片手に高笑いしていたのを思い返した]
……だいぶ近い。ライフル構えるの、無理ネ。
[背負った鉄は其の侭に、ポケットに手を入れる。
苦内の3本程掴み、臨戦態勢に。
相手からの殺意を微塵にでも感じれば、
いつでも投げ込めるようにと]
[若い女の声が聞こえる。
何処となく幼さを孕んだ声。
未だ警戒しつつも、振り返ろうとしたその時
耳に入ったのは、弦を張る音]
[それが聞こえると同時に、横へと反転。
有無を言わせず、そのまま苦内を有翼人へと投げ込んだ]
んあ、なにをする。
[不意をつかれて黒い石のような物を、口に入れられる。習慣でつい咀嚼して飲み込む。ざらついた、嫌な舌触り。
だが、不思議と満たされる感覚。出血が少し止まったような気がする。]
にいさまの…、友達?
[>>1:63 こいつ、お家にいたような気がする。こいつ、記憶の通りなら、痛みを弄ぶ変態やろ…]
うわぁぁぁぁ、痛い痛いよう。
[足に刺さったままの矢を、対峙した男が思い切り踏みつける。刺さった矢尻が、傷口をさらに深くえぐる。
絶叫は辺り一面に響き渡る。]
[されども、空気は撓み、熱い。
完全燃焼より脱したとて周囲は暖められて。]
う…、ぁ……、あ?
[酒瓶が滑り落ち、瓦礫の合間に転がり込む。頭を両手で抱え込めば、無骨で捻れた花びらとして纏っていた硝子片や金属片の欠片も、小さな音を立てて落ちる。]
――――…ど…し、て………
………っ、……、縄、は?
[ガリ、と首の縄痕や先に軽業師に傷つけられた傷痕を引っ掻くように、頚を触る。それを聞き咎める者は居るだろうか?]
―――……っ……!
[絶叫に弾かれたように顔をあげた。周囲の瓦礫に手を付きながら、音と匂いと熱の源へ向かう。]
[巨大なライフルがこちらに向けられることはなかった。
それを見て口にしかけた問いは、呑み込まざるを得ない。
何故ならこちらが弓を構えたのを合図に、相手は苦内を放っていたから]
――ちっ……
[逡巡はあったが、銃器への警戒が勝った――そしてそれは、相手にも伝わっていただろう。
放たれた苦内を弓で弾く。
うち一本は捌き切れず、手の甲に突き刺さった。
その傷をそのままに、反転した直後の女に向けて弓を構え直し]
なんなのよその重武装は!
[狙うは胸の辺り。
当たれば幸いと、撃った]
― 庭園の在ったビル ―
[己の纏うクレオソート臭ゆえに嗅覚は鈍い。
訪れたマティウスに気づくならその足音か。
今はコークスを咀嚼する少年の態に苦笑する。]
友達。
…趣味が合った
[少年のにいさま観を揺るがしそうな発言。]
[苦いコークスは、それでも彼の出血を和らげ
刺さったままの矢は傷口に癒着して――――
尖った靴の底で踏み躙れば、斯くの如し。]
[絶叫にぱらぱらと落ちかかる瓦礫。
ひとつ帽子の尾を打ち振って――]
訊ねなくても、
教えてくれるコは…いいコ
[ゴ、と矢尻が床へ抜けるまで、深く]
[体を反転させた直後、追撃のため体勢を整える。
苦内は額・喉元・胸 の三か所を狙ったはずが
何れも射抜くことは無く。
器用に弾き、かわし切れない分については手で防ぐ
様に口笛を吹いて、称賛を送るのだった]
――…質問、応える前に攻撃する、良くないヨ。
[問いに応える間も無く攻撃してくるせっかちな
鳥に、眉間にしわを寄せて苛立ちを露わにした]
[そう呟いた直後、構えた小太刀を鞘から抜き、
放たれた矢を一閃。
閃光のような居合抜きの所作を、
目の前の有翼人は捉えることが出来ただろうか]
……アイヤ、アンタなかなかやるネ。
[真っ二つに割ったつもりが、
矢の勢いが想像以上に強かったためか
刀の横薙ぎは、矢を明後日の方向に弾いたのみ。
相手を讃えつつも、認識を改め警戒を強めた]
― 回想・砂塵の街 ―
[軽業師が曲がった刀身を口元へ持って行き、
静かに咥えるとその部分から
赤くなり――白くなり――どろり 溶ける。
溶けた鋼を舐めとる仕草は水飴喰うに似て]
よき隣人、と呼んでほしくはあるけど
うん…
「理由」は、…逆じゃないのか?
[ふと顔を上げて、白い帽子の彼を見遣る。]
――どっちの台詞よ。
[手で受けなければ胸に突き刺さっていたであろう苦内を苦々しげに眺める。
弓で弾いた分も含め、いずれも狙いは的確に急所。
称賛するが如き口笛の音も、意識の外に受け流す]
はっ……
[小太刀が閃き矢が弾かれる。
接近戦の経験が薄い有翼人には捉えきれぬ動き。
息を呑み、左手をきつく握り締めるも]
[じくじく痛む矢尻を踏みつけられ、痛みに耐えられず、思わず尻餅をつく。
身体が…、身体が熱い。熱が腹の底から湧き上がる。]
お前、何を食わせた?
[友達と言われて、露骨に嫌な顔をする。]
友達じゃない、お前…、にいさまの何だ?この変態やろ…うわぁぁぁぁ
[さらに傷口を踏みつけられ、その場で転がり回る。]
――質問。
[掠れ声ながら、ようやく言葉を絞り出す]
答える気、あるの?
[言いながら、相手のライフルを顎で示す。
左手は力を抜いてゆっくりと下ろし、代わりに何も持たぬ右の掌を見せた]
[このままだと殺される。だが、変化して身体が持つとも思えない。
痛みに耐え、手元の肉切り包丁を、踏みつける男の足首めがけて切りつける。]
お前も倒れろ!
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