―日本列島の南に位置するとある県―
『閑静な山奥で、リフレッシュしませんか?
みんなで昔のことを語らいましょう!』
[お世辞にもわかりやすいとは言えない地図が添えられた手紙。
その場所が何を意味するのか、アンは知っていた。
やがて彼女は北へと向かう]
―煉瓦の家―
[建物は一階建てに見える。
呼び鈴らしきものもなく、扉に鍵はかかっていなかった]
誰かいませんかー?
[薄暗いが、埃ひとつ積もっていないことは把握出来る程度だ。
屋内の壁は漆喰で塗り固められており、床は煉瓦が剥き出しだった。
スニーカーを脱がずに廊下を進んで行くと、いくつかの部屋があった。木製の扉に鍵はない。どの部屋にも小窯が一つあるようだ。
煤けてはいるが、それがいつのものなのかアンにはわからない]
[探索を続ける。その家は井戸水とランプの明かりで過ごすように出来ていたが、ランプのつけ方がわからない。
建物の奥、大広間へ辿り着く。
傍らの黒板に自分の名前が書かれているので目を見張った。
視線を移すと、装飾が施されている扉が突き当たりの壁に]
―地下貯蔵庫に続く扉の前―
[その先が地下貯蔵庫に繋がっていること、更に奥には偶像と祭壇、大窯があることを、今のアンは*知らない*]