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傷つけたくない、と、
人間だと、言うなら、
やめてください…!!
[じっと自分の肩を握り締めて
耐えるように見詰めていたけれど。
2度目に振り下ろされたナイフに、
堪らず地面を蹴って駆け寄った。
―――が。
伸ばした手は、何も、掴めなかった]
[崩れ落ちたレイヨの身体
見開かれた目からほろほろと透明が溢れ
一歩 二歩と歩み寄り
その側に膝を着いてペタリと床に座った]
…レイヨ、さん
[赤が広がっていく。
呆然としたまま、その手を取って目を伏せた]
ニルス様。
わたくしは、ウルスラ様を慕っておりますが…
親しさに順位をつけてそちらに傾倒することは、出来ませんわ。
[ニルスの敵意がピリピリと肌を焼くのにくちびるを噛む]
レイヨさんにとってウルスラ様が人狼なら。
それが真実なら、と…少しでも思えば。
わたくしには、
どちらにかける言葉も見つけられません。
[そして、ユノラフの叫びに。
細めた目を向けて、口端を下げた]
あら…、
ユノラフ様も、嘘つきでしたの。
困りましたわ…
[眉の端を下げて、溢れる涙を指で掬った]
[ユノラフの言葉に、泣き顔を向ける]
…そのポーズでその声ですもの。
逃げろ、とか、近付くな、とか、
続けられそうですわ?
[言って目を伏せた]
[そしてイェン二は早朝から
居間の椅子に座っていた。
ウルスラの部屋を見に行くこともない。
ただ、じっと椅子に座り。
外の祭りの準備の音に、耳を傾けていた]
[居間で椅子に座り。
投票箱にニルスが紙を投函するのを
いつものまぶしそうに細めた目で見ていた]
…―――
[言葉は、発さず。
ヴァルテリもまた投函するならば
それも、じっと視線で、追う]
ニルス様は、意地悪ですわね。
お前が人狼だろう、
どうして殺したんだ!
…と、何故おっしゃらないのですか?
[悲しみ孕むように見える表情に
困惑と不思議を混ぜた顔で問い返す]
あら…
てっきり、されるものだと。
[ニルスの声に、落とす声は低い]
何を思うかなんて。
わたくしは、数日前まではひとでしたわ。
レイヨさんを殺した者と
アイノ様を殺した者と
ドロテア達を殺した者と、
誰も殺していない者が、2人。
ほら、こういえば、変わらないですわ?
[言って、向ける口の端は歪めて]
―――でも、違うのですわ。
いくら親しくても昔から知っていても。
目覚めたくなくたって、目覚めるものなのですわ。
だから、
わたくしを殺しても―――
あとふたりいる仲間がきっと。
この村を滅茶苦茶にするでしょう。
嗚呼、ごめんなさい、
思わず言ってしまいましたわ。
[抵抗しても無駄だう、
そう思うから精一杯のハッタリを口にする]
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