情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
俺は、……俺はっ、お前のこと――!!
[やっと認められた想いが、形を為し胸を焼いて。近藤は、頭を抱え絶叫を上げる。
――ただ、名を呼ばないことだけが、残された理性の欠片。]
[光に包まれ、次の瞬間には元の駅のホームに立っていた。
そして理解してしまう。これらが全て事実だったことに。
隣の車両に行った人はもう戻らない。
その決定を下したのは自分。
皆を襲っていたのは寺崎と須藤で―
狂気に侵されていないその身には耐え難い残酷な現実と真実。
――バタリ
糸の切れた人形のように倒れ、六花は自ら世界を閉ざした]
[白い部屋の片隅。少女は寝ていた。
大人になることを拒絶し続け、
そして今、現実を拒絶している。
そこに心が宿ることはもう二度とないだろう。
あの電車の中に置いてきたのだから]
―六花ED―
―虚構の紡ぎ手・Level 6―
[春にはまだ少し遠い、ある日の昼下がり。
わたしは紡ぎ出した『物語』を、ベッドに横たわったままの『彼』に読み聞かせていた。]
…だから。全員無事に帰れなかったのは、仕方のないことなの。
あなたは何も、悪くないのよ。
[幸いにも『彼』は覚えていない。
あの日、松柏駅周辺で起きた出来事を。]
村瀬さんが、ああなってしまったのも。
あなたの所為じゃないの。
[わたしは『彼』の髪をそっと撫で、囁く。
パトロール中に起きた、居眠り運転のトラックによる事故。
その所為で『彼』とわたしと生徒達の運命は狂ってしまった。
それでも、『彼』の中であの日の記憶がないのは。
わたしにとって好都合だった。]
[あの日から毎日、わたしは『物語』を紡いで『彼』のいる病室へ通っている。
今日は『偽汽車』をモチーフにした『物語』。
どれかが『彼』の記憶として定着し、真実を覆い隠してくれるように願って。
今日も、わたしは『物語』を語り続ける。
たったひとりの聞き手のために。]
―完―
[再度包み込んだ光はとても冷たくガタガタと体が震えだしそうだった―――
もうあの列車はいない。
もう誰もいない。
側に長澤がいることに少し安心して、ニコリと笑いかける]
ねぇ、ヨッシー!
クレープ食べに行こうよ。
[そして、長澤の答えを待つとさらに笑いかける]
ね、クルミちゃんも。
[長澤の手をとろうとする。
手を握ったとしたら、ギュッと握りしめ笑顔を向けるだろう。
次に鷹野の手もとり、二人の手を挙げるだろう]
よーし!
行こう。
[風を切る片方手のだったが、なぜかとても温かかった**]
―クランクアップ〜Level6〜―
[おつかれさまでしたぁ!
ラストシーンを撮り終えた直後。
そんな、元気のいい声が響く。
それを発したのは、劇中で最初に退場した二宮だった。
監督なんだからちょい役でいいの、とは言ってたけど。
監督って大変よね、本当にお疲れ様。]
それにしても、随分大規模な撮影になったわよねぇ…。
文化祭での発表が楽しみね?うふふ。
ね。
お疲れ様会って何処でやるの?
[にっこりと笑いながら、二宮に聞く。]
あ、お酒が出る店はだめよ?
まだ貴方達、未成年なんだからね。めっ。
[と、ちょっぴりおどけてみせたりするけれど。
ちらちらと、共演者だった『彼』の姿を目で追ってしまう。
いつ、お誘いしようかしら。
それとも、お誘い待ちの方がいいのかしら。
わたしはちょっとだけ、悩んでいた。]
―クランクアップif―
終わったあ!コハルちゃんナオちゃんお疲れさまー!
[言いながら二人に抱きつく。素人への配慮か、作中でも仲のいい人の配役は実際に仲のいい人で組み合わせてくれていたようで中々役に入り込めた]
もうそれにしても誰よこんな役考えたのー。
[二人から体を離しつつぼやいた。
子どものような演技というのは大変であったが、それよりこれを見た後のクラスメイトの反応を考えると今から恥ずかしさが募る]
ごめん、ちょっと目が腫れてるから落ち着くまで向こうで休んでるね。
[そう言うと隅に寄せられた机に伏せ、ハンカチで目元を拭う。
泣くシーンも最初の内は目薬で誤魔化したりしたものだが、あまりにも多かったのか次第に本当に泣けるようになっていた。
しかし実際に気にしているのは目の腫れ具合ではなく―]
ほんと、誰よこんな話考えたの…。
[まだ残っている手の温もりに、そっと自分の手を重ねた]
─クランクアップ─
[ラストシーン収録後、周囲がわっと歓声にわく。
張り詰めていた緊張が一気に緩んで、抱き合って喜び合ったり、中には感極まって泣き出す生徒もいた]
はーい、みんな!お疲れさま。
[手を打ち鳴らし声をかけながら、こっそり持ってきていた段ボール箱を持ち上げ皆の前で開く]
これは先生からの差し入れだ。
持って行ってくれ。
[清涼飲料水のペットボトルを、差し出される手に順に渡す。
後から駆け寄ってきた生徒が一斉に来るから、途中で諦めて勝手に持って行ってもらうようにした、…が]
……。
[人数分あるはずだけど、減り具合が早すぎてちょっと心配になる。…たぶん、大丈夫だけど]
小鳥遊先生もどうぞ。
[生徒たちを笑顔で見守る彼女の傍へと向かい、お茶のペットボトルを差し出す]
…文化祭が楽しみですね。
[隣に並ぶと、自分用に持ってきていたもう一本の封を切る。
まさか、教師である自分たちにも声がかかるとは思っていなかった、と当時を思い出して笑いあう。
自分にとっても楽しかった一時だが、彼らの思い出つくりに参加できた事が何よりも嬉しい]
先生の演技、迫真に迫っていましたよ。
特に、血を顔中に塗りつける辺りとか…実を言うと私、内心怖いと思ってしまいました。
[軽口のように添えて笑い、次に切り出そうとする内容にそっと覚悟を決める]
小鳥遊先生、…今度飲みに行きませんか?
いえ、…劇中でそんな台詞があったでしょう?いいなぁ、と思ってしまって。
[平然を装ってみたけれど、少しだけ緊張して脈が早くなる。
彼女の返事より先に、拒絶された時の取り繕う台詞を考え用意する。しかし]
…───え?
[用意していた台詞が使われない場合については、まだ考えていなかった]
─END─
―クランクアップif―
[車内が数台の照明機器によりホワイトアウトし――
「はい!おっけー!」という監督―二宮―の声で、眩しさから解放された。]
……やっと…、終わった…。
[緊張から解放された瞬間、力が抜けてしまってその場でへなりと床にしゃがみ込んだ。
最後のシーンは一発で決めたかったのに、セリフもそんなに長くないのに、3回ほど動きが止まってしまってやり直ししてしまった事が悔しい。]
(…あんな、あんな風に目の前で同級生の女の子に泣かれるとか、こっちが緊張する…っての)
[それだけ、村瀬の演技が真に迫っていたから、なのだけど。
演劇部でも無い自分が、そう簡単に演じれるはずもないのだ。うん。]
[脚本という脚本はほとんど用意されておらず、重要個所以外のセリフや動きはアドリブおっけーという監督の指示の元…色々と動いてしまった事を思い出すと、今更恥ずかしくなってくる。]
(後で、村瀬さんに謝らないとな…)
[そんな事をぐるぐる考えていると、須藤が差し入れだと言って飲み物を配り出した。
それを受け取る為、ようやくセットの電車から離れるのだった。]
―続・クランクアップ〜Level6〜―
…あ。
ありがとう、須藤先生。
[差し出されたお茶のペットボトルを手に取り、いつものように微笑む。
お誘いのことで悩んでいたの、悟られていない…わよね?]
ええ、公開がとっても楽しみ。
きっと絶賛されると思うわ。みんな一生懸命やってたもの。
[須藤先生と共演出来たことも嬉しかったのだけど、
それを口にするのはなんだか面映い。]
うふふ。
ホラー映画って聞いてたから、ちゃんとやらなきゃって思ったの。
ちょっと怖いくらいの方がいいと思うわぁ?
[軽口を返しながら、くすりと笑う。]
…え?
あ、いいんですか?
[あまりに嬉しかったものだから、思わず声が裏返ってしまった。
気付かれていませんように。]
あの、わたし…美味しいフレンチのお店知ってるんです。
あ、純粋にお酒を飲むならお洒落なバーの方がいい、ですか?
[どうしよう。誘い待ちだったのがバレてしまうかも。
…でも、いいかな。別に。]
えっと、それから…。
[流石にこれは大声で話せないから、須藤先生の耳元で]
わたし、お酒はあまり強くないですから。
…つぶれちゃったら、おうちまで送ってくださいね?
[お茶を飲んでいる時、口にする話題じゃなかったかしら。
…でも、ちょっと反応が見てみたかったの。ごめんね?]
―クランクアップ―
[「おつかれさまでしたぁ!」
近藤が学園内に足を踏み入れるとほぼ同時に、監督・二宮の元気な声が響く。ちょうどいいタイミングだったらしい、と思いながら声のしたほうへ歩を進めていると、機嫌良さそうにこちらへ歩いてくる須藤に出会った。
「やあ、近藤さん。また来てたんだ?」
また、のところを強調しながら片手を挙げ、声をかけてくる。]
あぁ、今日クランクアップだって聞いたから。……どうせ此処は出勤途中だし、な。
[何気なく返事をして、慌てて言い訳を付け足す。まあ、こいつはどうせ俺の目的なんて重々承知なんだろうけど。
「今度奢ってくださいよ、近藤さん。誰のおかげで自由に此処出入りできると思ってるんですかぁ」
ひとしきりうるさい年下の友人を適当にかわしていると、片付けを終えた生徒たちが三々五々帰り支度をはじめた。それぞれに弾けんばかりの明るい表情を浮かべている。]
[柔らかい髪を揺らしながらこちらへ駆け寄ってくるコハルの姿を認める、と須藤はにんまり笑って近藤の脇腹をつつき、ついと踵を返した。……やたら上機嫌だ。何か良いことでもあったのだろうか。
息を切らし頬を上気させながら近藤の元へ駆け寄ると、コハルは満面の笑みで挨拶をくれる。
「先生、来てくださったんですね。ありがとうございます!」
ぺこりとお辞儀をした彼女の背中は、映画を撮り始めた時より幾分ほっそりしている。出番の多い役どころを熱心に演じていたせいだろう。]
どういたしまして。いい映画になりそう?
[学園の教師ですらない自分に、学園祭の出し物である映画の出演依頼が来たときには驚いた。しかも、それが普段は大人しい彼女からの依頼とくれば二重の驚きであった。
さすがに最初は断ったのだが、何故か小山内にもしつこく勧められ、「1日目」だけならという約束で出演を決めたのだった。
「近藤先生、母さんに失恋してから暗いんだもん。なんか明るい話題に乗っかってみたほうがいいと思ってさ。うぷぷぷぷっ!」
……最近ハマっているゲームの影響だかなんだか知らないが、小山内はここのところテンションがおかしい。明るくなったのはいいのだが、方向性が間違っている気がしないでもなかった。
だいたい、一時期は“近藤先生にならお父さんになってもらってもいいよ……!”なんてかわいいことを言っていたのに、いざ近藤が振られたときには物凄く嬉しそうな顔をしやがったのだ。あのマザコンめ、と心の中で思い出し毒づく。
しかも、誰が書いたか知らないが、脚本を渡されてみたら自分はまだ片思い中の設定だし、教室で時々視線を感じていたコハルからは“想いを寄せられている”と明記されているしで。
嵌められた、と気づいたときには遅かったのだ。]
どうなることかと思ったけど、出て良かったよ。……こうやって、三枝ともいろいろ話せるようになったし。
[このごろコハルは、以前よりもまっすぐ近藤を見て話すようになった。本人役とはいえ、大役を果たしたことが彼女の大きな自信になっているようだった。
その笑顔の眩しさに目を細めつつ、一緒に塾へ行こうかと促す。ちょうど後ろから寺崎もやってきたところだった。コハルと同じく大役をやったせいで疲労の色は隠せないが、充実の表情を浮かべていた。一緒に居た弓槻と櫻木に別れを告げ2人に合流する]
しっかし、あれ……、全部演技です映画上の設定ですって誤魔化せるのかな。
[苦笑しつつ独りごちる。本人役ということもあってか、演じているうちに本物の感情が零れることが多々あって。
――できれば保護者の目には留まってほしくないが、今更どうしようもない。]
まぁ。どうにか、なるか……。
[先ほどまで演じていたシーンについて盛り上がる寺崎とコハルの後を歩きながら、空を見上げる。
明日も、いい天気になりそうだった。]
クランクアップif
[文化祭に向けての映画撮影がようやく終わり、部屋の隅に身を寄せて安堵の息を吐く。
面白そうだと思ってつい気軽に参加してしまったが、いざ撮影が始まると体を使う事しか脳がない自分は色んな箇所であっぷあっぷしてしまい、演技をする余裕などほぼなかった。
映画の中の鷹野クルミは、少し高慢ちきなお嬢様設定だったのだが、台詞かみかみな上に棒読み、イントネーションがおかしいというまさかの負の三拍子が見事に揃ってしまい、これはもう見ていられないと神田先生からのストップがかかり結局素のままの自分で撮影に参加する事になったなんてまさかそんな…。
全体に多大な迷惑をかけてしまった事に対し、撮影中はずっと胃がキリキリしていた。
皆は気にしなくていいって言ってくれてたけど、こちらとしてはそうもいかない。
畑違いの分野に興味本位で首を突っ込んではいけないのだと今回の件でよく理解した]
テッテッテテーン!鷹野クルミの賢さが1上がった!
…なぁんちゃって。
[壁に背を預け、そのままズリズリとしゃがみ込むと手に持っていた台本をペラペラと捲り、ある部分をお嬢様口調で読み上げてみる]
…しにたくない?
なにを、ちまよった、ことをっ、いってますの?
ただ、となりのっ、しゃりょーにっ、いどー、するだけでしょおにっ。
………こんな喋り方に感情移入出来ないし、スラスラ読めるわけなぁーい!ばかぁ!
[勢いよく台本を閉じると、もう見たくないとばかりに適当な場所へ放り投げる。
緊張感から開放された今なら、気負わずリラックスして読み上げれるかと思ったりしたが、やはり無理だった]
[素のままで参加したらしたで、負の三拍子からは開放されたものの、今度は台詞覚えの壁にぶち当たり、これは一体何の公開処刑なのだろうと真剣に思ったりもした。
初回の考察部分を何度リテイクしても必ず誰かへの考察部分が抜けており、
もう次は誰かへの考察が抜けててもそのまま撮影続行という流れになってユウキ先生への考察が抜けたまま完成してしまったという。
何なの。何の公開処刑なのこれ。何が悲しくて全校生徒に自分の馬鹿さ加減を披露しなくてはならないんだろう。
やばい。なんかマジで目頭が熱くなってきた。うは、おけ、転校しよう。そうしよう。
どんよりとした空気を纏いながら、隅っこでウジウジと俯いていると、不意に頬に何か冷たい物を押し付けられ、吃驚思わず声を上げてしまう]
うっひゃあっ!!
[何事かと思い顔を上げてみると、そこには笑顔の成瀬がいた。
どうやら須藤からの差し入れのジュースを持って来てくれたらしい。
差し出されたペットボトルを受け取ったのを見ると、笑顔を絶やさぬまま成瀬は自分の隣に座り込み、頭を撫でてくれた]
…ありがと。
う〜…リウ〜…迷惑いっぱいかけてごめんねぇええ〜…!
[自分を慰めようとしてくれる成瀬の気遣いが嬉しくて、やっぱり転校するのはやめようと思った。我ながら単細胞である]
そもそも転校するって言ったところで、お兄ちゃんにヘッドロックされて終了な未来しか見えないしね…!
…え、あ、ううんっ!なんでもないっ!なんでもないよっ!えへへっ。
[思っていた事をいつの間にか口にしてしまっていた事に気がつくと、慌てて視線を明後日の方向に向ける。
そして、その視界の先にいた長澤と偶然目が合ってしまった。
劇中内での様々な事が走馬灯の様に脳裏に流れ、顔を赤くして再び俯いた。
心臓が煩い。全力疾走した時のようにバクバクと鳴り響いている。
――公開処刑に等しい散々な撮影ではあったけど、
ずっと憧れてた長澤と劇中内とはいえ、ちょっといい感じになれたのだけは嬉しかったなぁ、なんて……]
―END―
―もう一つのエンディング―
[戻ってからしばらくの間入院していた。
時間の移り変わりというのはあっという間だ。青玲学園同様に世間は一時は大騒ぎであったが、それも退院する頃には沈静化していた。
入院している間にも村瀬に変化があった。
一人称が「私」になり、
口調が変わり、
幼い行動を取ることが無くなった。
学校へ復帰する頃には同世代と馴染むようになっていた]
ねえコハルちゃん、帰りに松柏駅に寄らない?
[他の人には苗字で呼ぶようになったが、三枝に対しては相変わらずの呼び方で声をかける。驚いた顔をしたなら苦笑するだろう]
前のような夜中に行くわけじゃないの。ちょっと寄るだけ。
[またあの汽車に乗ったところであの時一緒に居た人達に会えはしないと、お互い分かっているだろう。
最後の瞬間、目を瞑る前に見た消滅していく彼の姿は今でも瞼の裏に焼きついている]
あのね、小鳥遊先生が言ってた黄泉還りの話が本当なら、もしかしたら二人とも終わりにしたかったのかもしれないって。じゃなきゃわざわざ対抗する力なんて与えてゲームを持ちかけたりしなくてもいいわけだし。
[須藤が隣の部屋に行った時に聞こえた声を思い出す。それは恐ろしくもあり、どこか切なげだった]
それに、皆にちゃんとお別れしてないなって思って……。
[松柏駅に着けば閑散としており、丁度到着した電車に人が乗り込めば他には誰も居なくなった。
夕暮れのホームでゆっくりと辺りを見渡す。
寺崎が消滅した瞬間に死者の声を聞く力も無くなり、目を閉じて耳を済ませても何も聞こえない
椎名はウミという子と会えたのだろうか。
近藤は目的を果たせたのだろうか。
鷹野は寂しくないだろうか。
櫻木にはまだあの力はあるのだろうか。出来るのなら、弓槻の心を守ってほしいと、願う]
[不意に1枚の用紙が風に乗って足元へと落ちる。
拾い上げて見ればそれは、あの日公園に忘れ、近藤が拾ってくれた自分が描いた絵だった。
今でも色あせずに色彩を放つそれは時間の経過を感じさせないものだった。
あの頃は世界がこんな風に見えていた。
今では輝きは失い、褪せたように見える。それでもこの世界で生きて行かねばならない。
絵の上辺にかけるとそのまま引き裂く。細かく破り捨てると紙切れは風に攫われ姿を消した]
――さよなら。
[一言残し、駅を後にした]
―終―
/*
一瞬チラ見。ログは読んでいるけど長文書く時間がない…;;
[参観者]な[近藤 テンマ]が[手術室]で[春が来て綺麗になった。 気がした]
─クランクアップ続き─
>>21>>22>>23
[承諾を得て浮かれたのも束の間、新たな壁が目の前に立ちはだかり内心密かに動揺する。
美味しいフレンチ…?
お洒落なバー…だって?!
美味しい炭火焼鳥の居酒屋なら知ってるから、何も考えずにそこへ行こうと考えていた。
しかし、そこで初めて気づく。
あんな煙たい店に連れて行ったら、ニオイが移る事を気にするかもしれない。相手は大人の女性だ。学生時代のデートとは違うのだと思い知らされる]
小鳥遊先生の、行きたいお店でいいですよ。
[と返してみたが、フレンチコース二人分となると一体いくらになるのだろう]
文化祭の後にしましょうか。
[もっともらしい理由を付けて予定を誘導する。その頃なら給料日後だから]
[適度に会話を合わせながら、頭の中で素早く計算をして綿密なシミュレートをする。
耳元に柔らかい囁きを吹き込まれた時は、完全に油断していた]
…────!
[危うく茶を吹くところだった。
いや、いずれそうなる事を期待しなかったわけではないけど、き…期待されているのかなぁ…?]
…分かりました。任せてください。
[口元を拭って一息吐いた後、彼女に頷いてみせる。平静を装ってみたけど、動揺した事は見ぬかれたかもしれない。
なんだか急に気恥ずかしくて、居たたまれなくなる]
えー…っと、あ、ちょっと生徒たちの様子を見てきますね。また相談しましょう
[軽く手を挙げ会釈すると、そそくさとその場を足早に立ち去る事にする]
>>24
[校内に組み立てたセットは、撮影が終了したら速やかに撤去しなければならない。
談笑し合い中々動かない生徒たちを急かして撤収しないと、と考えた所で近藤の姿を見かける]
やあ、近藤さん。また来てたんだ?
[お約束通り声をかけた。
以前、学園内で見かけた時に無視したら、何故あの時声をかけてくれなかったんだ、と後でしつこく責められたから。
学園の教師でもない彼が、ここへ何度も足を運ぶ理由は知っている]
塾講なんかやめて、うちの学園に来ちゃえばいいのに。
近藤さんがうちの先生になってくれたら、俺の担任代わってくれてもいいんですけど。
[彼の目当てが、自分の担任クラスの生徒だという事は既に知っている筈だ。
こちらに背を向け歩き出そうとしていた近藤が、足を止め振り返る。そこにすかさず、こう付け足す]
なんて、出来るわけないじゃないですかー。
[軽く悪態を吐きながら近藤が再び背を向ける。その背に、もう一度声をかけた]
近藤さん、後でちょっと時間くださいよ。
相談したい事があるんですけど。
[彼ならきっと知っているだろう。大人の女性が好む食事や店の事を。
からかいはしたものの、何だかんだで年上の友人を頼りにしている]
さーて、お前ら、いつまで休んでるんだ!そろそろ撤収始めろー!
[生徒たちに向けて、手を打ち鳴らし声をかける。待ち望んだ文化祭まで、あと数日…───。]
─END─
>>39>>40
[うちに来ちゃえばいいのに、という須藤の軽口に思わず足を止める。コハルのクラス担任は、確か須藤だったはず。
振り返ってみれば案の定茶化されてしまい、ふんと眉間に皺を寄せて。]
生活指導だの部活の顧問だの、授業外の仕事は好みじゃない。
[前回呑みに行った時に愚痴られた内容を返してやる。そのまま歩み去ろうとすると、相談がある、と声をかけられた。――そうやってたまに素直に頼ってくるから、つい構いたくなってしまうわけで。
構わんよ、と短く返事をして踵を返す。得意分野ではない相談内容だということはまだ知らないが、問われれば、なんとか自分の知っている中から答えを捻り出すことだろう。]
[列車内に連れて来られた時と同じ、強い光が辺りに満ちる。
目を開けていられずに瞼を伏せる直前、──呼ばれた気がした。
胸が絞られるように痛む。
一方的な想いが昂じて幻覚が聞こえたのだとしても、一番恋しい人の声だ]
──お願い、
[取り上げないで。
この腕に抱いた彼の人の痕跡を、汽車諸共消してしまわないでください。
……後を追うことが許されるほど、彼の中に自分は居なかった。
それは知っていたから、思い出すための寄す処だけ、盗んできたのだ。
随分勝手な願いだと分かってはいるけれど、……どうか]
[刺すような冷気を感じて、視力が回復する前に、「戻ってきたのだ」と分かった。
朝日に照らされて駅に立っていたのは、村瀬と、成瀬と、長澤と、自分。
腕にはスケッチブックもテープも残っており、殺していた息をゆっくりと吐き出した。
……帰還した実感が湧いてからも、足に根でも生えたかのようにその場を動けない。
家に戻らぬ生徒たちを心配し、捜索していた大人たちが駅へと訪れるのはもうしばらく後のこと。
狂気により抑え込んでいた己の感情を開放してしまうことが恐ろしく、どんな表情を浮かべることもないまま、上る朝日を見ていた]
[──後日。
偽汽車に連れ去られた後も、傍目から三枝小春に特別な変化は見受けられなかったという。
心を閉ざした六花を見舞い、弟妹の食事を作り、塾にて勉学に励み、──時折、古いテープレコーダーで、何かを聞いていた。
スケッチブックは小山内の母に届けられ、そのままどうなったかは知れない]
─END─
―続々・クランクアップ〜Level6〜―
はい。
文化祭の後、楽しみにしてます。
[約束を取り付けることが出来て、満足げな笑顔。
耳打ちした後の反応も、なんだか初々しくてかわいい
なんて思っちゃったりして。]
はぁい、いってらっしゃい。
[ひらひらと手を振って、須藤先生を見送るわたしなのでした。]
─END─
―クランクアップif その後―
[撮影終了の熱気が収まらぬ内に、僕は村瀬さんに謝らなければいけない事がたくさんあった。
例えば、彼女が涙を流す場面で、言うべき台詞が出て来なかった事。
目薬を使わない演技だったため、何度かやり直すという事が心苦しく、申し訳ないと感じてしまっていた。
そして、もう一つ。
最後に言う台詞は、「村瀬さん、ごめん」というはずだったのに、役柄に感情移入しすぎてしまったのか何なのか、あろうことか、僕は彼女の名前を言ってしまっていたのだ。]
監督には突っ込まれなかったけど…、なんで、そう言っちゃったんだ…
[うああああ と頭を抱えたくなるくらい恥ずかしい。
村瀬さんはその言い間違いに気付いているはずで、彼女にそれをどう謝ればいいやら、見当もつかず。
それ以来、視線が合う度に照れくさい。以前は普通に話せていたのに、なんだかぎこちなくてもどかしい。
そんな様子を、シンヤにからかわれる日が来るとは、想像もしていなかったのである。]
―END―
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了