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―法廷―
自分以外を差し出せば、自分は助かるなら。
イルマだったらどうするかな。
…でも、やらないかな。イルマは優しいから。
[ふふ、と小さく肩を揺らしながら、彼女を連れて法廷へ。其処にはまだ二人の男の姿があった]
あれー。ミハイル兄さんと、ユノラフさん。
男ばっかりだ。
[何処か間の抜けた第一声を落としつつ、ひらと手を挙げた]
僕たちどうなるんだろうね。
魔女を見つければ、って裁判官は言っていたけれど。
顔見知りばかりだし。
兄さんの顔をみたらお腹がすいてきた。
[言外に、この中に魔女なんていないのではないだろうかと、含ませて]
ユノラフさんに届けてもらったばかりの本、
読みかけなんだけどなぁ。
[ぼやくように呟く**]
―法廷―
牢の中は、台所どころか何もなかったよ。
兄さんのご飯をまた食べるには、
此処から生きて出るしかなさそうだ。
[間延びした様子で呟くが、それが難しいこと位は十分に理解している]
[出ていくミハイルを見送ってから、もう一人の男へと]
んー。今読んでるのは街で流行っている小説。
ユノラフさんもどう?
女の子に声をかけるとき、話の種にはなると思うよ。
[ポケットを探る姿をじっと見つめていたが、クッキーが出てくれば表情を緩めた]
食べる!
[遠慮は全くなかった]
[クッキーを受け取ると、お行儀悪くその場で齧る]
…ん、固い。けど、美味しい。
[満足げに平らげて、人心地]
ありがと、ユノラフさん。
食事もとれない内に連れてこられたものだから、
お腹空いてたのは本当。
[イルマの声に顔を向けて]
本当にね。食料と水は届けるって言われたけど。
碌な扱いはされないらしい。
空腹で死ぬのと、
満腹になって処刑されるのはどちらがましかな?
…満腹の方がまだいいかも。
[指を舐めつつ、碌でもない二択を思案する]
魔法が使えるなら、今すぐ台所を此処に作るよ。
嗚呼、というか、此処から逃げ出せばいいのか。
[しかし自分は人間なので、とてもそんなことはできそうもない]
…あう。
[ユノラフから、見事な突っ込みもといでこぴんを頂いた]
まあ、僕だって死にたくはないけどねぇ。
お断りしたい。お断り。
[額を擦りつつ繰り返していると、ひらりと手を振る影]
おや、エリッキさん?結局イルマ以外は男ばかりか。
まだ他に誰かいるのかな。
[手を振り返しながら、彼らの方へ近づく]
[裁判所は、決して広々としている訳ではない]
これでおよそ、全員かな。
[牢屋にこもっている人物がいれば別だが、廊下に他の人の気配を感じないことも考えればこんなものだろう]
裁判、と言われてもな。
誰が誰を訴えて、裁くというのだろう。
[未だ、何処か実感のわかない様子で]
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