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[目が覚めると、真っ先に飛びついたのは
新聞の社会面。]
やっぱり…。
[そこには昨日の空き地で見知った発見が、
事実とほとんど違わず記載されていた。]
そう言えば、昨日あの空き地に居たのって…。
[思い出し、コートの中にしまっていた名刺を取り出す。
なぜか思い出されるのは、挙動不審とあの捨て台詞。]
彼に連絡したら。
何か新しい情報が入ったか、聞けるかしら?
[それとも一度しか会った事が無いという、
モミジ経由で聞いて貰った方が、早いのか。
考えあぐねるまでに、時間はあともう少し*必要*]
[どれ位新聞とにらめっこしていただろうか。]
確かに、占いって載っていないわねぇ。
でも、あまり興味ないし。
[がさがさと音を立てて新聞をたたみ、
父親から二十四日に預かったと言う、
封書を受け取る。]
あ、ペケレさん着てたんだ。会いたかったなぁ…。
[国内外を奔放に飛び回る、若き写真家のこぼれ話は、
自宅住まいの身には、憧れの的。]
今度はどんなお話かしら?
[期待に胸を弾ませていると、遮るように猫の鳴き声。]
え? なぁにミヤ。そんなに険しく鳴いて。
…もしかして、おかあさん。
押し売りでも受けているの?
[威嚇する猫を宥め、視線を向けた先には]
あっと、確か新聞社の…グリタさん?
昨日は勘違いして、すみませんでした。
[非礼を詫び、母親にいきさつを説明し、
二人のやり取りを聞く。]
え? お母さんがモミジと友達?
[娘と間違われたことを喜ぶ母に、苦笑しつつも]
頭蓋骨を発見した人が、行方不明?
[とっさに浮かんだアンの名前は、伏せて尋ね返した。
おそらく一昨昨日の流れだと、届けたのは彼女だろう。
けど、知る事実を打ち明けられるほど、
目の前の男に、信用は置けない。
情報が、悪手に回るのが関の山。]
誰が、いつ、あの場所に。
骨を埋めたのでしょうね?
[母親にも重ねられたであろう、問いかけに。
眉を下げて、重ね返した*]
[その後、尋ねられた問いには、
知る限りの答えを返し。]
あ、そうそう。グリタさん、
今日の二月生まれの運勢って、如何でしたか?
[見送る背に、尋ねる占い欄の記事。]
[『親愛なるすみれへ』
幾度となく目にしてきた筆跡は、
まるで彼女の性格を映し出しているように、躍る。]
今度はどんなお話かしら?
[期待交じりで畳まれた書簡箋をひらくも、
その眼差しが、ゆっくりと曇り始めた。]
ねぇ、おとうさん。この辺りを写した昔の写真、ある?
[心逸る気持ちを抑え、尋ねる。
探し物は、さほど時間も掛からず手渡された。]
おとうさん、わたし雑貨屋さんに行ってくる。
節分のお豆の注文、最終的な数を報告しなきゃ…。
え? お弁当? ごめん、お弁当は電話で頼んで。
うん、フルーツカルビ弁当も美味しかったから。
[封書と古い写真を手に、せわしなく雑貨屋へ*]
おばあちゃん、居ますか?
[引き戸を開けて、声を掛ける。
名前を呼ばれ、頷くように会釈をし、
レジスターの前に座る様を見届ける。]
節分のお豆の数、決まったの。
この間の分より二袋、多く注文してちょうだい?
[追加注文を告げながら、
差し出すのは家から持ち出した、古い写真。]
教えて、ほしい事が有るの。
あの空き地にまつわる言い伝え。
おばあちゃんなら、知ってるかなって思って。
なぜ、お社すら祭らなくなったのか。
[強請るのは、幼い頃よく耳にした、
眠る前のむかしばなし。]
[語り部のように、紡がれるむかしばなし。
皺む声に聞き入り、情景を思い浮かべる。
「これで知っている話は最後」と告げられて、
ふと、記憶の旅から我に返る。
心に残るのは、掴めずはがゆい微かな違和感。]
――…。
ねぇ、おばあちゃん。それってもしかして――
[上がる疑問は、しかし言葉には出来なくて。
晴れない顔で立ち去ろうとする背中に、
思い出したような老婆の声。]
え? アンちゃんの…落し物?
確かに生徒手帳を落としたとは、言ってたけど…。
[手渡された手帳に戸惑っていると、
はらりと落ちた一枚のカード。]
――…ねえ、おばあちゃん。
これ、預かっていてくれないかな?
この写真と、この手紙と一緒に。
明日、もし誰か尋ねて来たら。渡してもいいから。
[アンの生徒手帳だけを返し、店を出た。]
[少しだけ足取り重く、自宅へと向かった。
途中立ち寄った空き地は、
昨日と打って変わって、ひとだかりが出来ていた。]
ひとが行方不明になると、本格的に騒ぎ出すのね。
警察もやじうまも。
[生徒手帳を拾った者が駐在所ではなく、
雑貨屋に届けた意図を、ブルーシートで酌む。]
ただいま。
[少々疲れきった声で帰宅を告げる。
あの新聞の占い、中々当たるかもと、ひとり語ちて。]
? なぁに? これ。
[出迎えた母に、いきなり手渡されたのは、
小さな干し柿。
聞けば、昨日小さなお客さんから貰ったのだという。]
あまい。そして美味しい。
[近付く白猫にも、一口分け与える。
猫は、ひとつ鳴いて母の許で再び甘えだす。]
ねえ、おかあさん。
そのお客さん、まだいらしてないの?
[まだ見えていないというのなら、
お礼にと用意したのは、
あまいすみれの砂糖菓子と、節分への招待状*]
かんしき? まるでこども警官さんね。
[色画用紙で作られた、手作りの招待状に
首をかしげる母。
小さなお客さんの特徴を聞けば、鸚鵡返しに。]
あ、本当は青年会のひとのお仕事なのよ、節分。
だけどダンケさん、「仕込が忙しい」ってひと任せ。
学校にすら持って行ってくれないの。
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