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舞台は放課後、下校時間**分前の図書室です。
黄色がかった夕暮れの日差しが
窓の向こうから差し込んでいます。
部活終わりでしょうか、ちらほらと運動部の学生の姿も見える中、
もうそろそろ図書室も閉まる頃合です――――
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この村は、少ない時間内でもRPを楽しむための村です。
2日目に人狼を吊って終了します。
突発村です、リアル忙しいけどRPしたい方どうぞご参加ください。
その他、詳しいことは情報欄にて。
何か疑問点がありましたら
お気軽にメモにてお問い合わせくださいませ。
銀縁メガネの面接官は書類から目を離さずに、言った。穏やかだが神経質そうな中年の教師。きっと理科だか数学だか、その辺りの教科の担当に違いない。
"別にそんなことはありません"――喉まで出かかった正直な答えを飲み込んで当たり障りのない練習通りの答えを返し、僕は無事、理数科に合格した。
入学式の日、あの銀縁メガネに再び出会った。そのコウサカという名前の数学教師は僕のクラスの担任だった。相変わらず神経質そうな鋭い目つきで、ぱりっと糊のきいた淡いブルーのシャツに幾何学模様のネクタイ。よく見ると、何やらグラフと数式の柄がついている。
「イケメンだけど、ダウナー系だよね」というのが、クラスの女子たちの評価だ。さらに、彼女たちがどこからか仕入れてきた噂によると「熱心だけど相当な変わり者。あの先生が結婚しているのはこの学校の七不思議に数えられてる」なんだそうだ。
『やあ、本の虫シンヤ・リョウスケ君、入学おめでとう』
覚えていたのか、と、僕が面食らっているのにお構いなしで、先生は勝手に僕の右手を掴み、ぶんぶんと上下に振った。どうやら握手のつもりらしい。ご機嫌そうだが、目が笑っていないせいかどこか嘘くさいはりついたような笑顔と芝居がかった口調で、先生は続けた。
『図書室へはもう行ったかい。ウチは4類が充実してるからね、君の好みに合うと思うよ。9類より好きだろ?僕もそうだ』
一方的に告げて手を離すと、コウサカ先生はそれじゃね、と僕の肩を叩いて、どこかへ行ってしまった。「なんだ、あれ」「なんか変」「気持ちわる…」周囲からひそひそ声が聞こえる。そちらを見ると、女の子たちはびくりとして後ずさった。僕はかぶりを振って、ため息をついた。
その日、午後のホームルームで僕は案の定図書委員の役を押し付けられた。そんなこんなで、僕の図書室に始まり図書室に終わる三年間の高校生活が幕を開けたのである。
[二重瞼が大きく開いて、
わたしの視線は動けなくなった。
文字と文字の間、
インク染みのない真白の隙間に吸い込まれるみたいに
もしくは
潜り込み入り込み消えてしまいたいと言うみたいに。
息も心臓も全部、とまってしまって
それから頭の中のシナプスが高速回転を始める。
ぶちぶちと連結が途切れて、
まともなことなんかちっとも考えられなくなる。]
[頭の中に辛うじて残ったわたしが三言さけぶ]
[違います
それ、貴女にじゃありません]
[わんわん鼓膜の内側で流れる血の音に、
それだって掻き消された。
自分でさえそうだ。いわんや他学生をや、だ。]
[たっぷり四拍。
四拍分、わたしの心臓も呼吸も休憩したかと思うと
休んだ分も取り戻そうとがむしゃらに動き始めた。]
[どうかどうか。
あの手紙を開きませんように。
クラスメイトのあの子の指が、封に掛かりませんように]
[どっくどっくの音の合間に
わたしは恥ずかしげもなく神様にお願いした。
少しすまして並んだ字面は、見る人が見ればきっと
わたしの字だと分かってしまう。
文字だけのやり取りを幾らか続けた、
顔も知らない“友人”への手紙。
普通のわたしじゃ書けないようなことが並んでるから、
だからだから、どうか神様、
明日の納豆、残しませんから**]
[昼休みのちょっとした時間の訪れとは違って、放課後はどこでもさみしい。
教室に残ったって同じだけれど、図書館はもっとさみしい感じがする。
でも、それが好きで図書館にはよく行くのだ。
日が暮れていくのを見ながら、ページをめくる小さな音をさせるのが好きなのだ。]
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