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[そもそも自分のしていることの
意味が分からなかった。
どちらかが死ねば、
その分自分の生き残る確率もあがるというのに。
2人はどうしただろうか。
少なくとも、ソラは戦わない方を選んだようだが
マシロはまだやる気だろうか。
しかしそんなのとは無関係に]
今日はもう――解散!
[感情が高ぶったまま、高らかに謎の宣言をする]
無理でしょ!もう!
[ポールを横取りするように拾い上げ
ソラの首根っこを掴んでずるずると引きずっていく。
もちろん、クラッカーの回収も忘れない。
この大荷物じゃなければ、マシロも同様にしていたかも知れない]
[さすがに他の手段は無理と悟り、エスカレーターで下に向かう]
辛いか……
とりあえず、そこのベンチに横になってて。
[ソラの体を無理やり横たえて]
……いや、受け取れないよ。
確かに、グリタさんとはいろいろあったけど。
[自分の過去を晒した相手。
娘と、世界を守るために戦うことにしたひと。
だけど――だからこそ、受け取れなかった。
自分は、そうすることはしないから]
それに、ソラさんだって。
守りたいものがあるんでしょ?
[酷く悪い顔色。
何らかの手当てをしないとまずいのは
明らかだった。
必要なのは包帯に血止めの薬、
寒そうにしてるから使い捨てカイロに
布類だろうか]
大丈夫!?待ってて、今……
[持ってこようと思うが、声をかけられて]
……なんで過去形なの。
まだ、決まってないでしょ!?
[多分、ソラの言いたいこととは噛み合ってない]
……そこは、そうかもしれないね。
[誰かの役に立つというのが
意味のある事なのだろうか。
感覚で理解しながら、左脳を追いつかせようと]
こんな状況でそんな事言うなら、絶対に言わない。
[憎まれ口を叩いては見ても、
やはり――ソラのことは心配になって]
少しだけ待ってて!すぐ戻るから!
[そう言って、ドラッグストアに向かう。
携帯には見る余裕のないメールが次々と*送られて*]
ちょっと、どいてどいて!
急病人なんだから!
[ソラとセイジの間に割って入るようにして
荷物をおろして手当てを始めようとしたら
不穏な台詞が聞こえてきた]
とどめなんていらないってば!
[その声は叫び声に近い]
もたないって、なんなの!
だいたい、ケガしてるのに
なんでわざわざ戦いに行ったりしたの!
守りたいものがあるんだったら
そっちのことも考えなよ!
[自分なりに「意味」を教えてくれた人。
いなくなるなんて信じられなかった
グリタだって、あんなに強かったのに
いってしまった。
どうしてだろう、今まで感じたことのない
何かが心の中に溢れてくる]
[謝るソラの言葉には怒気が強まり]
勝手にかっこつけて
死ぬとかありえないんだから!
守るものがあるっていうなら
精一杯抗ってよ!
――そんな程度で
諦めるなら最初から言わないで。
[最後の言葉だけは、
妙にトーンを落として言った]
[ソラの言った、守りたいものの名前
その中にあったのは、
親友と同じ名を持つ瓜二つの少女。
それを聞いて、ますます激昂する]
なんで、守れないの!
[彼女は自分にできなかったことをしていた。
だけど、これからはできないと言う]
[それと同時に感じる、自分の無力さ]
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