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[セイジの言葉>3:62に、黙って考え込んでいたが]
おお。
[セイジを追うと言うアン>>3+52に、短く答えて手を挙げた]
見守るしかできんかも知れんが、
そんなら見守るのが一番ええんじゃろ。
[遠ざかる後ろ姿を見送りながら、独り言]
[夜更けの廃屋でギンスイに別れを告げて、ついてきたセイジの家]
…おじゃましまーす。なんて言ってもわからないのかぁ。
[帰ってきたセイジを心配そうに迎えた家族を見やるが、やはり自分の姿なんて見えないようで]
なんか……放っておけなくて勢いでついてきちゃったけど、どうしよう。気付かれないで見てるだけだなんて、これじゃあストーカーさんみたいだ。本当にどうしよう。
うーん……。
[「休みなさい」とのセイジの両親の言葉に、部屋に戻るセイジについていき。
ふと見た部屋の机に置いてあるのはリコーダーと…]
…あれ。あのてるてる坊主の模様って。私が貸してもらったハンカチとおんなじ…?
[不思議に思いながらも、苦しそうなセイジに寄り添い。できることは見守るだけ]
あ。
ヌイ、行ってしもうたか。
[気づいたときには、自転車は既に遠ざかっていて]
アンがおって……セイジのところへ行ったて、伝えようと思うたが。
それとも、全部聞こえとったんじゃろうか。
……ワシも、姉ちゃんたちの様子、見て来ねば。
―ギンスイの自宅―
[取り乱しているのは母親の方で、姉のホズミはそれを宥めていた。その姉も、目は泣き腫らしたように赤い]
母ちゃん、姉ちゃん……。
匿われとるだけじゃて、ヌイが言うてくれたんじゃろ?
そんな、泣くなや。
[夜勤の職場から、知らせを受けて帰ってきたらしい父親は、あちこちに電話をかけている]
父ちゃん、すまん。
ワシ、タカハルの家にも、分校にもおらんし、バスにも乗っとらんよ。
公園にも牛小屋にも花畑にもおらん。姉ちゃんじゃあるまいし。
[祈りのように、何度も何度もホズミの口から繰り返されるのは、ヌイの言葉]
ワシが帰れるようにする、て……
言うてくれたんか。
ええ人じゃの。
のう、ワシは大丈夫じゃ。ここにおる。
痛くも苦しくもありゃせんから。
そんなに、泣くなや……。
[一睡もせずに自分を気遣う家族を、ただ「見守り」ながら、朝を*迎えた*]
[店の掃除を始めた嫁へと近寄り、
ありがちな番組よろしく、棚の端を、つーっと、人差し指の先で撫でて。]
ダメじゃ。まんだ、埃が残っちょる…
っても聞こえんかぁ、いびりがいも無いわなぁ。
[走り出したタカハルを視界の端で捉え、
その背中を、頼りなげな足取りで追い始めた。]
[手にしたままの、えび茶色の傘の広がりを、通りすぎる雫。
そこに雨音はたたない。]
タカハル……?なんだろ。この嫌な感じ……セイジくん……
[「誰かに、伝えないと……」とのセイジの先ほどの言葉が頭をよぎり]
伝える?……そうだ、伝えなくちゃ!
でも、伝えるってどうやって……どうしよう……
[必死で思考を回転させるがうまく頭が回らない。
必死で考えた末、突然頭に浮かぶ人物は]
……そうだ!ヌイさん……!
セイジくん、待ってて!無事でいて……!
[くるりと踵を返して駆け出した]
[聞こえるのは声だけというギンスイの説明を思い出し]
ヌイさん…!ヌイさん!
どこにいるの!声が聞こえたらあのね、セイジくんが危ない!タカハルは「疑え」とおんなじで、だから……ヌイさん!セイジくんを助けて……!
[大声でヌイの名を叫びながら村の通りを駆ける。
何度も何度も自分の知る事を繰り返し叫ぶ。例えそれが徒労に終わるかもしれなくても、叫びながら*走り続けるだろう*]
[物体をすり抜ける存在となろうとも、
老婆の能力そのままに、遅れがちな歩みになる。
通りの看板の一つへ片足が触れても、
何の感触も返らない。
不意に、周波数の合わないラジオじみた感覚、
それから、少女の叫び。]
――わ ぷ !
[アンとぶつかった。]
こりゃぁ!
しっかり前向いて歩かんかい!
[自分の不注意を棚に上げ、相手を責めた。
直後、]
おんやぁ、アン、
なるほど、そこの薬局の前の人形は撫でられないが、
おまえさんには触れるんじゃのう。
[一人頷くと、
掌をあててみようとした先は、アンの頭。*]
『それでもまだ昼間はつらくって、夜の方が調子が良いけれど。』
[鮮やかな花柄のてるてる坊主が、くるり回る。]
『うふふ うふふ 晴天の続いたこの村は
わたしのことなんて すっかり忘れてしまったみたい
くやしいから 雨をプレゼント 』
『そして あのひとが 遠くへゆけるように 』
『セイジ?』
[ヌイの肩を借り、座ったセイジを認めれば、]
『だいじょうぶ?』
[その様を、まるで気遣う響きの声となる。]
『アンもセイジを心配してるみたい。
またセイジとアンとが一緒になって、安心できるといいね ふふふ』
[それが不可能である事を忘れたように、
老婆は、てるてる坊主の、裾の端で咲き零れる花びらを近寄せて、濡れたセイジの髪を拭おうとした。]
[朝になり、父はギンスイを探しに出た。母は床に座ったまま、電話機を食い入るように見つめている。姉はその母を気遣いながら、食事の支度をしている]
[玄関の扉を通り抜け、外へ出た。近所の人々が話す内容を、耳に留める]
……アンは、どっかで聞いてしもうたじゃろか。
ネギヤさんの「体」が見つかって、消えてしもうたこと。
ワシ、言えんかった。
ネギヤさんは、ワシらとは違うことになっとるて、ヌイが言うたこと。
……すまん。
……!?
今の、アンの声か?
[遠く聞こえる、悲痛な叫び>>+13]
やっぱり、ネギヤさんのこと聞いて……いや。
セイジを助けろて、いったい、何が……!
[アンの言葉を聞き取ると、村の通りへ飛び出した]
アン、セイジ、どこじゃ!?
ええい、セイジには聞こえんか。アン、どこじゃ!セイジがどうした!?
[その叫びは、村の人々がアンを、自分を呼ぶ声と重なって]
え……
今、キクコが呼ばれとったか?
ボタン婆ちゃんも?
ふたりも、おらんようになったんか!?
いったい、何がどうなっとるんじゃ!
キクコ、ボタン婆ちゃん!ワシの声、聞こえるか?
アン、どこにおるんじゃ!
[いくつもの名を呼びながら、駆ける]
[昨日の夜にあったことが
何もなかったかのように目を覚まし、畑に向かう。
そこに咲いているのは、相も変わらず褪せた色の花]
……昨日も寒かったしね。
これ以上はどうにもならないのかな……。
早く暖かくなればいいのに。
[走って、叫んで、辺りを見回して。あんころ餅屋の手前で、足を止める]
ヌイ……と、セイジ!?
[憔悴した様子のセイジ。珍しく襟の付いたシャツ姿のヌイ、二人の傍らに立つ人影]
……ボタン、婆ちゃん?
婆ちゃん、じゃよなあ……?
[店先からは少し離れて、「3人」を見ながら、両手で耳をおさえ]
ああ、またじゃ。また、合うとらんラジオの音……。
ボタン婆ちゃんの、声が、聞こえん。
この……キンキンする音、何じゃ!
『もうひとつ』 『いるわ』
『お社の力が』
『うふふ』 『くやしいから』
『どうするつもりかしら』 『うふふ』
『あのひとが』
『アンも』 『だいじょうぶ?』
『ふふふ』 『セイジを』 『プレゼント』
[耳を苛む、何かの声]
[家に戻ると、父親がヌイにサマーセーターを渡していた。
そこで初めて、自分の身に起きている異常に気がついた。
誰もキクコがいないかのように振舞っている]
あれ、どうして?
私、ここにいるのに。
[そこで気がつく。
自分の体が透けていることに]
――え?
私……どうなっちゃったの?
[耳を抑えたまま、小さく叫ぶ]
やかまし……!
……あ。
[雑音混じりの声をかき消すのは、ヌイの静かな、低い、問い>>44]
そうか。
そこにおるのは、ボタン婆ちゃんで、そんで、別の何か、じゃな。
タカハルも、その何ぞわけわからんもんに……。
ネギヤさんを消してしもうたのも、そいつらか。
セイジが聞いた声は、それを教えてくれよったもんか。
ヌイ、頼む。
ワシ何もせんで、頼み事ばっかり、勝手じゃけど。
頼まれんでも、そうするんじゃろうけど。
[セイジを担ぎ上げ、足を速めるヌイ>>51を、遥か遅れて追いかけながら呟く]
セイジを、タカハルを……みなを、助けてくれ。
[天を仰ぐ]
なあ。
ワシらを、ほんまに匿ってくれとるんなら。
神さま。
こんなときばっかり祈って、勝手じゃけど。
ワシより、みなのこと、護ってくれや……!
[まるで、応えるかのように。トランクから飛び立った紫色の蜂たちが、ギンスイの周りを包む。それから、空へと舞い上がった]
……綺麗、じゃのう。
[天に舞う、色とりどりの蜂たちに、地上からしばし見とれる]
ほんまに、神さまが、力貸してくれとるんんじゃろか。
[ひとつ、息をついて。ヌイとセイジの後を追い、河原へ]
何べんも来たことある河原に、よう知っとるみなの顔。
何で、知らん奴みたいに見えるのがおるんじゃろ。
タカハルの声にも、雑音が入りよる。
さっきのボタン婆ちゃんと、やっぱりおんなじじゃのう。
セイジの、声は、
何でじゃろ。セイジの声とは違うとるのに、よう聞こえる。
ンガムラさんは……
いつもの、ンガムラさんじゃ。
[小さく、笑みを浮かべる]
…はあ、はあっ……セイジくんを……助け……
あ……ヌイさん、セイジくん、あっちに……
[視界にヌイを捕らえて。>>31ヌイが「アン」と呟いたあとに向かうその方向、セイジのいるほうへ。息を切らしてふらふらになりながら、自転車について走る。]
セイジくんのとこ…いかなきゃ…はあっ………もうっ……透けたり眠くならなかったりするのに走ると疲れるなんてどーゆー仕組みなのよこの体ああっ!
[自分に渇を入れるように叫んだその時。]
きゃっ!?
[>>+15どんっ!と誰かにぶつかり派手に転んだ。]
いったあ……何よなんでぶつかるのよぉ…!
……ボタンお婆ちゃん?
『……けど、完全に忘れ去られるよりは、
遠足や運動会の前日だけでも光をあててもらえるほうがまだいいわね。
このところ、あんまり雨降らなくって……
わたしへの祈りも、格段に少なくなってしまって……』
……気持ち?
[きょとん。そのナニカは、移民の男の憤りは解さず]
[それでも声のトーンが落ちた時、手元からセイジが引き抜かれる。]
『ぷーぷー 触れちゃいけないのかしら。』
[頬を膨らませた気配で、
構ってほしそうにセイジを見やる。]
『……そりゃあ、命がけなんて、馬鹿馬鹿しいわ。』
[ヌイの手が、ボタンの頬をなぞると、]
ヌイ坊…?
[初めてヌイの声を認識したように目を瞬く。]
いや、トランクスで作られるのには同情するがなぁ。
ええか? おまえさん、
物を最後まで、だいじにすんのがな、何よりじゃてな。
そこがわからんうちは、まだまだじゃ。
[移民の男の願いとは大幅にずれているだろうが、とりあえず声を叱りつけた。]
『わたしは ただ くやしくて かなしかった だけよ 』
[ふと声がくぐもる。]
『相容れないなら、別にいいわ、
ただ、ここにいては、わたしは なにも できないから…
ねえ、あのひとを 笑わせてあげて?』
[ナニカはヌイだけではなく、通りを、村中を見回す。]
『それなら、引き受けてくれる? 』
……っ。なんですり抜けな…っ…耳、変……?
[ボタンが口を動かす度に、耳にざわざわとした不快感。セイジの言っていた「疑え」が蘇り。>>+16その手が自分の頭に一瞬触れた時]
……あなた、だれ?
[ノイズが消えた瞬間聞こえた言葉は>>+17>>+18ボタンの声ではないもの。突然音がクリアに聞こえるようになり、思わず辺りを見回すと、セイジとヌイがいるあんころ餅屋の前。自分に触れた何かをキッ!と睨んで]
あなた、ボタン婆ちゃんじゃないでしょ…!なんか変な感じがするもの。セイジが言ってた「疑え」ってあなたのことよね?何がどーなってるのか知らないけ
ど……
セイジくんにさわんないで!
[>>+19セイジに手を伸ばそうとするボタンの前に立ちふさがりとおせんぼ]
[何も分からないまま家を出る。
村をさまよううちに見知った顔――
消えたと聞いた人物も含む――に出会う]
え、っと……
一体、どうなってるんですか?
[遠慮がちな声で尋ねる]
―回想・あんころ餅屋の前―
[アンの声>>+42に]
アンも、そう思うじゃろ?
ボタン婆ちゃんで、別の何かじゃ。
何かは、わからんがの。
[見据えた「ボタン」がこちらに気づく様に、一瞬身構えるが。無邪気に響く声>>+41に、毒気を抜かれたように目を丸くする]
……たっ!
[頭を叩く掌と、一緒に飛んできた言葉は、紛れもなく]
……ボタン、婆ちゃん。
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