情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[けれど衰えていたのは体だけでは無かった。魂もまた衰えていたのだ。
木はまた兎になる。しかし兎になっても状況は変わらない。体は動かず目もほとんど見えず音がない世界。死の運命は木を逃がしてはくれなかった....
さっきまでの自分、1490年生きてきたハナミズキ。その下で兎は自分の最後を覚悟した]
[動けない兎は目を閉じて最後を待とうとする。しかしそこに一人の少女が現れた
それは幼い日の自分だった.......
その少女は動けない兎を優しく抱き上げると家へと連れて行き。兎の介抱をする。
相変わらず一人では生きていけず体も動かないままだったが兎の体力はどんどん回復していく。
兎は
木は
忘れかけていた大好きな人間への思いをその少女に抱くようになっていった。]
[それから10年が経つ。生まれてより1500年
その少女は成長し偶然のいたずらか運命か
かつての自分が産まれた村へと兎を連れていく。
そこは自分の力の及ぶ世界
かつての自分を取り戻せる故郷の地
兎は風と花達に自分の強い想いを乗せ命令した。
イツダッテ ソバニイケルヨウニ......
イツダッテ シガミツケルヨウニ....
イツダッテ ミレルヨウニ......
イツダッテ コエがキコエルヨウニ....
イツダッテ ヌクモリヲアタエレルヨウニ....
イツマデモ ソバニイレルヨウニ......
オネガイ......
ボクニ.....アシヲ.....クダサイ
ボクニ....ウデヲ....クダサイ
ボクニ.....カラダヲ....クダサイ
ボクニ...ミミヲ...クダサイ
ボクニ....メヲ....クダサイ
ボクニ....イノチヲクダサイ.....
ボクニメヲクダサイ
イトシイボクノニキノタメニ.....
[支えてくれていたタカハルの手を戻し、前頭部を軽く抑えながら膝を崩してその場に座る。
チェロが膝の上にゆっくりと乗りじっと私の目を見つめている]
そっか......これはチェロの仕業だったんだね......
[ぼそりと呟く]
[花水木の急に咲いた理由も人が次々と死んでいく理由も急に元気になった理由もすべて理解したような気がした]
[私はこれまでに見た夢のこと自分に起きたことチェロの声についてのことをドウゼンに話した......
チェロがかつて神社のハナミズキであったことも兎にかわりそれを助けたのは幼い自分だったこともその兎は私に恋をしていることも...
ハナミズキ達が気持ちを伝えたかったのはおそらく私。
兎は私に近付きたいがために恐らくネギヤ伯父さんを殺している。それを人のせいにし
私から気持ちを人間から離させるようと騙そうとしていたことも包み隠さずに打ち明ける。]
テンマさんは許してあげて....
テンマさんは兎に操られているだけだから...
これは私が死ねば終わるのだから......
だからもう.......こんなおかしな世界...
もう終わらせよ........
伯父さんの使っていた猟銃.....
まだ使えるよね......
チェロ......ごめんね...
一緒に死んであげるから.....
もうこんな惨劇終わりにしましょ.......
[管理棟に着いた私は伯父さんの部屋へ向かう
。伯父さんの使っていた猟銃は壁にかけられ綺麗に手入れが施されていた。
私は抵抗する兎を胸に強く押しつけその頭ごしに自分の胸へと貫通するよう銃先を自分に向けた。
後はうつだけ.....それですべてがおわる...
そう信じて引き金に手を延ばす。]
ヤメテ......ニキ.....
ヤメテ.......
[さすがに嫌がっているのか兎の声が心に響く、これは最後のチェロの声。
そして私が最後に聞く言葉。
私は決意を固め引き金を引いた.......]
.........。
撃てない....なぜ....?
[確かに引いたはずだった。しかし兎が何かしたのか。銃をうつことは出来なかった。かわりに銃声ではなく聞くつもりのなかった声が私に届く]
ニキ.......
イトシイボクノニキ.....
ヤメテ........
モウニンゲンヲ.....ヤメテ.....
[私は兎の驚愕した。恐れではなくこの兎は私に人間を捨てろといっているのだ]
ソノヤサシサナ.....ボクニクダサイ......
.ニキ....
イトシイニキ.....
ボクハニキヲハナサナイ.....
抵抗しないで....
お願い.....一緒に死んで.....
[兎の、花達の気が狂いそうになる位の激しい声が頭に響く。
必死に私は我慢し兎の首を絞め続ける
風がまわりを次々に破壊していく。
兎は仲間に助力を求めた。]
チカラガホシイ.....チカラヲササゲテ....
ニキノイシニマケル......
チカラヲ.....
チカラヲボクニ....
[傍でドウゼンがいて何か話してるのが聞こえる。
しかし手を緩めれば確実に私はハナミズキにに取り込まれる。正念場だった。風の吹き荒れる中、手を離すことはもうできない。]
[1] [2] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了