情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
あれ?
[手から力が抜けて、貝殻が落ちる。
その様はやけにスローだった]
[木箱の前にしゃがんでいるフユキの肩に手を伸ばしてみると]
あれ?
[今度は全身の力が抜けた]
[両手で腕を抱え込んでも、震えは止まらない]
やっと見つかったと、思ったのに……
[ああ……と枯れた声を上げて、地面に髪の毛がつくほどに頭を*垂れた*]
[目を開くと、そこは温かく揺れていた]
王子様も魔女も姉様たちも、みんなみんな泡になっちゃえばいいのに。
[背負われる背中のまぼろしに頬を寄せて、見ることのなかった『異譚』のことを思う。
薄桃色になった頬に伝う涙は*温度なく*]
……あれ?貝殻?
御神輿に、あんなのついてたっけ……?
いや、どんな飾りがついてたかなんて、いちいち覚えてないからなー。
何かごちゃごちゃっとしてるな!って印象しか無いし。
[アイスピック]や[ポストカード]がぶら下がってたって、気がつかないかも知れないね。
……どこから来たのかわかんないアンが、持ってた貝殻。
御神輿についてたのと対になるんだとしたら、それはいったいどーいうことなんだろう。
[ロッカが二つの貝殻を合わせようとするのを、じっと見ている]
………!?
ロッカ、ちゃん!?
[聞こえないとわかっていても、呼びかける。頽れる小さな体、手から滑り落ちる、白い貝殻]
ロッカちゃん……!
[砕けたのは、貝殻なのに]
[一瞬、まるでロッカ自身がこなごなになってしまったように、錯覚した]
[診療所で。
自分の死体の前に、少年が椅子に座っている。
あるいは、彼だけがそのつもりになっている。]
……。ふむ。
[困ったように、己の亡骸に話かける]
幽霊なんていない。と思っていたのだけど。
駄目らしい。まだ僕は終わらないらしい。
[名を呼ぶ声が近く響いた]
なあに?
[ナオの顔が視界に入ると少しだけ笑い、またあの座敷に転がる大福のように丸くなって、うたかたの中の*眠りへ*]
[とっても暇そうに、天井を見上げている]
僕が――。
[無意識に囁いて、ほんの一瞬苦笑する]
残っていても。
まあ、何もできなかっただろう。うるさいわ。
[いつものように、軽口を叩いた。*]
『やっと見つかったと、思ったのに』
[倒れた体、フユキに背負われた体とは、違うところから『声』がする]
あちゃー……ロッカちゃんまで、こっち来ちゃったんだ。
[それは、フユキやホズミには、聞こえないであろう『声』]
『みんなみんな泡になっちゃえばいいのに』
……ロッカちゃん?何の話?
ロッカちゃん!?
[なあに?と、眠そうに微笑む顔は、ついさっき茶屋で見たのと同じもの]
えっと……。
ロッカちゃんは、何を、知って……いや。
何を、探してるんだろ?
あたしに、できることは、ある?
[見当もつかないままに、問う。眠りに落ちるロッカを、引き留めることはしないまま]
……あの馬鹿、どこ彷徨ってんのかなー。
バーゲンにでも行ったんだろーか。
まあアレだ、あいつがいたからって、どーにかなるわけでもないっちゃないんだが。
あたしも、なーんにもできてないわけだし。
窓硝子に映ったアレも、無駄んなっちゃったしなー。
[がっくりと肩を落とす]
あたしに、今、わかるのは……
あいつが、アンちゃんやあたしをどーにかしたんじゃない、ってことだけだね。
なんという情報不足!
ま、なまじ真相に辿り着いたとしても、ホズミねーさんたちに伝える術がないわけで。それは余計に胃に悪い気もするね。もう、胃とか無いけどさ。
……声を無くした人魚姫は、やっぱりそういうやきもき気分だったんだろーか。
いや、柄じゃないから。
[視線を落とせば、制服のスカートから、見慣れた自分の足がのびている]
…ん。
[ぼんやりとしたまま何度か瞬く]
あれ、ここどこだっけ?
[茶屋の娘と話したあとの記憶があいまいになったまま思い出せない。あのまま寝てしまっただろうか]
あ…れ?
[するり、と手が皿をすり抜ける]
あ、あれれ?
[幾度か挑戦するも、結果は変わらず。助けを求めるようにヘイケを見るも彼女の視線はこちらに向いていない]
どーなってるんでしょう…?
[困り切った様子で、手元に視線を落とす]
ん、手?
[自分の手に重なるようにあった、それを視線で辿ると]
うわわわー。幽体離脱…!???
ちょっと、なに、これは夢!?夢なの!?
[勢いよく後ずさって、ぶつかる感触は得られないまま壁にぶつかる。そこは真っ黒に焦げていて]
[1] [2] [3] [4] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了