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今じゃネギヤ先生は売れっ子作家の1人ですからね。
ウチにも連載がありますし。
はは、先生の担当だった日が懐かしいです。
「淡雪の乙女」の改訂については揉めましたからねえ
[ 「淡雪の乙女」「シュローデッド・リバース」を始め、ネギヤの著作はジャンルを問わず幅広く行われていた。
見た目によらず速筆。 それが業界での評判である]
[ 男の招待状には、ひとつ付け加えられた文面があった。
「夜、私室にて次回作についての話があります。
うまく誰にも見つからずに起こしください」
○×出版社でグリタはすでにネギヤの担当を外れている。
今の担当のものではダメか、と電話をすれば、直接指名をされた。
作家と拗れると会社としても面倒であるし、グリタもたまたまパーティの期間は有給を取得でき、このたびの招待に応じたのであった]
[ 庭園へ出るもの、家へ帰るもの。
明日へ持ち越された秘密への対応はそれぞれであり…]
少し長旅で疲れているようです。夕飯時まで、部屋で一休みさせてもらいます。
ふふ、先生の家に泊まるのは、原稿締め切り前以外では初めてですね。
[ 旅行鞄を持ち、男は庭園を見渡せる渡り廊下を行き、離れの一室へと荷物を持ち込んだ]
― 別館 ―
[ ネギヤから渡された鍵は『蘭』
木彫りのキープレートはこの館で宿でも始めても違和感がない出来であり]
ネギヤ先生はここを舞台にミステリーの案などを練られているやもしれませんねえ。
[ 宛がわれた寝室は、編集者が出張で利用するような宿ではお目にかかれぬ内装であった]
― 宛がわれた部屋で ―
[ 荷下ろしをし、部屋を見渡す。
夜はアルコールを進められてもほどほどにしなくては。
持ってきた企画案に不備がないか、男はしばしば見直すのであった。]
[ 夕餉は数人でテーブルを囲み、さまざまな話に花を咲かせた。
ガモンの用意した珍しい貝もまたその花に彩りを添えた。
その後男は単独で部屋へと引き上げる ]
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