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―天文学部・部室―
今日は空気が澄んでるから夜には星が綺麗に見えるかも。
[天体観測のためと特別に屋上に作られた小屋のような部室で一人呟く。
部屋の片づけにようやく終わりが見えたところで続きは明日にしようと荷物をまとめ始める。
今日はどこで星を見ようか、少し上機嫌で再び空を見上げる。]
あまり人の来ないところがいいな。
…駅、そういえば少し行ったところに無人駅があったはず。
あそこならゆっくり星が見れそうだ。
[夜空に煌めく星を思い浮かべて嬉しそうに微笑むと部室を後にした。]
―廊下―
[土曜日ということもあってか普段より静かな学園を歩いていると図書室から見知った顔が見え]
やあ、櫻木さん
今日はいい本見つかった?
[人好きのしそうな笑顔で彼女に話しかける。
階段を降りきって隣に並ぶと彼女の歩調に合わせて歩きだす]
そう。
おもしろい結末が待っているといいね。
[笑みを浮かべたまま彼女から、前へと視線を外す。
しかし彼女の問いかけに反応して彼女の方に向き直る。]
うん?
駅には、行く気ではあったけれど…今日は何かあるのかな?
うーん…まあ、多分目的は違うけど女の子一人で行くのは危なそうだね。
ふふ、喜んでエスコートさせていただこうかな。
[腹に手を当て軽く頭を下げて見せる**]
偽、汽車…?
ああ、そういえばそんな噂を耳にしたね。
それが今日なんだ?
だったら尚更櫻木さん1人で行かせる訳にはいかないな。
[聞き覚えがあるような単語に首を傾げる。
何とか記憶の片隅から噂の話を引き出し噂の内容を思い出せば苦笑いで彼女を見やり]
いやいや、気にしなくていいよ。
松柏駅にはどうせ行こうと思ってたからね。
[小さく咳払いをして礼を言う彼女に緩く手を振ると連れ立って玄関に向かう。
途中誰かに合えば気さくに話し掛けるだろう。**]
星をね、見に行こうと思ってたんだ。
今日は空気が澄んでいるからきっと綺麗に星が見えると思う。
[窓の外に目をやり、まるで愛おしいモノを見るようにすぅと目を細める。
暫く空を見た後に彼女に視線を戻そうとした時、鮮やかな色彩が目に飛び込んできた。]
ふふ、遠足の話じゃないよ。村瀬さん。
僕も詳しくは知らないから彼女に聞いてくれ。
[2人が話し始めたのをぼんやり見ていると、村瀬が来た方向から声がかかる。]
やあ、寺崎君。
部活動お疲れ様、かな?
[軽く挨拶してきた寺崎に緩く手を降り返す。]
[寺崎が櫻木に何かを手渡すのをまたもやぼんやりと見ていると、寺崎がこちらへと振り返る。
何かと思い小さく首を傾げる。
彼の物珍しげな視線に何となく意味を汲み取ったのかクスリと笑って]
ああ…人見知りなら1年の時に克服したよ。
寺崎君、キミのおかげもあってね?
そう、僕は部活。
キミの姿も屋上から見えたよ。
[人見知りをしていた頃からは考えられない程にこやかな笑みを浮かべて彼に返事をする。
そして彼も櫻木の言う偽汽車に興味を持ったのか2人の少女の会話に入っていくのを少し手持ち無沙汰に見つめ]
[3人の会話からふと視線を外すと村瀬の担任である須藤の姿が見え、それを伝えようと村瀬に向き直るがそれよりも早く彼女がその姿に気づいたようで大きく手を降る。
ふわりとした須藤と村瀬のやり取りに無意識に笑みが零れる。]
課長ごっこか…それは、楽しそうだね。
そうなると部下、のポジションな寺崎君が頑張る羽目になるのかな?
[零れ出る笑みを抑えることが出来ず、クスクスと楽しげに笑う。
隣で可笑しそうに話に乗る櫻木と村瀬の会話にふわりと暖かな気持ちが生まれ]
もし宜しければ僕もお手伝いしますよ、課長?
いや、先生になるのかな?
[笑いを堪えながら彼女たちの話に乗ってみる。]
あはは、本の雪崩か…ウチでもよくなってるよ。
図鑑やら写真集やらだから軽く部屋が揺れるぐらいにね。
[櫻木の言葉に自身の部屋の様子を思い出す。
本棚に収まりきれず床に平積みになってしまっている本につい苦笑いを浮かべ]
ああ、課長になったみたいだ
上司命令だよ、頑張ろうね寺崎君
[肩を落とす彼に同情の念を抱きながらも小さく笑いながら彼の肩をポンと叩く。
そこに櫻木の駅に向かおうかという声が聞こえ]
そうだね、そろそろ行こうか。
須藤先生お疲れ様です、また月曜日にでも。
[櫻木に返事をし須藤に向け丁寧に頭を下げれば玄関に向け歩き出す村瀬に続いて歩き出す。]
寺崎君は一度帰るの?それならまた後でね
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