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[人が住んでいる気配はないとは言え、見知らぬ家にかってに上がり込んでいるのは気まずい。もし、ここの住人にみつかったら間違いなく泥棒扱いだ]
俺らしかいない世界で良かった……。
[呟いて、室内を見回す。
どうやら奥の部屋は店鋪らしいと気づき、今は使われていない様子のその場所に見覚えを感じ目を見開く。]
ここ、雑貨屋か!?
[混乱して室内を見回せば、視界の隅にスイッチの入ったままのテレビ。
そこに移るのは目覚めるまで一緒に生活していた同級生の姿]
ラッセル!?
[タイミング良く、店鋪の前を車が通る。慌てて外に飛び出せば、そこは昨日まで自分がいた場所とは明らかに違う、沢山の人の気配]
かえって……来た……のか?
[呆然として呟いた]
[...は少しだらしなくまどろんでいたけども、光が目に入り意識が戻る。そういえばグレンはどうしたかしらと、雑貨屋へ足を向けると聞き覚えのある声が]
あら…。グレン。お帰りなさい。
心配してたのよ?
[ふとテレビを見やり、目を少し見開いたけれどもすぐに取り繕った表情を]
[聞き覚えのある声に、びくりとして振り返る。
そこには見覚えのあるクラスメイトの顔]
ローズ?
やっぱり戻ってきたのか!
……ここ、2007年だよな?
どうなってんだ?
[状況把握に夢中で、テレビを見たローズの視線には気づかずに]
戻ってきちゃったみたいね。
残念?それとも嬉しい?
別にどうにもなってないわ。
普通に時間が過ぎてて、普通の生活が流れてる。
それだけよ。
私は、少しだけ戻りたいな、って思っちゃった。
まぁ戻ってきたら戻ってきた同士、楽しくやりましょうよ。
今日はハーヴェイやソフィー達と飲みましょうって話してるの。
勿論グレンも参加よね?
私、全然皆と遊んでないんだから、もう少し楽しみたいのよね。どう?
――朝 図書室――
[夕飯の片付けをする序に立ち寄った図書室のいつもの場所で、物思いに耽ながら捲っていた本に何時しか眠りを誘われて。昨夜はそのまま寝入ってしまったようで。
窓から差し込む光に春眠は奪われていく。]
最近…まともな場所で寝て無ぇな…。
[後頭部から首筋を擦りながら、固まった体を解す。ガチガチに硬くなった筋肉は微かに悲鳴を上げる。]
温めた方が良いかもな…。梅ばぁの銭湯に行くか…っとその前に家に顔を出していくか。近くまで来てるんだし。
[気がつけば高校を卒業して以来殆ど寄り付いていない自宅。協力隊として派遣されれば最低2年は帰って来れない事を考えれば、やはり両親に顔を見せた方が良いかと思い立ち。
起きたその足で自宅へと向かい、その日は家族との再会に時間を費やした。]
[ローズの問いに、少し考えた後、柔らかく笑い]
どうだろうな?
向うは楽しかったけど、ずっといる場所じゃないって気がする。
見たかったもんも見れたし、戻ってきて良かったんじゃねぇかな。
[そう言うも、戻りたいなの言葉には頷いてテレビを見やり]
ま、あっちであいつらが楽しそうにしてるのはうらやましいな。
俺らも負けずに楽しくやろうぜ。
多分、食環境だけはこっちの方が良さそうだ。
[意地の悪い笑みをみせた]
お、ハーヴとソフィーも戻ってたのか!
俺と一緒に戻ってきたのかな?
俺は夜は暇だ。騒ぐのは大歓迎。
で、飲みってどこでやる?
せっかくだから、ここでこれを肴にっつーのも悪くないんじゃねえか?
[テレビを指して]
>>+75
[グレンの優しい笑顔に癒されたように微笑み返し]
そうね。よく考えたらその通りなのかもね。
いつまでも時間は止まってるわけ、ないもんね。
私はまだ、見たいもの見れてなかったから、少し残念だったかな。
勿論、今日は腕を振るうわよ。
楽しみにしてて頂戴。皆で、たくさん遊ぼうね。
そういえば、ナサには会った?
私戻ってきてから顔あわせてないから、少し心配なの。
>>+76
いいわよ、ただお料理持ってこれるかしら?
合宿所みたいに厨房あればよかったんだけど。
でも楽しみね。もし他の人にあったら伝えておいて頂戴。
――夕方 体育館――
[思い掛けない息子の帰省に、両親は案の定慌ててはいたが、束の間の再会を心から喜んでくれていた。
今日は泊まって行かないのか?の問い掛けには、ゆるりと首を横に振り、「同級会の途中だから」と断りを入れ、また近い内に訪れる約束に変えて家を出た。]
夕焼け…綺麗だな…。
[沈みかけていく太陽を見ながら体育館の横を通り過ぎると、ふと人影が見えたような気がして立ち止まる。
窓越しに中を覗くと、見慣れた姿が舞台に腰掛けている。]
あれ…?ソフィー…が…居る訳ねえよな。まだ過去に居る筈だし…。
と、言う事は?現代でも幻覚って見えるようになったの…か?
[首を傾げながらも、行き着く結論は幻となり。...は静かに体育館横を通り抜け、屋上で僅かな間の時間を過ごし。]
さて、そろそろ雑貨屋にでも戻るかな…。
[冷たさを帯びた夜風にスタンドカラーのコートを靡かせ。ゆっくりとした足取りで元雑貨屋へ。]
どこ歩いても何してもハーくんと絡まないと思うと……寂しいんだけど気楽だというパラドックス。
中身では振られたってわかってるのに、セシリアにはわかってないよね、っていうのもしんどいなぁ…。
昨日二人になったときに、墓参り?あたりにつっこんで振られてればよかった。相当チャンスだったのにね。ほんとリアルタイム進行のアドリブに弱いったら。
>>+80
うん、わからないと思うわ。
もういない人…だし。
って、私何かいったっけ?
[ふと考え込んだがすぐに切り替えて]
そのメンツであってるわよ。多分ここにいれば誰かに会えると思って来たら、案の定グレンがいたからよかったわ。
>>+81
[もういない人、の言葉に黙って目を伏せるが、不意に顔を上げて]
よし、先生に今度はもっとちゃんとしたマシンを作らせよう。
[冗談なのか本気なのかつかない事を口にする。
切り替えた様子のローズに、言おうか言うまいか少し迷ったが口を開き]
わからない事にあんまり引きずられるなよ?
過去ばかり見ちまうのって、キツイからな。
[少しだけ押さえた声で、迷いがちに言った。
自分の言葉にどれだけの意味があるのかわからなかったが。
ふと、気配を感じて顔をあげればそこには数日ぶりに見るクラスメイトの姿]
と、話をすればってやつか?
あいつも無事に戻ってきたみたいだ。
[言って、ナサニエルを指した]
>>+82
大丈夫。
そんなネガティブになるようなことじゃないの。
できるなら知りたい、ってこと。
でもありがとう。優しいのね。
[かわいらしく微笑み。遠くに見えるナサを見やると]
あら…無事だったのね。よかった。
これ今日は皆で集まれるわ。嬉しいこと。
[笑いながら小さくナサへ手をふり]
――元雑貨屋――
ただいま…って家でもねぇし、誰も居ねぇのにな。
[ドアを開けるとつい条件反射で口からついで出た言葉に苦笑を漏らす。と、中から微かに聞こえる話し声に、不思議に思いながらも]
テレビ…付けっ放しだったか…
[一人呟いて居間へと足を踏み入れると同時に視界に入った姿に息を呑みながら]
ローズと…グレン?ってローズは兎も角、何でグレンがここに居るんだ?あっちの世界に居たんじゃないのかよ…。
[そう言って指差すのは過去を映し出すテレビ。]
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