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ああほら・・・、
労働過多脳溶解現象の、初期症状が・・・。
[ユウキがむせ込むのが聞こえると、わざとらしく脅しつけて遊んでいた。
が、ふいにそっと髷のカツラを手にとって、頭へとかぶりつつ・・・]
・・・勤労の義務?
人に押し付けるためにあるもののこと?
[・・・そらっ惚ける。
訂正を受けると、ばつの悪そうに目を逸らして]
何だよー。
細かい男は嫌われるよ、結城センセー。
ちょっと噛んだだけじゃん。
・・・ほら、おれ疲れてるしね。いつも。
牧野下だって間抜けじゃないんだから、まが抜けたくらいじゃ怒らないって。
十手ですか?
[ふとボールを投げる仕草を行おうとした所に結城の言葉が掛かる。視線を辿った先には時代劇セット。]
…結城センセーはわたしに岡っ引きになれと?
[高揚の感じられない、淡々とした声を上げた彼女はしかし機嫌が悪い訳ではなく元来の性格の為。]
[見ている本の古さを指摘されると、こくりと頷き]
確かに古いですが…なかなかいい事が書いてありますよ。「落雁が無いなら山吹色のお菓子をお食べ」とか。
[オレ流を机に置き、時代劇セットを手に取る。]
殴っちゃいけないなら、投げては良いですか?
[カツラを装着し手にした十手を向井めがけて投げようとする。]
見回りは良いけど報告書はお断り。だって水星人と金星人の見分け方、まだ把握していないから。
[そう呟きながらも、向井を見る表情は変わらない。]
向井のカツラの方が岡っ引っぽいわ。
[ポツリと呟き、凄く残念そうに瞳を伏せた。男二人は時代劇から勤労の義務について熱く語っている。]
勤労の義務…。
[小さく復唱したかと思うと、クルミは戸棚から白い紙とマジックペンを取り出し無言でなにやら書き出した。]
これでよしっ…と。
[数分後、満足気に額の汗を拭う彼女の視線の先には、モニタに記された見回りの上に重ねられた【パンパカ】という文字と、牧野下の上に重ねられた【腋の下】という文字が、燦然と輝いていた。]
[モニタに燦然と貼り出された紙を前に、一仕事やり遂げた女の顔で、爽やかな汗を拭うクルミ。
一方、ムカイは悩んでいた。]
まずパンパカに突っ込むべきか、それとも脇の下を窘めるべきか・・・。
・・・それが問題だ。
[ちなみに先刻までの問題は・・・。
女岡っ引の十手投擲攻撃から、いかに必要最低限の身のこなしで、それを避けるか、だ。]
馬鹿だなあ、牧野下ー。
・・・いや、脇の下。
[悩む事に疲れたムカイは全てを受け入れる事にした。
いや、前言撤回。
殿というよりは岡っ引に見えるらしい、カツラ以外の全てを受け入れることにした。
そんなわけで──。
凄く羨ましそうな目でそれを見ていた元・牧野下のために、自分の頭のカツラをそっとかぶせてやりながら]
見分けがつかないのなら、直接聞いてみればいいじゃない。
[向井からカツラをかぶせてもらったクルミの頭は当社比二倍状態になっていた。が、本人はとても満足気に頷いた。]
…それもそうね。本人に聞く方が一番正確よね。
ハイハイ、結城センセー。結城センセーは金星人ですか? それとも水星人なのですか?
[突破口を一つ与えてくれた向井に、とりあえず十手を投げるのだけは止め、勤労の義務を全うしようとしている結城に*訊ねた*]
・・・良くがんばったなー、おれ。
[大変満足した頷きを見せる、通常の二倍頭部のクルミの姿。
ムカイもまたやり遂げた男の顔をして、自分で自分を褒めてあげた。]
ははは。
やっぱりまだまだだなぁ、脇の下。
センセーは勤労星からやって来た、仕事人ですよね?
[ユウキへと生まれた星を問うクルミに、チッチッと指を振りつつ。
並んでごく真剣に、尋ねてみたりなど*している*]
腋の下ってさ、何で腋の下っつーんだろうな。
下って何だ下って。
[2人からの質問に]
私は土星人だ。
[答えると同時に顔を上げ、クルミの髷に気付いた]
牧野下、見回り係だってバレバレだぞそれじゃ。
[向井に「まだまだ」だと言われ、尤もだと頷きながら]
勤労星? そんな星があるの?
大変、勉強不足…。
[ちょっと得意気に指を横に振る彼と共に結城の返事を待つ。]
腋には腋の事情があるんじゃないでしょうか? 年功序列とか階級性とか。きっと腋の下は腋一族の中でも下っ端なんだわ。
[聞き流しそうな疑問に至極真面目に答え、返ってきた言葉にますます困惑の色を滲ませ]
土星人…えっと、確かそこら辺にファイルが…
[柳眉を僅かに顰めて置き忘れの山を漁る。]
あ、あったあった。【土星人の見分け方】。えーっと…
「土星人の身体はとても小さく、通常は地球人の体内に寄生し、操縦を行う。主に膵臓のランゲルハンス島に居住し、指令はα細胞グルカゴンによって行う。
土星人に乗っ取られた過去の主な有名人…カネゴン」っと…。
結城センセーってカネゴンと親戚なんですね…。
[その拍子に二つ重ねの髷カツラの内一つが床に落ちる。]
あー…。やっぱり髷が二つだと見回り係だとバレバレですか。困ったわ…。
[表情はちっとも困ったような顔をしていないが、何処か縋るような目で辺りを見渡し]
結城センセー、じゃぁ髷カツラにあわせてこれを着たら見回り係ってばれないですよね?
[クルミの視線の先には、昔一世を風靡した馬鹿殿の煌びやかな衣装が飾られていた。]
ああ、あいつは不器用で空回りしているが実直なやつだった。
[カネゴンのことをしみじみと語る]
プログラムに、「仮装行列」って書き入れるように連絡入れとくな。
[クルミの提案にうんうんと頷いて、事務局へメールを書き出した]
そう…なんですか。カネゴンさん、いい人だったんですね。
[しみじみと語る結城に共感し、くるみもしみじみと頷く。
そしてプログラム変更について掛け合ってくれる姿に感動を覚えた彼女は、大きく頭を下げた。]
ありがとうございます、結城センセー。やっぱり土星人っていい人なんですね。
[下げた瞬間、頭上に残っていた髷カツラの髷が、突然ビュンと伸びた。]
あ。こっちのカツラが殿仕様だったみたいだよ?
[やり遂げた男の顔をした向井に、クルミは伸びた髷を指差しながら声を掛けた。]
お、おぉ。
土星人はシャイで引っ込み思案だけどいい奴だぞ。
ってさ、こんな話してて怒られねぇのおまえら。
仮にも宇宙飛行士候補なんだろ?
じゃぁ、結城センセーもシャイで引っ込み思案なのですか?
[土星人ファイルには無い情報だけに、真剣な眼差しを向ける。]
確かに候補ですけど…。でも候補の前に好奇心は勝てないので。
人間、好奇心を失ったらお終いです。
あー?
私は私であって、土星人はまた別個の個体なわけで。
カネゴンのことは聞きかじっていてだなぁ。
[あー、と髪をかきあげて立ち上がる]
なんか飲むか?
[尋ね、給湯室へ向かおうと部屋を*後にした*]
そうですか…。土星人みんながみんなカネゴンって訳じゃないんですね…。
[別個の個体といわれると納得したように頷くが、その姿は何処か落胆したようにも見えた。]
結城センセーがシャイで引っ込み思案だったら、腰元をやってもらおうと思ったのに…。
[チッと小さく舌打ちをして髷カツラを外すと、部屋を出て聞こうとする結城に]
日本茶が飲みたいです。和菓子付きで。
[読み耽ったオレ流は、どうやら投球ホームではなくクルミの生活態度に*反映されたようだ*]
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