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――戸が開けば獲って囲おうか…
――窓が開けば切って吸おうか…
化けさくら…根が檻のように…地中で囚われ根牢――
[昨夜人攫いさんが囁くように謡い語った言葉を反芻する。
窓から見えるさくらは、昨日より増して。色濃くなったように*思われた*]
食欲はないけど、何かお腹に入れておかないとね。
[居間を通り抜け台所へ向かう。長い一人暮らしのせいで簡単な食事なら作れる]
病み上がりの人もいるし、雑炊にでもしようか……
[火の入っていない竈を見下ろした後、米を炊き、野菜を刻む。肉は入れる気にならなかった。やがて小さなお椀を4つ用意し、それぞれに雑炊を入れると、霊安部屋へと持って行った]
[囲炉裏の上に雑炊の入った鍋を吊るし、茶碗と箸を用意する。食欲よりは、何かしていないといけないという気持ちが強かった]
戸が開けば獲って囲おうか…
窓が開けば切って吸おうか…
[ノギの言葉を思い出す。彼の祖母が子供を怖がらせようとしたおとぎ話かもしれないが]
桜……
[艶やかさを増した桜の花びら、管理棟へと戻る帰り道の肩にかかる重さ、いろんな物が思い起こされ、しばし感慨に*耽っている*]
汗掻いてたし…まだ熱っぽいけど気持ち悪いからお風呂入ろうっかな…。
温まれば熱も抜けそう…。
[ぼんやりさくらを眺める。その吸い込まれそうな美しさにわたしは逃げるように鞄から着替えを取り、お風呂場へと駆け込んだ。]
[脱衣場でホズミさんと会い、声を掛ける。
頭痛は良くなったようだったけど、顔色が悪そうに見えた。
どうしたのか訊ねようとしたけれど、あまり深入りされたく無いような雰囲気に見えたので、わたしはそれ以上の声は掛けずに浴室へと足を踏み入れる。
白く立ち昇る湯気は、全てを一瞬だけ忘れさせてくれるような気がした。]
[お風呂場から出ると、何処かおいしそうな匂いが鼻先を擽った。それは優しいお出汁の匂いで、わたしはすぐにエビコさんの顔を思い浮かべた。
ここに来てすぐにエビコさんが作ってくれたおうどんの味を思い出す。寒い夜。突然駆け込んできた見ず知らずのわたしに、エビコさんはにこにこと笑っておうどんを出してくれた。わたしはあの優しい味が大好きだった。
勿論、熱を出した時に作ってくれた卵雑炊も――]
エビコさぁん、おなか減ったょ…ってあれ?
[湯上りのまま、わたしは居間に顔を出す。
しかし出迎えてくれたのはさっき脱衣場ですれ違ったホズミさんや、囲炉裏の上に鍋を吊るして食事の準備をしているフユキさん達で、肝心のエビコさんが見当たらない。]
あれ?今日はエビコさんのおじやじゃない…?
『あ、でも…フユキさんが手伝いをしているだけかも知れないしね』
[ふと湧き上がった違和感に首を捻りながらも、わたしはいそいそと囲炉裏の近くに行き鍋を眺める。
誰かから勧められたら、遠慮なくその雑炊を口に*運ぶのだろう*]
いいえ、もう慣れてしまいました。
むしろ私は――。
[色はじわりと広がって、光を描こうとする]
解き放たれたいと思っているのかもしれません。
やあ。もう体調は平気なのかい?
[元気そうに居間に入ってきたナオに挨拶。彼女の口からエピコの名前が出ると、一瞬伏目がちに。事実はいずれ告げなくてはならないのだが、今は黙って食事をよそう。ナオがエビコを探す視線に、いたたまれなくなり]
ちょっと外の空気を吸ってくるよ
[ナオに言い残して、桜色の世界へと足を向けた]
この村で、一番うつくしいと思った景色を。
本当はキャンバスに描きたいのですが、あまり時間もありません。
[紙面から顔を上げ、冬樹に微笑んだ]
[気がついたらどれだけ時間がたっていたのだろう。居間ではナオが囲炉裏の傍にいた。そして囲炉裏には雑炊がかかっている]
もうこんな時間か。俺も腹減ったな。
[何があろうと人間腹がへる。腹が減っては戦もできぬ。食べられる時に食べておいたほうがいい。
そこへ、台所から戻ってきたホズミの姿を見つけ、声をかける]
あ、ホズミさん。ホズミさんも雑炊食べない?
[近くに立つ桜の幹を愛しそうに撫でながら]
そういえば駐在さんが言ってたね。桜の木には近よるなって。
艶やかに咲く為にヒトを喰らい、ヒトを喰らう為に艶やかに咲く……と
[ヌイの言葉を聞けば、驚いて]
呪い殺される、か。
非科学的な話だけど、ここにいるとそう違和感はなく思えるよ、ふふ。
[桜を見上げながら]
昨日、ヨシアキ君と何かあったのかい?
[お椀に雑炊を入れ、ホズミに手渡す]
はい。熱いから気をつけて。
[傍らで一緒に雑炊を食べようとする。口に運び、少し食べたところで、エビコさんにしては味がいまいちだということに気づく]
あれ?エビコさんにしては、めずらしいな。
[今日誰が居なくなっているかまだ知らないまま、彼女の名前を出した]
人狼……
[目を瞬いた後、ヌイの顔をまじまじと眺め、薄く笑いながら]
へえ、人狼ってヒトの姿をしてるものなのかい?駐在さんの話聞いて、桜か風の精か何かかと思ってたけど。
[悪魔祓いと聞いて、ヨシアキがどんな風にするのか想像して少し楽しそう]
おっと、これ以上絵の邪魔をしては悪いね。冷え込む前に戻っておいでよ。
……これ以上、誰かがいなくなるのはごめんだから。
[去り際にヌイにひらひらと手を振った]
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