113 【飛び入り歓迎】フィンランディア人狼騒動【R17】
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[―――魂に、救済を与えているのだ。]
[老いに悩むことも、批難に悩むことも]
[痛みに耐えることも嘆き悲しむことも]
[水の底では、考える必要のないこと。]
[優しい水面が、
すべてを受け入れ、飲み込んでくれる]
(235) 2013/06/17(月) 00:34:20[コテージ・大広間]
[上着を取りに行こうかと少し考えたが。
あの写真はもう、―――必要ないから。
写真と共に一枚の紙切れが、
上着のポケットへ押し込まれている。
それは、彼の人に宛てた願いであり。]
(240) 2013/06/17(月) 00:41:02[コテージ・大広間]
[その紙片を最初に手に取るのは、
宛てた本人であれば良いと、願うばかり。]
[祈る文章は、簡潔なものだった。]
(*28) 2013/06/17(月) 00:42:18
さてねぇ。
俺は蝶に現を抜かした学者先生よりも物知りなもんでね。
なにせ、図書館に知り合いが居るからな。
[>>239学者の言葉には、笑みは崩さずにいなし。
クレストの家にある本なんて、読んだ事もない。
活字は苦手だ、目が疲れる。
仕事以外で触れたくも無いと思っている。]
それは困るね。
こいつは俺のもんだからな。
あんたに標本にされるわけにはいかないんだ。
[クレストの手を引き、足早にその場を辞す*]
(242) 2013/06/17(月) 00:49:31[コテージ・大広間]
役人 ミハイルは、司書 クレストの手を、きつく握り締める* [飴]
2013/06/17(月) 00:50:52
―雪降りしきる湖のほとり―
[夏日の暑さはうんざりだが、
昔を思い起こすこの雪は嫌いじゃない。
身を震わせるような寒さも、厭ではなく。]
……わるいな、
[その謝罪は、上着を着せてやれない事に対してか。
クレストを『人殺し』にしてしまう事に対してか。
何方ともつかない。]
(243) 2013/06/17(月) 00:55:25[雪の降る湖の前]
[>>241サーベルへと向く視線に気付き。
握った手を離す代わりに、クレストの髪を一度撫ぜ。
雪のかかった髪の毛を何度か梳いた後に。
ひと振りの刀を抜き、クレストの手に柄を握らせる。]
……ここ、だ。
[服は着た侭で、脇腹の辺りを示す。
布の下にあるのは、――聖痕。]
(245) 2013/06/17(月) 01:01:01[雪の降る湖の前]
まあ、そうだろうけどなあ。
俺の事を怖がってただろ、あんた。
[荷物をかたすのを手伝うと告げた時も、
店から売り物を持って来てやると告げた時も。]
怖い顔のおっさんのことなんて、忘れちまいな。
[強面だという自覚くらいはある、流石に。]
(*31) 2013/06/17(月) 01:03:23
俺は、
[あんたにも幸せになって欲しいと思ってるんだぜ?]
[そう言いかけた所で――口を閉ざす。
ならば何故目の前から消えてゆくのかと、
男を『仲間』だと知った時の彼女の聲は、
ひどく嬉しそうで、愉しげだったから。
面と向かって告げるのは、あまりに無責任で、
軽い言葉に思えてしまった。]
人間と共に居すぎたせいだよ、きっと。
ルサールカ。
[自嘲する様子を耳で触れば、そう教えてやり。]
(*32) 2013/06/17(月) 01:09:07
色々、と……かな?
俺が人間じゃねえって黙ってたこととか、
こんな事に巻き込んじまった事とかよ。
……お前が、このコテージに偶然来るなんて、
思ってもみなかったからな。
[>>248クレストが到着したのは、
ミハイルがこのコテージに足を踏み入れたよりも
ずっと後のこと>>1:34。
他にもコテージはあっただろうに、
―――何故此処に批難してきてしまったのか]
クソ似合わねえな。
馬子にも衣装なんてのは嘘か。
[サーベルを手にしたクレストを見て、破顔する。
こんなにも、気分は落ち着いている。
それは、己の命を奪おうとしているのがクレストだからか]
(253) 2013/06/17(月) 01:24:28[雪の降る湖の前]
…ア?
なんだ、勝手に人様の上着漁りやがって、
コソ泥の真似事するようなガキのお守りはこりごりだ。
金輪際ごめんだな。
来世があったとしても、厭だ。
[>>249写真は、と口に出すクレストに、
あれはもういいんだと素直に言わず。
何年も、何十年も、百年も、二百年も。
見返して来た白黒の写真は、目に焼きついており。]
だから、もう少し大人になれや。
[ただの子供でしかないと、そう思わずに居られるように。]
(255) 2013/06/17(月) 01:31:14[雪の降る湖の前]
誰も居ない?
……そうかな、
あんたの屋台は俺が行った時にゃ、
きちんと商売出来るようになってたじゃねえか
俺の前に、荷物を持ってった奴が居ンだろうよ。
[誰も居ない、そう落胆する彼女へと届ける聲は、
ひどく優しいもので。]
(*35) 2013/06/17(月) 01:34:28
俺がそう易易と殺されるもんか、阿呆。
ただちょっとな……、疲れたんだよ。
[>>256天使の真似事をするのは、とは言えず。
共に在ってもその立場は全く違う。人と精霊なのだから。
だが、思想は繋がらずとも傍に置いておいたのは、
目の前のクソガキが、心の大半を占めていたから。
それに気付けたのは、あまりにも遅くて。]
花冠があったら、も少し様になってたかもなァ?
ワンピースはまあ、似合ってるよ。
[もう少し髪が長けりゃ。]
(259) 2013/06/17(月) 01:41:04[雪の降る湖の前]
置いてあるからつったって……。
………写真、しか見てねえよなお前。
[>>257写真と共に潜ませた紙片は気づかれていないのか。
写真の事にしか触れないクレストに、
少し安堵したような様子を見せる。
彼がミハイルの前に、その者も色を識った事など知らず。*]
(262) 2013/06/17(月) 01:46:13[雪の降る湖の前]
あァ、 呼んでやる。安心しな。
[>>261狙いやすいように身体を正面に向かい合わせ。
小花を散りばめたワンピースの裾が、ひらつく。
長年の相棒であるサーベルが、肉を貫くのを、
只、穏やかに見守って。
喉から溢れる朱が、
聖痕を貫かれてまた、朱が、
呆れるほど白い雪面を彩る。]
(264) 2013/06/17(月) 01:50:43[雪の降る湖の前]
[脇腹を刺された状態の侭―――
クレストをきつく抱きしめて、
一歩、一歩と足を下がらせる。
その方向には、――氷浮く湖。]
(266) 2013/06/17(月) 01:55:19[雪の降る湖の前]
Я тебя никому не отдам.
[ お前は、俺だけのものだ。 ]
[おいでおいでと呼びかけるのは止めて、
代わりに、途方もなく白い雪面と同じように
呆れるほどに、強い独占欲を篭めた誘いを――
そう長く人の姿は保てまい。
それでも、クレストがひとりきりにならないように、
彼が呼吸を止めるその時まで、
必死に人の姿をつなぎ留めて―――]
(268) 2013/06/17(月) 02:01:14[雪の降る湖の前]
[そうして、冷えた水を血の色に染め、
ミハイルの体躯は、只の水泡となった**]
.
(269) 2013/06/17(月) 02:04:35[雪の降る湖の前]
君と次に会う時は、
同じ水の精で初めから生まれたら、いいな。
[>>*36私ではなくても良いのだと、
哀しい響きを持つ言葉を聞きながら。]
それか、あんたが死んだ時。
俺もまた、人に生まれたい。
(*37) 2013/06/17(月) 02:08:25
愛してその人を得ることは最上である。
愛してその人を失うことはその次によい。
[クレストに勧められた本。
読まずに突き返したが、
偶々落ちた本の頁に書かれていた一文を、口ずさみ。]
死ぬことよりも、生きることを考えろ。
[飲み込まれた言葉がなんなのか。
そんな事は知らないけれど。
死ぬ時くらい、希望のある事を言ったって構わんだろう?]
(*38) 2013/06/17(月) 02:11:28
俺が人に生まれたら、
あんたもきっと、人に生まれるさ。
多分な。
[なんの根拠も存在しない言葉を遺して―――]
(*39) 2013/06/17(月) 02:13:48
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