157 家出少女の電車内
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[電車は男の想定より遅い。
窓の外を見て、男はいっそう顔に苛立ちをにじませた。]
……くそ、早くしろよ。
[電車にとも誰にともなく吐き捨て、とうとう男は舌打ちした。]
(4) 2014/07/28(月) 01:05:28[窓辺の席(後方座席)]
人足 ギンスイは、メモを貼った。(内容)[メモ/履歴]
2014/07/28(月) 01:10:31
[――とかくに人の世は住みにくい。
そんな一節を、学のない男が覚えているのは
男の祖母が度々口癖のように言っていたからだ。
引用元であるその本を男が読んだのは半ばまでで、
結局つまらなくてやめてしまった。
本など元来好きではなかったのだ。
覚えていたのはなにか変な女が出ていることくらいだ。
背筋を伸ばして座った女学生>>7を見ると
なんとはなしにその女を思い出した。
名前は――何だったか、水の女だった気がする。]
(18) 2014/07/28(月) 22:10:33[窓辺の席(後方座席)]
[そうこうしていると、学生の笑う声とカメラの音>>11。
箸が転げても、というのは女子だけではないのか。
先程見た女子が大人びたさまだったのと比較してしまい、
苛立って中腰に立ち上がる。]
おい、…………。
[静かにしろよ、と言いかけてやめる。
男子学生は、特別注意されるほどの声量でもなかった。
自分がいらついているだけだと男にも分かり、
ばつが悪そうにそのまま座った。]
(19) 2014/07/28(月) 22:10:47[窓辺の席(後方座席)]
人足 ギンスイは、メモを貼った。(内容)[メモ/履歴]
2014/07/28(月) 22:13:52
[注意した相手の男子学生は納得のいかない顔で>>25、
少々申し訳ない気持ちにもなったのだが
大人げなかった悪い、と頭を下げられるほど
男は人間ができていない。
その近くに座っていた少女が立ち上がる>>31のを目にする。
こんな子がいたか、とやっと意識の下にその情報は置かれた。]
……もう夏休みだっけ?
[小学生だろうか。年齢がよく分からない。
身なりのきちんとした様子には似つかわしくもなく、
強引に女子学生になにかを手渡す>>32のを見て
男ははてなと思った。]
(36) 2014/07/29(火) 22:43:24[窓辺の席(後方座席)]
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