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[目の見えぬ彼に対して声で応えず、沈黙に瞬きだけ添えたのは、意識の半ばを問われた内容に対する思索に向けていたから。冷めた茶を啜る間も、彼を見ていた]
…ありがとうございます。
[開いた口から最初に零れたのは謝辞。カップを机に置くのは見えずも、カタと言う机の揺れる音は彼にも聴こえただろう]
ひとつには、皆さんの反応を確かめさせて貰いました。
もうひとつには、叶うなら―――…僕が代わろうと…
結局のところ叶いませんでしたが。
でも叶わず安心したのも確かなんです。
ひどい話です。
……そう、か。
――、
[こくり
頷くと、耳のプレートが揺れた。
口の中で、ありがとう、と添えたのは
答えてくれた行為そのものに対してで]
…いや…それが「ひどい」なら、
――それを黙認する群れの人間すべて、
同じ…――だ。
[長老に対して大きく抗議をする者は無い]
―― カウコの小屋 ――
[――招かれる。
二軒目は、目の合ったカウコの小屋。
少し迷うように視線を動かすと、胸裡に探していた
イェンニは、ビャルネの後ろを歩いていくようす。
蛇遣いは後ほどと自らに頷きカウコの小屋を訪ねた。]
とりあえず、戻った。
…レイヨは性格がわるいらしい。
[畏まらぬ間柄。戸口で霜を払いながらの報告。]
…………
[謝辞に籠められる意は互いに口にはせず、受け取るのは目礼だから彼には見えないのだけれど。見上げるマティアスの耳元で、トゥーリッキの呼ばわる49のプレートが揺れるのに、眼鏡の奥で眼差しを細めた]
―――…
そうなのかも知れません。
[…残酷です、と零す声音は独り言めき、マティアスや群れの者たちを詰る響きはない。曇りもせぬ眼鏡をはずしつるの端に歯を立てながら、滲む視界に彼を捉える]
…僕からもひとつお訊ねしていいですか?
[レイヨの問いに、こくりと頷く。
見えぬ視界のまま顔を彼へと向けるのは、
次なる言葉を待つ様子で]
…茶の礼くらいの答えが返せるといいが…――
[男は男なりの冗談と気の遣い方で
片手に握る温い飲み物のカップを口元へと運び
音を立てずにひとくち、飲み下す]
[訪れたトゥーリッキに視線をやり、蒸らせたらしいお茶を移し替え、戸口から聞く報告にきょとんとする。]
はぁ? なんだそりゃ。
意地悪でもされたのか?
[情報集めは望めども個人の性格を報告されてあげた声は少し間の抜けたもので、緊張もあまりない声は冗談半分。
相手の装いが落ち着けば椅子に促し茶を出す。]
うむ。
せっかく珍しくお前が茶を出してくれたのに、
入りそうにないほど茶を振舞われてしまった。
[勧められる椅子へは、目礼と共に腰を下ろす。
人相のあまりよろしくない男の手から、茶を貰い
温もりばかりはいただく態で両手で緩く包んだ。]
告白と言えば、告白かもしれん。
…普段は吐いてくれなさそうだ。
[指先を唇の端へあて…真横へと滑らせる仕草。]
迂闊をすれば、ドロテアを出し抜けるかと
思ったのだがね。うまくいかんらしいよ。
たまたま自分にいれたものだったから問題ない。
[珍しく出したお茶には悪びれもなく告げて、むしろ茶で良かったな、と人の悪い笑みくらいは見せる。]
告白……?
何か実の在る話でも聞けたか。
[状況が状況。即座に内容を問うことはせずも、知りたい意志は隠しもせず。]
――ドロテアは、ドロテアの出来ることをする。
それがどんなに残酷でも、奪ってやるな。
[苦笑とも何ともつかない曖昧な笑みはトゥーリッキへ。]
お茶は寒い中で足を運んで下さった分です。
―――…、………
[マティアスの気遣いには幾らか穏やかな声を返すも、肯定を示す頷きと視線こそなくも向けられる顔に、問うと言った割りに長い沈黙。問う内容は定まれど言葉を探す間を置き、眼鏡をかけ直し瞬いた]
差し支えなければ…
その数字の意味を。
そいつは、どうもね。
[蛇使いは、自ら唇へ触れた後は決まって舐める。
大蛇を踊らせる笛を吹くための唇を確かめる癖。
カウコの悪めかす笑みには、酒がいい、と真顔。]
誰にでも実のある話かというと、そうでもない。
…レイヨも言っていたよ。
あたしに『奪わせてしまわないといい』、とね。
[外気に冷えたこわばりを解すように瞬きは遅い。
笑みを使い分ける知己の曖昧を聴いて、容れはせず]
[茶で温まった体を覆う鳥肌は既に消えている。
レイヨの言葉に男はピクリと動き、
それから訪れるのは、――長い、沈黙。
レイヨが問いを投げる前の、ゆうに二倍。
耳で揺れるプレートは、引き千切ろうと思えば出来るもの。
だが男はずっと、最初から今までそれをせず、ただ耳元に目立つそれを揺らしている]
…――此れは、
[若しレイヨが言葉を発しようと息を吸ったならそれに重なるように。
低い声は冷たい空気の中、波立てず発せられた]
俺の――…「名」であり、
…俺の存在を赦すもの、だ…――
――ドロテアは、ドロテアの出来ることをする。
…そうして、あの娘を
我々が無力にするのではないか?
密かにでも奪わぬなら、それしか出来ないと
突きつけるようなものじゃないかと―――否、
[激さずとも豊かな感情は、他者へ伝わるに易い。
声音の芯へ籠る力をふっと抜き、蛇遣いは詫びた。]
すまんな、やつあたりだ。
[見慣れた癖はただ見つめるに止めて、酒が良いと真顔で言われれば、零すは嫌味のない苦笑で。]
ウォッカなら。
[相手が本気なら茶をすすりながら棚を親指で示し、飲めばいいというスタンスは相手がトゥーリッキだから。]
――少なくとも、お前に実のある話だったなら
"危険"を冒す価値はあったわけだ。
[個室に二人。それは今も同じ状況。]
それが俺にも実の在る話なら聞きたいところだが
そうでないなら、しまっとけ。
[椅子に背を預けてお茶をまた一口。]
[ドロテアの話には黙って相手の声を聞く。
目をそらすことは決してしない。
詫びる相手には 構わんさ と添える声音は柔い。]
どうにか出来るなら、どうにかしている。
――が、代わってやることは出来ない。
[長老は言う――ドロテアにはまじないに関わる力はなく、狼使いの可能性もない人間と。
それはつまり。]
まじない師の延命。
――"暴虐を阻む"力を、命を対価に行使するに似ているな。
……無論、諦めたくはない気持ちは、ある。
[長い沈黙を急かさずも無理に問う気はないから、口を開きかけたところで低い声。語られる間はマティアスの顔ではなく、耳元で揺れる飾りを見ていた。
浮かぶ疑問もあれど問いはひとつと先に断ったからか、告白を添えてくれた彼に更に問う事はしない。彼が語り終えてもすぐには言葉を返さず、眼差しを細め小さな告白を裡に反芻する]
…お呼びする名、今は変更せずおかせて下さい。
お訊ねしておいてすみません。
[マティアスの両耳にかかる重さを想えど、語らずに仕舞い置く。キィキィキィ…――謝辞は紡がず、彼の手の中のカップへ注ぎ足す温かい茶に籠めた。
視線の交わる事はなくも、交わす言葉があれば訥々と語る声。彼が小屋を出る折にはアルマウェルはまだテントにいたか問い、薄着の彼へ膝掛けを*差し出すだろう*]
…うむ。次に貰うとする。
[示された棚、酒瓶の位置を覚えると確とうなずく。
何しろ今はレイヨの茶で腹が膨れていると素振りして手にしたあたたかなカップで寛いで暖を取っている]
そんなところだな。
因みに、今は"危険"を冒してるつもりはない。
[歓談には遠い状況下、過ごすひとときは静か。
ドロテアについて想うことをカウコが語る声へと
蛇遣いは耳を傾けひとつふたつ相槌を挟みもする。]
ちから、か。
…… ああ。気持ちは無力ではないはずだな。
ドロテアのも…お前のそれも。
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