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そ、ヘイケさんが言ってたんだ。
香り濃いからミルク多目の方がオレは好きそう。
[一杯目は味見後、ほぼ流し込みに消えていた。
キクコの自己紹介が終わる頃には瞼が痙攣し始め]
………ギブアップ。ごめん両目に戻す。
キクコちゃんね、わかった。オレもムカイでいいからな。
[白旗揚げて片目を擦り、リウ達にも向けて言った。]
たぶんでも消えないならいっか。
けど、それならオレも消えた事になるのかも。仲間?
[傾げた頭に蝶々が止まるが、自分は見えない。
キクコの声に室内を見回してもいないので後ろにある窓を見た。]
まー春だな。紅茶飲んでるのに眠くてかなわねーし。
ふわあ…。
[*大欠伸*]
げ、そんなに赤くなってる? すごいな魔女。
[リウのくすくす笑いに慌てて額を押さえる。
靴紐の蝶々は手を避けて飛び立ち[影の薄い キクコ]の方へ。]
おっと、うっかりしてた。ごめんよ。
ほら帰って来い。
[髪飾りにするには可愛げの足りない蝶々を手招く。
言う事を聞いてくれた例は無いが。]
………んあ?
いまクマがマタギに出会ったような声しなかったか。
うむ、見事に引っかかっているぞ。
おっとココで颯爽と少年が助けに現れました!
[リウに答えながら吊橋状況を実況中継。
頭を下げるギンスイに、よっ!と手を上げた。]
ノのへのもへじだな、あれは。
[被害者その2らしい女性にも手を振りつつ呟く。]
がんばれー、ゴールは目の前だー!
[激励にしては気のない声を投げてから、窓を離れる。
キクコに蝶々を褒められなんとなく頬をかいた。]
あーうん、勝手に飛んでくだけなんだけどな。
それと今見た限りではお姉さんと少年だったから安心していいと思う。
………アンさんのペット次第では保障出来ないが。
[優雅にお茶を続けている魔女達をちら見。]
空を飛べない魔女なんて!
飛べない豚はただの豚だし、飛べない魔女は…魔女なだけで十分か。
[窓際でそんな事を叫んでから、クッキーを摘む。
遅れて到着の二人分には既に危機的状況だ。]
噂をすれば到着したかな。
外跳ねの眼鏡っ娘がリウちゃん、お下げがキクコちゃん、アダルトなお姉さんがヘイケさんで今ポットを自在に操ってるのが館の主のアンさんだよ。
[首を傾げるギンスイに自己紹介を求められたかと答えてみた。]
熊鍋はいろいろな意味でリスクが高いらしい。
美味しそうな菓子が来たからそっちにしない?
[残念そうなリウと期待したらしいキクコに籠を指差す。
お茶菓子壊滅の危機を救ってくれた白系の男に手を上げてから瓶を一つ手に取った。]
色々揃ってて美味そう。
そこの少年…なんて読むの? ジャムもつけるか?
[読み仮名も要求しつつ勝手に瓶を開ける。]
これは多分ブルーベリーな。
赤いのはイチゴ、白はクリームっぽいぞ。
[飛んでいった青は見ない振りで、目印に瓶についてるリボンの色からの予想を声に出しつつ瓶を出していく。]
料理人もいてるなんて凄いなアンさん。
……え、何で笑ってるの?
[まさか魔法使いとは思わず、返る笑みに不思議顔。]
ギンスイか、短い間だけどよろしく。魔男仲間か…。
[ちょっと感慨深げに呟いているが手はスコーンにジャムを塗るのに忙しい。
ブルーベリーの瓶をギンスイに回して齧り付く。]
そっちのお姉さんは? へー、そうなんだ。
吊橋トラップ恐るべしだな。
休んでもいいんじゃないかな。
残り少ないクッキーも大量にあるスコーンも絶品だし。
[リウに同意しつつスコーン(01)個目突入。]
………そんなんだった気がする。いでっ!
[どこか違う気がしたが、わからないので頷いたら角砂糖が以下略。アンからの説明が入った。]
[ブルベリジャムの一個目をちみちみ食べる。
クッキーでお腹が大分膨れていたようだ。]
うーむ、魔男はやはりイヤかギンスイくん。
だが女と言えば男だし読み方を変えるか。まなん?
………早く人間になりたい。
[ヒナとキクコの応酬は知り合いなのかと見守り体勢。]
そーそー、分化会だったっけ。
ヒナさんはそれに来たんじゃないの?
あとキクコちゃんはずっとこの部屋にいたぞ。
[ヒートアップしてるので水を差してみる。
少なくともキクコが何かした風には見えてない。]
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