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[千里眼の水晶をコツン、と弾くと通路に明かりが灯る。
再び箒に座り…いや、今度は跨り。]
さぁ。お嬢ちゃん。前に乗ってごらん。魔女が箒にまたがるのと同じように。珍しいものを見せてあげよう。私が支えるから心配することはないさね。
[にこり、とルリを箒の上へ招いた。]
知らん子?
迷い込んできおったか?
[移動方法にも限りある男は、
布巾で手を拭き、靴音を響かせて館を出ると]
あ――?
[あんぐりと口を開け、月を見上げた。]
[ルリが落ちないよう、しっかりと支えてバランスを取り。]
…よし。行こうか。しっかり掴まっているんだよ。
[ふわり、と箒が床から離れた。]
[魔女と少女を乗せた箒は最上階の部屋を目指して宙を舞う。飛ぶ。
早すぎないように注意をはらいつつ、けれどある程度のスピード感と景色を楽しめる速さで。]
[途中箒の先に止まった青い蝶を見ておや、と微笑み。明かりを灯した通路を進んで行けば窓から夜空へと舞い。
夜の森と夜空を背負い、最上階へと飛んで行く。]
どうだい、お嬢ちゃん?
[と声を掛ければまだ名前を聞いていないことを思い出し]
そういやあお嬢ちゃんの名前はなんていうんだい?
[聞きながらも、景色を楽しみつつ最上階の窓へ向かい夜空を飛ぶ。]
[飛びきた鳩が、
みる間に白い紙へ変わり、手元へ落ちる。
それに記された文に目を通した]
ははーん?
この紙ぃ、気品ある気配じゃのう。
温かい料理、ね。
ちょっくら、気合い入れて用意すっかの。
[もう月には目もくれず、
料理人心の燃えるままに台所へと戻って行く*]
そうかい。ルリちゃんか…可愛い名前だね。
[やがて最上階に辿り着けば、魔法で開いた窓へとゆっくりと入り、ふわり、と部屋に舞い降りる。]
喜んでもらえて何よりさね。
[少女ににこり、と微笑み。
いつものように指をぱちん、と鳴らすと、暗かった部屋に明かりや暖炉の火が灯る。
部屋はゆったり寛げるソファーや食事やお茶を楽しめる、白いクロスのひかれたテーブル。窓辺にはそこの野原から土ごと拝借した花が鉢に植えられ、部屋を彩っている。そして、紫の魔女の好む揺り椅子も。
そこは魔法の力を拝借して彩られながらも、決して幻ではない暖かな部屋。]
さぁて。温かいココアを用意しようかねぇ。
[ぱちん、と指を鳴らせば遠くの自分の家のキッチンにあった、お気に入りのココアとミルクとポット。
全てを魔法で作り出さないのはこの魔女の流儀らしい。]
ルリちゃん。今日はゆっくり休むといい。ここまで来て疲れただろう?もし足りないものがあったら言っておくれ。…さあ、ココアができたよ。まだ少し熱いから注意して飲むさね。
[ココアを二人分用意し、テーブルにつくと、ネックレスの千里眼の水晶を外して目の前に置いた。
またぱちん、と指を鳴らせば水晶は鞄くらいの大きさになり、館の様子を映し出す。
この大きさならば魔女以外にも館の様子を見ることができるだろう。
ソファーにゆったり座ってココアを飲む。
箒に共に乗ってきた青い蝶は、水晶の上に止まるだろうか**]
[調理を終えると前掛けを外し。
先程の白い紙で紙飛行機を折った]
…うーんとぉ、
――そりゃ!
[飛ばせばそれは
多少ふらつきながらも注文主の居所へ導く。
[豆腐とネギをごま油で炒めた雷豆腐、白身魚の野菜あんかけの平皿、大根飯の椀に布巾を掛けて携え、
元・鳩の紙飛行機について行き、
塔、最上階、一つの扉を、やがては叩いた。]
ぃやあ、どうもどうも、
『紫の森』の魔女さんすよね。
さっそくのご注文、ありぁとございやす。
[入り挨拶した刹那、
紙飛行機が変じ、転がるムーンストーンが掌に。 にやり笑み]
俺にゃねえ、分不相応なもんすが
……マ、有難く、いただいときやすよ。
[ムーンストーンを何処かへと放り込み、料理を並べつつ、ルリへ目を細めた。]
ありゃ、見かけない子すね。
どっからきたのかな?
ふんふん、
ココアの匂いっすか。
あー、洋風の料理のがお好みすかね?
ん――?
[青い蝶が羽をやすめる水晶。
どこか緊張を孕んだアンの声が、そこから聞こえたようだった*]
[部屋をノックする音に、指をぱちんと鳴らして扉を開ければ、空腹感を刺激する甘辛いにおいが漂ってくる。料理を届けにきた、鉛白の男に]
よく来てくれたねぇ。ご苦労さん。
いいにおいじゃないか。
[テーブルに広げられた料理に]
…ほう。こりゃあまた上等じゃないかい。
ああ、洋風じゃなくても問題ないさね。寒そうだったからココアにしただけさ。
しかし本当に手の込んだものだよ。雷豆腐に大根飯なんてどれくらいぶりに食べるかねぇ……ガモンさんみたいな凄腕の料理人がいてアンは幸せ者さね。
[>>+26ルリを見て見かけない子だと言うガモンに]
ああ、この子はルリちゃん。
迷い子のようでねぇ。日の落ちる前からうろうろしてたみたいなんだが。
夜の森はちと酷かと思ってね。何しろ今夜は月も赤い。今日はゆっくり休ませるよ。
おいで、ルリちゃん。甘いココアだけじゃお腹いっぱいにはならないだろう?夜ごはんにしようか。
[テーブルにルリを招き、烏龍茶を用意して、ルリが食べやすいようにあんかけの白身魚をほぐして小皿に取り分け、小さな器に大根飯を装ってやる。]
ルリちゃん。見たところ大丈夫だと思うが魚の骨には気をつけるんだよ。
日が昇ったらお家に戻してあげよう。
ルリちゃんはどこから来て、どうして森で迷ってたんだい?
[水晶を気にするガモンに]
ガモンさんもここで分化会の様子を見守ってくかい?この水晶なら大抵の場所の様子は見れるさね。
ここまで届けに来てくれたんだ。せっかくだから一緒に食事でもしようじゃないか。
[いただきます、と言って雷豆腐に箸をのばす。
甘辛いが決して辛すぎない、ルリでも食べることができる味加減に、そして何よりその料理の絶妙なる出来に]
ほう…!美味いね。これはたいしたもんだよガモンさん。
[舌鼓を打って、大根飯や白身魚の野菜あんかけにも箸を伸ばし、やはり美味い、美味いと舌鼓。]
[青い蝶々がばたつく様子に、思わず水晶に目を移し]
おやまぁ……あの弟子ったら。
あの子に館を任せてから初めての赤い月の晩の分化会とはいえ、そんなに慌てちゃいけないさね。
そんなに深刻そうにしちゃあ、黒のもおっかなびっくりしちまうよ。怯えて変な方向に目覚めなけりゃいいんだが……。
[一人前になる弟子を見守るだけと決めてはいたものの、その一人前とは言えない様子や混乱する若い者達を見てやはり不安にはなるようで。]
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